「ザ・ディープ・ハウス」
を観てきました。
ストーリーは、
YouTuberカップルのティナとベンは、フランスのある湖に沈められた、いわくつきの屋敷を撮影しようと現地を訪れ、湖畔で知り合ったピエールに案内してもらう。水中に潜り、不気味な屋敷にたどり着いた2人は早速、屋敷内を探索し、撮影を開始する。しかし、そんな彼らの前に不思議な現象が現れ、危険を察知した2人は屋敷から出ようとするが・・・。
というお話です。
世界各地の廃墟などをアップし登録者数を増やしているYouTuberカップルのティナとベンは、ある湖に沈められた曰くつきの屋敷を撮影が目的でフランスの郊外にやって来た。
湖の場所を探すと、そこは観光地として人々が集っており、湖底にも何も残っていないらしい。噂と違うことに落胆する二人だったが、バカンスとして楽しもうと切り替えた矢先、湖畔で知り合ったピエールという初老の男性が、湖底に家がある場所を教えてくれるという。
少し離れた場所に案内してもらい、水面下に潜ると、湖底に不気味な屋敷が彼らを待っていた。大きな家で霊廟もある。入口には立ち入り禁止と書いてあるが、そんな事はお構いなし。玄関には鉄の扉が付いており、入れる場所を探すと、天窓が空いていた。
屋敷内を探索、撮影していると不思議な現象や幻影が次々と襲って来る。危険な雰囲気を察知し酸素量も少なくなり屋敷から出ようとするが、いつの間にか出口が塞がれていた。パニックとなる彼らの目の前に、想像を絶する恐怖が襲い掛かる。後は、映画を観てくださいね。
この映画、ちょっと変わったホラーだなって思いました。全て水中で起こる恐怖なんです。あの「屋敷女」のジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロが監督を務めていて、久しぶりのホラー映画かな?サメに襲われるとかではないので、スピード感は無いけど、映像が独特なんです。もちろん、俯瞰で撮っている場面が多いんだけど、水中ドローンからの映像や、潜っているユーチューバーの目線の場面もあるんです。水中に潜っているわけだから、水中メガネから見える範囲しか見えないでしょ。前しか見えないんです。横に何か出てきても解らないという、何とも恐ろしい映像なんです。
それに、水中だから、沈んだ泥が舞い上がったりするでしょ。それで良く見えなくなったり、水中に潜っていると、上下の間隔が鈍くなるから、上っているのか、下がっているのか、観ている映像では解らなくなってくるんです。私も、若い頃にスキューバダイビングをしていたので、あの不思議な感覚が分るんですよ。タンクのエアーを1本使い切るくらい潜っていると、窒素が身体に入って、少し酔った感じになることがあるんです。だから、実は怖いことが起きていても、幻覚かもって思ったりしたんじゃないかな。
湖底の幽霊屋敷に入って、何かに襲われる怖さと、エアーが切れる怖さと、両方が相まって、ドキドキ、ハラハラします。それに、エアータンクは大きいので、背負って狭い場所を通るときはドキドキでした。引っかかって抜けなくなったら、それで終わりですからね。
でも、思ったんだけど、この湖底の屋敷、水深20~30mの位置にあるんじゃないかと思いますが、この深さなら、補助のエアータンクを持って行けば良かったのに。使わなければ、風船を付けてエアーで浮かび上がらせればよいだけだし、この深さなら、もしもの為に、持って行く方が安全だと思いました。だって、この深さなら、途中で安全停止を2回ほどしないと危ないんです。減圧症で死にますよ。
そんなダイビングの基本を解かってたのかしらと、ちょっと思いました。大体、ボンベ1本で40分前後かな。私はエアーの減りが少ない方だけど、男性だと、結構、30分くらいで無くなるし、心拍数が上がれば、エアーを沢山使うので、あっという間に無くなっちゃいます。幽霊屋敷に行くなら、ドキドキするからあっという間でしょうね。
で、もちろんホラー映画なので、恐いことが起きていくんです。魔法陣みたいなものが床に書いてあったり、死体らしきものが鎖で繋がれていたり、ドキドキするんですよ。そして、キリストの大きな像が飾ってあって、それを外して、先に進むんだけど、後からその像を見ると、キリストの目が開いていたりして、ドキッー!とするんです。襲われる恐怖もあるけど、それよりも、ドキッとする恐怖の方が多かったかな。
2人のユーチューバーカップルが屋敷に潜るんですけど、もう、イイ歳なんですよ。ユーチューバーっていったら、10代か20代前半でしょ。学校を卒業してまでやってるって、どーよ。何か、定職があって、セカンドで楽しむなら良いけど、この年でこれからブレイクは無いでしょ。笑っちゃいました。それもホラー系の映像でしょ。ナイナイ(笑)。若い子がやる事だよ。そんな設定だったので、こいつら、捨て駒だなって思っちゃった。まぁ、ちょっと違うけど、この設定はイタイなって思いました。
淡水だからサメちゃんはいないので安心ですが、大きなナマズさんのような魚がいました。もんやりした感じの魚で、ちょっと可愛かったかな。時々、そんなもので癒されるのですが、ドキドキは続いて、どんどん恐怖は大きくなっていきます。ホラーは、あんまり具体的に書けないのが難しいなぁ。
本当の事を書かせていただいちゃっていいでしょうか。この映画、恐いし、ちょっと珍しい水中ホラーなので、面白いとは思うのですが、実は、この映画を観る前に「屋敷女」のノーカット完全版を観てしまったため、恐さが観る前に沸点状態だったので、あまり怖さを感じなくなってしまっていて、残念でした。きっと、この映画だけを観ていたら、ゾッとして、ドキドキハラハラだったんだけど、既に怖すぎて冷静になっていた為に、普通に観てしまいました。エアーの心配を普通にしてしまったり、減圧症になるなぁと心配になったり、つい、冷静に判断してしまう自分がいて、勿体なかったなぁ。
でも、この映画だけを最初から観たら、やっぱり怖くて、面白いと思います。この映画は、スプラッター系ではないので、普通のホラー好きの方にも楽しんでいただける作品だと思いました。水の中で、ふわふわと浮いている”〇〇”とか、恐いけど、綺麗でした。○○は書けないからね。想像してくださいね。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。本当は、超!を付けても良いんだと思うけど、「屋敷女」のせいで、ちょっと私の中の怖さランクが下がってしまっていまして、ごめんなさい。でも、今までのホラー映画とは、ちょっと違う感覚が味わえて、楽しめると思いますよ。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ザ・ディープ・ハウス」