「X エックス」懐かしいスプラッターホラーの王道を再現してくれました。嬉しかったぁ。笑いました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「Ⅹ エックス」を観てきました。

 

Fan's Voice独占最速プレミア試写会に参加させていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

1979年、テキサス。女優のマキシーンとマネージャーのウェイン、ブロンド女優のボビー・リンと俳優ジャクソン、自主映画監督の学生RJとその恋人で録音担当のロレインら6人の男女は、新作映画「農場の娘たち」を撮影するために借りた農場を訪れる。6人を迎え入れたみすぼらしい身なりの老人ハワードは、宿泊場所となる納屋へ彼らを案内する。マキシーンは、母家の窓ガラスからこちらをじっと見つめる老婆と目が合って・・・。

というお話です。

 

 

1979年、テキサス。女優のマキシーンとそのマネージャーで敏腕プロデューサーのウェイン、ブロンド女優のボビー・リンとベトナム帰還兵で俳優のジャクソン、そして自主映画監督の学生RJと、その彼女で録音担当の学生ロレインの3組のカップルは、映画撮影のために借りた田舎の農場へ向かう。

彼らが撮影する映画のタイトルは「農場の娘たち」。この映画でドル箱を狙う予定だ。しかし、この映画の内容はポルノで、ロレインはあからさまに嫌な顔をしている。しかし、6人の野心はむきだしだ。



 

そんな彼らを農場で待ち受けたのは、みすぼらしい老人のハワードだった。彼らを宿泊場所として提供した納屋へ案内する。一方、マキシーンが周りを見回していると、ハワードの家の窓ガラスからこちらを見つめるハワードの妻である老婆パールと目があってしまう。

そう、3組のカップルが踏み入れたのは、史上最高齢の殺人夫婦が棲む家だった・・・。映画撮影に入り、濡れ場シーンの撮影をしていると、外からパールがこっそりと覗いていた。若い頃、美しく、ダンサーとしても活動をしていたらしいパールは、今は年を取り、誰が見てくれるわけでもない。老人のハワードと二人、欲望を発散させる場所も無く、自分と似ている若いマキシーンを見て、若さを妬ましく思い・・・。

後は、映画を観てくださいね。

 

 

そうそう!これです!これを待ってたんです。モッタリしてて、おいおいって言うほどベタで、グチャっていう感じ。最近のホラーは、変に綺麗になっちゃって、邦画もそうだけど、洋画も、影が見えて悲鳴だけで怖がらせるとか、殺人鬼は出てきたけど、なーんか人間味があったりとか、そーじゃないのよ。

 

昔のホラーはやりたい放題で、はぁ?って感じの演出もゴリ押しして、お決まりのエロ有りで、殺人の目的って言われても、大した理由もないみたいなのがいいのよ。ただ、殺したいで良いんです。難しいこと考えずに、騒いで楽しんで、冷や汗かいて、終わったらはぁ〜って日常に戻れるのがよかったんです。今のホラーは、こねくり回し過ぎなのよ。

 


 

この”X”、老人夫婦と若者たちのお話なんだけど、まぁ、楽しそうに殺すのよ。大体、カップル3組が、人里離れた農場に行くっていうところから、もう、料理しちゃってくださいって感じでしょ。誰か殺しちゃっても、シュパッて終わるわけじゃなく、ザスザス刺しちゃって、うんうん、何度も刺してみたいよねって感じで笑えるんです。

 

でもね、全く何も考えていないのかと言うとそうじゃなくて、俯瞰してみると、ちゃんと老いの怖さとか、報われなかった夢とか、人間の欲望が濃く描かれていたりして、唸るほどなんです。そして、ちゃんと映像はホラー映画の王道をリスペクトしているんです。



 

本当は、細かく感想を書きたいんだけど、ホラーはネタバレ厳禁ですからね。解っちゃったら面白くないでしょ。でもきっと、この映画は、解っても、何度でも観たくなるだろうなぁ。”だからぁ”って、ツッコミながら観たい映画だと思いました。だって、”13日の金曜日”でも、そっちに行ったら行き止まりだからーって言っているのに向かっていったり、わざわざ狭いところに入ったり、穴から覗いちゃダメって言ってるのに覗いたりするでしょ。そんな王道を、ちゃんと解ってやってくれるんです。

 

映画上映の前に、タイ・ウエスト監督がオンラインでご挨拶をしてくださって、色々な情報を下さいました。この映画、3部作になるそうで、既に、ニュージーランドでパート2の撮影は終わっているそうです。内容は、パート1の登場人物の誰かの過去のお話になるそうです。楽しみですね。

 

 

そして、上映後に映画ライターの村山さんがトークをしてくださって、懐かしいお話をしてくださいました。どーも、村山さんは私と同年代のようで、うんうんと頷けるお話が多かったです。このホラーは、レンタルビデオ屋でVHSで借りていた時代のホラーの雰囲気だそうで、監督もそれを目指していたそうです。解る~!私もホラー映画を友達と借りて、誰かの家で部屋を暗くして観ていました。一人じゃ怖くて観れないんですもん。どれを借りても、どこかにバカンスに出かけたカップルが悲劇にあうというモノばかりだったけど、面白かったのよ。

 

最近は、こういうベタな作品は無いですよね。もう10年ほど前に「キャビン」という映画が、カップルがレジャーに行ってという内容で、それは意表を突く展開で、凄く面白かったんだけど、それ以降、面白いベタな展開のホラー映画って無くなっちゃって、とても残念でした。そしたら、この「X エックス」が日本公開になり、とっても嬉しいです。

 

 

そうそう、村山さんが、今有名になった監督は、若い頃に老いをテーマにして映画を撮っているんですよって仰っていて、凄いってお話だったんだけど、確かに凄いんだけど、20歳代だからこそ、老いが気になったんじゃないかと思うんです。私も若い頃に、先輩や親を見て、自分も年を取っていくんだろうと考えると怖くなった覚えがあります。若い頃だから怖かったんだけど、自分がその年齢になると、別に変わらず健康だし気持ちも変わらないし、知識だけ増えたなーって思うだけだから、老いは怖くなくなるんですよね。若い頃は、漠然と恐怖を感じていたので、今、凄い監督たちも、年を取ったらどうなるのか、恐怖を感じたんじゃないかな。

 

この映画は、老いた夫婦が、若いカップルたちを見て、まぁ、狂っていくんですけど、近くに湖があって、そこに・・・あー、言えない。それはっていう仕掛けがあって、私が大好きな展開があります。そうそう、それもパニックモノとして、大切な仕掛けよねぇって感じで、大笑いしちゃいました。湖は好きだったなぁ。それに、ドアを叩かれると、何故かパンツ一枚で玄関に出て行くのよ。せめてTシャツでも着て行こうよ。どう考えても、それフラグが立ってるよね。ホラーの”おきて”みたいのをハズさないので、ホラー好きにはたまりません!


 

ちょっとぉ、もう、書き始めたら止まらなくなるから、ここら辺で止めなくちゃ!王道のホラーコメディ?映画、最高なんです。いや、コメディじゃないんだけど、どうしても笑っちゃうのよねぇ。何でかしら。だって、ダメっていうことをやるんですもん。お笑いの王道でしょ。楽しかったです。

 

ミア・ゴスさんが主演されていますが、他の俳優さんたちは、私はあまり知らない方たちでした。でも、誰かその内、有名になるかもしれませんよ。だって「キャビン」には、売れてない頃のクリス・ヘムズワースが出てましたもん。若者の一人で、すぐに死んじゃったかな。役者さんも、いつブレイクするか判りませんからね。

 

最後に少しだけ。ポルノ撮影場面があり、フェミニストの方々に女性搾取とかって言われるかもしれないけど、内容を良く見ると、女性が男性搾取している話になっているし、昔のホラーにエロが無いなんて寂しいですからね。必ず女性の太もも辺りに手が見えたり、胸に血が飛び散ったりは王道なんです。それに文句を付けるのは無粋というもんです。


 

私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。但し、私の感想です。これ、ホラーやスプラッターが怖いと思ってしまう方には、お薦め出来ません。その昔、恐い映画を楽しんでいた人にとっては、懐かしい気がする映画です。昔の王道を再現している映画なので、それを楽しめる方にお薦めです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

P,S : 私がVHSレンタルで一番ハマったのは、「バスケットケース」です。面白かったなぁ~。あの頃、笑えるホラーが多かったのよ。DVDになっているんだろうなぁ。観たくなってきた。

 

「Ⅹ エックス」