「地下室のヘンな穴」少しでも若くなれると聞いたら、みんな入りたがるんだろうな。でもなぁ~。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「地下室のヘンな穴」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

平凡な中年夫婦アランとマリーは怪しげな不動産業者に案内され、郊外に建つモダニズム風の一軒家を下見に訪れる。不動産業者は購入すべきか迷う彼らに、奇妙なセールスポイントを教える。それは、家の地下室に空いた穴に入ると「時間が12時間進み、肉体が3日分若返る」というもの。夫婦は半信半疑でその家に引っ越すことを決めるが、やがてその穴の存在は、彼らが胸の奥深くに秘めていた欲望や衝動を呼び覚ましていく。
というお話です。

 

 

緑豊かな郊外に建つモダニズム風一軒家の下見に訪れた中年夫婦のアランとマリー。購入すべきか迷う夫婦に怪しげな不動産業者がとっておきのセールスポイントを伝える。地下室にぽっかり空いた“穴”に入ると「12時間進んで、3日若返る」というのだ。只の下水の穴にしか見えない”穴”がどうして?と訪ねるが、不動産屋も解らない。穴に降りると、2回の天井から降りて来ることになり、本人には一瞬だが、時間は12時間経っているのだ。

 

夫婦は半信半疑でその新居に引っ越すが、やがてこの穴はふたりの生活を一変させていく。マリーは、引っ越した当日から、穴が気になり始め、入ってみると12時間経っている。アランは、仕事もあるので、普通の生活を続けているので、いつもマリーがいないことになり、12時間置きにマリーに逢うという生活を続けることになる。

 

 

マリーに、穴に入るのを止めるように話すが、若返ってモデルになりたいと言いだす始末。計算すると、穴に入る度、60時間、若返る事となる。一体、どれくらい穴に入っていたのか、見た目も若くなっていくマリーの姿。

 

一方、アランは会社の社長であり友人のジェラールと飲んでいると、ジェラールが、ペニスを人工に変えてモバイル操作が出来るようにしたという。彼は若返りを、現実的におこなっているのだった。

 

人間の探求心は貪欲で、どこまでも突き進む。マリーは、はたして、この不思議な穴によって、どう変わっていくのか。穴がもたらすのは幸せか、それとも破滅か。人生が激変してしまった夫婦がたどる後戻り不可能な運命とは・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、シンプルに笑えて楽しめました。大体、誰が考えても、若返るって言われたら、まず、穴に入るよね。それを続けるかどうかは、その人にもよると思うけど、一回はやってみるでしょ。それが人間ってもんだと思います。

 

で、もちろん、アランとマリーは、一度は試してみるんです。で、アランは二度と入らず、マリーはずーっと入り続けるという、夫婦で全く反対の行動を取り始めます。うんうん、これも理解出来ます。女性は、アンチエイジングが大好きだから、若返ろうとするよね。

 

 

でもね、ここで勘違いしちゃいけないと思うんです。年を取っても、若く美しくありたいというのと、ただ、若返りたいというのは違うでしょ。若返ったからって、中身は変わらないんだから。このマリーのように、モデルになりたいって言っても、モデルさんって、若ければなれるもんじゃないでしょ。皆さん、スタイルを気にして、歩き方も訓練し、肌や身体を美しく保っているからこそだし、根本的に容姿が問題じゃないですか。だから、ただ、若返ったからってモデルなんてなれないのに、そういうことを全く考えられないんですよね。頭が悪いとしか思えないと思うんです。

 

私なら、今の年齢で健康で若く美しく保ちたいけど、若返りたいとは、あまり思わないかな。だって、もう一度、今までやってきた苦労を繰り返せと言われたら、もうやりたくないですもん。折角、ここまで築き上げてきたのに、また若返るなんて、勿体ないでしょ。やっと年を取って来て、貫禄が出てきたのに、脳が軽そうな若者に戻りたくないです。(私は見た目が幼いタイプなので、仕事では苦労をしたんです。)

 

 

映画に戻って、一方、アランは、現実一本で、仕事を必死でこなす毎日です。ローンを払わなくちゃいけないとか、社長が能天気だから大丈夫なのかなとか、心配事も沢山あって、その上、妻のマリーが穴に入りっぱなしなので、いい加減にして欲しいという感じでした。きっと、アランは、私と同じような考え方なんじゃないかな。

 

この映画で、ちょっと良く解らなかったのが、アランの勤めている保険会社の社長ジェラールです。何処までも探求心があって、日本で人工ペニスにしてくるんだけど、途中で壊れちゃったりして、また、日本に行って治してもらうという事をしていました。うーん、いくら性風俗が好きな日本でも、人工ペニスは無いと思うけどなぁ。結構、笑えるんだけど、これは、人間の欲望を表現していたという事で良いのかな?ジェラールに関しては、もっと色々な事があるんだけど、イマイチ、私にはよく解らず、軽く考えておくことにしちゃいました。

 

 

ネタバレは出来ないんだけど、うーん、欲望を追求するのもほどほどにねって事なのかな。大体、上手い話なんて無いんだから。何か欲望を満たすためには、必ずリスクが付いてくるんです。そう簡単に、自分の希望が叶ってしまったら、誰も宗教なんて入らないでしょ。ま、宗教に入っても、希望は叶わないんだろうけどね。

 

何事も、落ち着いて良く考えてから行動することが、一番なんだと思いますよって事かな。あのね、映画の中で、この穴の危険性を、猫がずっと教えてくれていたんだと思うんです。ここに入っちゃダメだよって言っているのに、それを理解したのはアランだけ。マリーは、全くそれに気が付かないんです。やっぱり、動物の感覚は大切にしないとね。動物の感は当たるんだから。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。すっごく面白いとは言い難いけど、うんうん、解る解かるって感じで、軽く楽しめる作品だと思います。きっと、ワザと詳しい説明は避けて、粗く描いているのだと思うので、その辺りは追求しないであげて欲しいです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「地下室のヘンな穴」