「20歳のソウル」若くしてガン告知を受けてしまう青年は、最後まで生きることを諦めませんでした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「20歳のソウル」を観てきました。

 

ストーリーは、

市立船橋高校吹奏楽部でトロンボーンを担当する浅野大義は、顧問である高橋健一先生に大きな影響を受けながら、青春を謳歌していた。大義は野球の強豪校でもある船橋高校野球部のためにオリジナル応援曲の作曲に挑戦し、「市船soul」が完成する。その曲は試合で演奏されるとたちまち得点を呼ぶ「神応援曲」と呼ばれるようになる。高校を卒業した大義は、高橋先生のような教師を志し音楽大学へ進学する。しかし、そんな大義をがんの病魔が襲う。

というお話です。

 

 

浅野大義は、市立船橋高校吹奏楽部に所属する男子。担当はトロンボーン。活発で優しく、そして真っ直ぐな大義は、いつも周囲を明るく照らし、大義自身も部員たちに支えられ、青春を謳歌していた。なにより特別な存在である顧問・高橋健一先生に大きな影響を受け、心身共に成長していった。

大義は、野球部に所属する友人が怪我で出場が果たせずに応援団長として参加すると聞き、それなら思い出に残るようにとオリジナル応援曲を作って、それで応援させてやろうと思い、応援曲の作曲をし始める。慣れない作業の難しさに葛藤しながらも、高橋先生からの叱咤激励や、親友の佐伯に助け、母・桂子の応援も受けて、「市船SOUL」が誕生する。



 

練習をして、いざ、試合で演奏されると、そのテンポの良さからたちまち得点を呼ぶ”神応援曲”と呼ばれるようになる。試合では勝ち残れなかったのだが、みんなの思い出に残る野球の試合となったのだった。

高校を卒業した大義は、高橋先生の様な教師を志し、音楽大学へと進学。夢に向かってキャンパスライフを楽しんでいた。しかし、突然に酷い咳に苦しむようになり、病院へ行くと、大義の身体は癌に侵されていた。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、良い内容でした。若くして病気になるっていうのは、本当に辛いですよね。誰が悪い訳ではない、本当にたまたまなんだろうけど、とってもやるせない気持ちになります。何か助けてあげられる事があれば良いのですが、難しいですよね。映画で観ていても、周りの方々の気持ちが痛いほど伝わってきました。

 

主人公の大義さんは、高校時代に吹奏楽に取り組み、作曲などにも挑戦していたようです。市船という学校は、何故か、吹奏楽なのに、”よさこい”を踊ったり、応援の旗振りのような事をしたりと、おもしろい事をしているんだなと思いました。確かに、高校などの吹奏楽部は応援団と一緒に活動をすることが多いとは思うけど、あの大きな旗を振るのは、相当な体力とバランスが必要だと思うんです。演じていた神尾さんも、よく頑張っていたと思います。

 

 

この映画、前半は、大義を中心とした青春ドラマで、友達との確執とか、未来への不安とか、この時代に誰もがぶち当たる問題を描いていました。はっきり言って、前半を観ていると、後半に辛いお話が続いて行くなんて全く予想もつかないほどでした。若い頃って、こんな風にぶつかったり、仲良くなったりして、感動してたよなぁなんて気持ちになりました。

 

そして後半に入ると、大義が大学に入って、突然に病魔に襲われるというお話になります。実話を元に描かれているので、本当に大変だったのだなと思いました。最初は、肺にガンが見つかり、全摘出をして、これで大丈夫と思ったら、脳に転移していて、脳の手術をしなければならず、そちらが無事に終わったと思ったら、またしばらくして、肺にガンが再発をするという、最悪のパターンになってしまっていました。若い頃のガンは、本当に進行が早くて、取っても取ってもという事が多いんです。

 

 

私は、親や親族にガンで闘病した人間が多く、父は胃と大腸のガンをそれぞれに手術をし、叔母は子宮ガンを、叔父は膵臓ガンを、従兄弟などにも何人かいるので、遺伝的に私はガンになりやすいと思い、ガン検診を毎年欠かすことはありません。ガンになったとしても、早期発見出来れば、完治することも多いので、それ程恐れていないんですけどね。でも、やっぱり若い頃にガンになった親族は、本当にあっという間という事ががピッタリのように亡くなってしまいました。何が悪い訳ではないんですけどね。

 

映画に戻りますが、大義さんは、吹奏楽部の顧問である高橋先生を尊敬しており、色々な事を相談していたんだと思います。そして、先生のようになれるよう、音楽系の大学に進学します。高校の頃の親友とも、進学してからも仲が良くて、傍から見ていると、順風満帆のような青年なんです。性格も良くて、頑張り屋で、目標もあって、彼女も出来て、何の問題も無く、というか、良すぎるほどに良い日常を送っていたのですが、突然のガン告知から、状況が変わっていきます。

 

 

身体は抗がん剤治療でボロボロになっていき、肺ガンなので、肺活量が必要なトランペットは吹けなくなり、キーボードを叩くことにしたのかなと思いました。実際に家族がガンになると、こんな風になるのですが、もう、病人の前では頑張っているんだけど、それ以外の場所では、もう疲れてしまって、ボロボロになるんですよね。介護の疲れもあるんだけど、それ以上に精神的な疲れが大きくて、母親役の尾野さん、よく表していたと思います。

 

キャストも上手かったし、お話も良い映画だったのですが、もう少し、構成を頑張って切って、短く出来たのではないかなと思いました。良い映画なのですが、ダラダラと長くしてしまっている部分が見受けられ、無駄な場面ではないとは思いますが、もう少し短くして、最後まで緊張感をもって観て行けるような映画にして欲しかったです。どこもかしこも、重要な場面なのは解っていますが、監督は、それを泣く泣く切って、2時間弱位にまとめ上げるのがプロじゃないのかな。長くても良いと言われるかもしれませんが、やはり万人に観て貰うには、スッキリして観やすい映画を志すべきじゃないかなと思います。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。本当に良い映画でした。一人の青年の短かった一生を美しく輝かせて描かれたのは、素晴らしかったと思います。後は、もう少し短かったらなぁと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「20歳のソウル」