「きさらぎ駅」を観てきました。
ストーリーは、
2004年、「はすみ」と名乗る女性が、この世に存在しない「きさらぎ駅」にたどり着いた体験をネット掲示板にリアルタイムで投稿していたが、突然書き込みが止まったことで様々な憶測を呼び、現代版「神隠し」として話題となった。それから十数年後。大学で民俗学を学んでいる堤春奈は、「きさらぎ駅」を卒業論文の題材に選ぶ。投稿者「はすみ」の正体が葉山純子という女性だと突き止めた春奈は、調査の末にようやく彼女と連絡を取ることに成功するが・・・。
というお話です。
大学で民俗学を学ぶ堤春奈は、卒業論文で十数年来、ネットで現代版”神隠し”と話題になっている都市伝説「きさらぎ駅」を題材に取り上げることにした。
リサーチの結果、「きさらぎ駅」の原点となった書き込みの投稿者「はすみ」ではないかとされる”葉山純子”という女性の存在を知る。ようやく純子への連絡先を知り、数ヶ月にわたりメールでやり取りした結果、春奈は遂に純子と会う約束を取り付ける。
指定された場所は「きさらぎ駅」の舞台となった路線にある一軒家。春奈を出迎えた純子はどこか影のある雰囲気を持つ女性。部屋へ案内され、早速、ネットで噂される「はすみ」本人との真偽を確かめる春奈に対して、純子はどこか謎めいた笑いを浮かべながらも春奈からの問いかけに静かに頷く。
続けて、純子から「きさらぎ駅」へたどり着いた経緯、その後の出来事などを聞いた。その内容は春奈には到底信じられるものではなかったが、純子の話の中で春奈はなぜ純子だけが「きさらぎ駅」へたどり着くことができたのか、そのヒントに気づく。純子と別れた春奈は自然に「きさらぎ駅」の舞台となった遠州鉄道の駅へ向かう。この選択が春奈の運命を大きく狂わせることになってゆく。後は、映画を観てくださいね。
この映画、ホラー映画と聞いて、またB級で酷いのかなぁと、全く期待せずに観に行ったのですが、思っていたよりも面白かったです。そこらの●●村とかってホラー映画よりも、よっぽど良く出来ていたし、面白かったと思います。出演者の皆さんも上手かったのかな。
ネット上に書き込まれた異世界体験の話を実写化したようで、解りやすく、良く構成されていたと思います。夜の最終電車に乗った女性が、気が付くと異世界に入ってしまい、そこから抜けようと奮闘をして、2日後にやっと抜けられたのですが、現実に戻ると何年も経っていたという事なんです。
最初は、春奈という主人公が、葉山純子という異世界に行った出来事をネットにあげた女性い出会うところから始まります。学校の先生をしていた純子は、ある日、仕事で遅くなり、最終電車に乗って、ふと気が付くと、異世界に入ってしまっていたというんです。春奈は、彼女の話を詳しく聞き、どうやって異世界に入ってしまったのかということを、謎解いていきます。
異世界には、3人の若い男女と、中年男性、女子高生、そして純子が一緒に入ったようで、「きさらぎ駅」というところで降りたようです。その駅の近辺で人を探しますが、全く見つからず、まず、一人が何かに襲われます。
そして、一人、また一人と、”何か”に襲われて、彼らは電車の線路を元に戻っていくのですが、随分歩いても隣の駅にたどり着きません。ある場所に行きついて、なんとか純子だけは、こちらの世界に戻って来れたらしいのですが、他の人々は戻ってくることが叶わなかったようでした。
純子も、何がどうなって異世界に行ったのか、良く解っておらずに、戻ってきてから、随分と勉強をしたようでした。そんな話を聞いた春奈は、どうしても自分で解明したくて、彼女の話から導き出した異世界へ入る方法を試してみることにします。すると、春奈も同じような異世界に入ってしまいます。
この展開が、淡々と描かれますが、純子を演じている佐藤さんが、ちょっと不気味な感じで、何かあるなと思わせるんです。そして、春奈は異世界に入ってしまう。そこでは、純子が話していたと同じようなことが起きていきます。この繰り返しが、思ったよりも怖くて、ハラハラさせました。同じことを繰り返すって、やり方によっては、面白いし怖くなるんですよね。
そして、春奈がどうなるのか、それは映画を観て欲しいのですが、ホラー映画としては、良く出来ていたと思います。貞子のような霊が出てくる訳でもないですし、大怪獣が襲ってくる訳ではないけど、じわじわと迫ってくる”何か”が怖いんです。ま、貞子の怖さには負けますけどね。それなりに、ぞわぞわと怖くなります。
ネタバレしたくないので、詳しくは書きませんが、幽霊とか、怪物とか、そういうのではなく、”異世界”という部分が、ちょっと今までとは違い、面白かったと思います。そして、最後の終わらせ方も、これは良いと思いました。変に解決をつけるのではなく、恐さを残すという感じが良かったかな。あ、エンディングの後にもストーリーが続くので、途中で席を立たないでください。最後の結末を見逃しますよ。
本田望結さんが女子高生役で出ていました。大きくなりましたね。これから俳優として頑張るのかしら。”家政婦のミタ”の時を覚えているので、女性らしくなっちゃって、ちょっと驚きました。頑張って欲しいです。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。思っていたよりも面白いホラー映画でした。他のホラー映画とは、ちょっと違う怖さがあって、グロい部分もちょっとあるけど、これなら誰でも観られるんじゃないかなと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「きさらぎ駅」