「TELL ME hideと見た景色」を観てきました。
ストーリーは、
葬儀には約5万人が訪れるなど、その早すぎる別れが惜しまれたhide。マネージャーを務めていた弟の松本裕士は、hideが、制作途中だったアルバムと、決定していた全国ツアーを、兄の遺志を継いで開催しようと奔走する。hide本人不在という異例の状況の中、hideの音楽を世に届けるため、hideの共同プロデューサーI.N.A.ら仲間たちとともに動き出す。
というお話です。
1998年5月2日、X JAPANのギタリストとして、ソロアーティスト(hide with Spread Beaver/zilch)として活躍していた、日本を代表するロックミュージシャンhideが急逝。葬儀には約5万人が訪れ、日本中が早すぎる別れに涙し社会現象に。
制作途中だったアルバム、そして既に決定していた全国ツアー、hideの音楽を世に届けたい。hideのマネージャーを務める弟・松本裕士(ひろし)は、兄の意志を形にすべく、hideと二人で楽曲を制作していたhideの共同プロデューサーI.N.A.ら仲間たちとともに動き出す。
hide本人不在という異例の状況下で奮闘する裕士とI.N.A.だったが、彼らの前に様々な困難が立ちはだかる。残っている音源を使って音楽を制作するのは困難を極め、アルバム発売の期日には全く間に合わない。その上、hide不在のツアーなど、誰も来ないと言われ、中止させられてしまう。
思い通りに行かず、追い詰められる裕士とI.N.A.は、それぞれにhideを求めて、危険な精神状態に陥っていく。特に裕士は、亡くなったhideを金儲けの道具にしていると叩かれ、両親にも話を聞いて貰えなくなっていた。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
X-Japanは、音楽を聴くことがあったのですが、hideさんは、ピンクスパイダー以外は聴いたことが無く、この映画で初めて彼の人と成りや、半生を知りました。プロ意識の高い方だったんですね。音楽も良いですもんね。この映画を観るまで、全く知りませんでした。そんな方が、あっという間に居なくなってしまったのは、とても残念です。事故だったのか、自殺だったのか、よく解りませんが、これからと言う時に、自分で死ぬというのは、ちょっと考えられないという感じでした。だって、アルバムの発売と、ツアーを控えていたんでしょ。うーん、信じられません。
そんな突然に居なくなってしまったhideの弟である裕士は、兄との思い出を胸に、彼がやり遂げたいと思っていたアルバム制作とツアーを、どうしてもやり遂げたいと思い、行動を始めるんです。もちろん、本人がいないので、普通なら出来ないとなるのですが、彼が残していた音源や、映像などを集めて、その思いを形にして行くんです。反対も多く、バンドの仲間たちも、hideがいないのに、何が出来るんだと否定的な考えでしたが、裕士の強い願いで、段々と形作られて行きます。
私、あまり音楽には詳しくないのですが、こんな風に音楽って作っていくんですね。本人がいなくても、声が残っていたりすれば、作り出せるんだという事をしりました。まぁ、ボカロとかがあるんだから、当たり前って言われてしまうかもしれませんが、どーもリアルじゃなくて、どうやっているんだろうと思っていたんです。この映画で解りました。組み合わせて行って、出来上がるんですね。うーん、凄いなぁ。
何度も挫折したり、事務所のスタッフが辞めて行ってしまっても、裕士と、hideの相棒だったI.N.A.は、諦めないんです。この二人も凄いけど、レコード会社の方々も、よくOKを出したなと思いました。もう亡くなってしまったアーティストのコンサートを開くなんて、あの頃は考えられなかったんじゃないかな。今でこそ、昔の方の映像を使ってのコンサート上映のようなこともあるけど、今から20年前くらいでしょ。主役のいないコンサートなんてっていう時代だったと思うんです。本当に驚きました。
裕士役の今井さん。役者として良くなってきましたね。普通のおじさんも演じられるので、これから良いと思います。演技の幅も広げて、上手く成長されてきたなと思いました。アイドル路線で行っちゃったら持たなかったと思うけど、ジャニーズを出て良かったですね。もっと、色々な役も見てみたいな。猫とダラダラする警備員さんとか、追い詰められて行く政治家秘書とか、彼なら、何でも出来そうな気がします。
hideさんを演じられていたJUONさん、とっても似ていました。というか、あまりhideさんを知らないのですが、映像で観ていたhideさんに似ていたので、頑張っているなぁと思いました。
I.N.A.役の塚本さんは、もう、ハイクラスの役者として安定してきましたよね。どんな役でもこなせるし、観ていて安心していられます。間違いが無いって感じかな。彼のミステリーとかも観てみたいけど、最近、少ないかな。
hideさんが亡くなってから、もうすぐ25年になるんですね。つい、この間のような気がしますが、月日が流れるのは早いです。でも、今、彼を思い出せたのは良かったような気がします。音楽は、今聞いても、全然、色褪せてないですもん。いい曲を作ってらしたんですね。うーん、やっぱりピンクスパイダーは好きだな。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。あまり宣伝していないし、どうなのかなと思って観に行ったけど、私は観て良かったと思いました。hideさんという歌手を知らなくても、観る価値はあるかなと思いました。この映画でhideさんという凄いアーティストがいた事を知ることが出来ますよ。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「TELL ME hideと見た景色」