「シン・ウルトラマン」を観てきました。
ストーリーは、
「禍威獣(カイジュウ)」と呼ばれる謎の巨大生物が次々と現れ、その存在が日常になった日本。通常兵器が通じない禍威獣に対応するため、政府はスペシャリストを集めて「禍威獣特設対策室専従班」=通称「禍特対(カトクタイ)」を設立。ある時、大気圏外から銀色の巨人が突如出現。巨人対策のため禍特対には新たに分析官の浅見弘子が配属され、神永とバディを組むことになる。
というお話です。
次々と巨大不明生物「禍威獣」が現れ、その存在が日常となった日本。通常兵器は全く役に立たず、限界を迎える日本政府は、禍威獣対策のスペシャリストを集結し、「禍威獣特設対策室専従班」通称「禍特対」を設立。班長・田村君男、作戦立案担当官・神永新二、非粒子物理学者・滝明久、汎用生物学者・船縁由美、が選ばれ、任務に当たっていた。
禍威獣は、何故か日本にしか出現しない。それが何故なのかは解らないが、日本は海外から武器を購入し、今までは何とか怪獣を倒してきた。しかし、禍威獣も強くなっていき、段々と対処の方策が無くなっていく。そんな時、また新しい禍威獣が現れる。禍特対の神永は逃げ遅れた少年を助けるために、基地から走り出て行く。そんな時、大気圏外から突如現れた銀色の巨人。ネロンガと名付けられた禍威獣に光線を放ち、一撃で倒してしまう。そして巨人は空へと消えてしまう。
禍特対に巨人対策のため、分析官・浅見弘子、が新たに配属され、神永とバディを組むことに。浅見による報告書に書かれていたのは、「ウルトラマン(仮称)、正体不明」。神永は、前回の子供を助けに行った事案から、何か様子がおかしくなっていた。
浅見とバディとなった神永だが、単独行動ばかりしていて浅見に文句を言われている。図書室で沢山の本を読み漁り、何か知識を得ているようだ。そんなお気楽そうな時間は続かず、また禍威獣が現れる。今度は放射能をまき散らす禍威獣で、人間の武器は全く歯が立たなかった。核廃棄物処理施設に向かう禍威獣を止める手立てがなく、慌てる人間の前に、またもウルトラマン(仮称)が現れて・・・。後は、映画を観てくださいね。
にゃぁ~!初日に1回観て、2日目に1回観ました。既に2回観たんだけど、もっと観ても面白い部分が見つかるんじゃないかと考えてしまうほど、面白かったです。
「ウルトラマン」というだけで、凄くワクワクしてしまうんですよね。ウルトラマンがTV放送している時(モノクロなんですよね。)は知らないのですが、子供の頃に特撮ドラマって、夏休みとかの長期休みに再放送を観ていまして、ウルトラマンは本当に忘れないんです。悪い宇宙人が出てきたり怪獣も出てきて、ウルトラマンが倒していく姿は覚えていて、母が言うには、私は何か都合が悪くなると、腕をクロスして”スペシウム光線”を放ってピンチを回避していたと言っていました。まぁ、スペシウム光線は無敵ですよね。
今回は、最初に地球に飛来したウルトラマンのお話を再構築したようで、ウルトラマンが宇宙から落ちてくるんです。カッコ良く地上に降りたのかと思っていたけど、ドタって落ちたんですね。そのせいでハヤタ隊員、あ、違った!神永職員が死んじゃって、その代わりにウルトラマンが彼の中に入って、生きながらえさせているというお話でした。
大体,静かに降りて来れば何の問題も無かったのに、ベチッて落ちてくるって、ダメでしょ。その時点で、お兄ちゃんのゾーフィに報告すべきでしょ。(この映画の中では、ゾーフィはお兄ちゃんではないようです。)何も言わないから怒られちゃうんだよ。失敗した、報告しないとね。で、やっちゃったーって事で、神永さんを生き返らせるために、外星人リピア(ウルトラマンの本名です。)が神永と合体するんです。
そして、神永新二はウルトラマンに変身出来るようになり、禍威獣が現れると、毎回、ちょっと席を外して、変身して、戦うという工程?を辿ることになります。昔のドラマでもそうだったよなぁと思い出しました。あとから考えると、あんなに職場で席を外していたらクビになりますよね。今時、タバコ休憩だって怒られるという時代なのに、あんなに働かないんじゃ、他の職員から文句が出るでしょ。
ネタバレが出来ないから、あまり書けないけど、外星人として、ザラブとメフィラスが出演します。禍威獣は、何体か現れますが、まぁ、その禍威獣たちが、なんで日本に現れたのかも、ちゃんと解説してくれます。2時間で、目一杯内容を詰め込んだようで、情報量がとても多いです。だから、私は2回観たけど、あれは何だったっけというのがまだあります。
1回目に観た時、エンドロールを全部観ていたら、声の出演で高橋一生さんの名前があって、「え!高橋さん、何の声だったっけ!」って焦って、「あ、あの人かぁ。もっとよく聞けばよかった。」と後悔しました。そして、2回目は、高橋さんの声を堪能したんです。そんなお楽しみもあって、この映画、楽しみどころ満載だなぁと思いました。特に長澤まさみさんが好きな方は、見どころが多いです。あり得ないくらい、彼女を堪能出来る場面があって、笑っちゃいました。これ、好きな人にはたまらないだろうなぁ~って感心しちゃいました。
でね、この映画は、やっぱり”パンフレット”と、余裕があったら”デザインワークス”を購入することをお薦めします。観た後に、この解説があると、家でも再度、楽しむことが出来ます。特にデザインワークスは、禍威獣やウルトラマンのデザイン関係も詳しく出ていて、カラータイマーが無いウルトラマンってこんな感じなのねって事がよく解ります。それに、昭和の時代に考えられたものだから、現代のようにプロテインで筋肉強化した身体ではない、通常で鍛えた身体の形状という事がよく解ります。元々、人間はこういう身体なんですよね。現代は、システマティックに筋肉改造をして凄い身体を作るけど、普通に食事をして、身体を鍛えてというのなら、こうなるんだと思いました。
今回、ウルトラマンを斎藤工さんが演じていて、ウルトラマンと合体してからは、ちょっと人間離れしたように演じるようにしていたと思いますが、その前の神永という人物も、ちょっと人間離れしている人物像だったので、何となく合体してからとの違いが解りづらかったかな。ま、表情が無い人物でして、元職が警察庁警備局公安部という役職だったようで、表情を出すなと言われていたのかもしれませんね。
それに対して、浅見は公安調査庁からの出向なのに、とても表情が豊かです。同じ公安と言いながら、こんなに違うんだなーって思いました。それにしても、この禍特対は、美男美女ばかりでビックリです。滝さんだけ、ちょっと二重アゴになっていて、もうちょっとシュッとすればいいのになぁと思っちゃったけど。
政府関係者ですが、これ、シン・ゴジラとリンクしてますよね。だって、あの人がメフィラスの会見に出てきた時には、嬉しくなっちゃったもん!これ、名前を言っちゃダメなんだろうから書きませんが、あの人が政府の重要人物として出てきます。
メフィラスを山本さんが演じていますが、やっぱり山本さん、上手いなぁ。これ、山本さんだから外星人に見えるけど、他の人だったら、ただのオッサンが、居酒屋で神永と飲んでる風にしか見えませんよ。いや、この場面は、普通にオッサン同士の飲み会になってるんだけど、ちょっと笑えたよね。この場面、とてもこだわっています。細かい部分を見ると面白いですよ。
ウルトラマンと外星人との戦いについてですが、その昔は、人間が着ぐるみを着て戦っていたんだけど、今はCGでしょ。でもね、とっても着ぐるみ感が出ていたと思いました。身体のしわの出方とか、よく考えてありました。でも、ウルトラマンとメフィラスが戦っていて、キックの足同士がぶつかる場面、これ、シン・エヴァンゲリオンで、エヴァ2体が戦った時の構図と一緒ですよね。どこかで見た絵だなって思ったけど、たしか、同じだと思います。ま、それでも面白かったんだけどね。
あー、いつまでも書いていられちゃうので、もうしばらくしたら、ネタバレで2回目の感想を書きたいと思います。でないと、どうしてこうなったの?とか、何でこんな風になるの?とか、疑問が沢山あるので、それを解決しながら書きたいかな。また、観に行ってきます。
私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。でも、若い人たちに、この楽しさが解るかなぁ。昔の円谷作品を全部掘り起こして観て、そしてこのウルトラマンを観ると、全然、違うものが観えてくると思いますよ。凄いオマージュが詰まっているし、根本的に、ウルトラマンという作品は、ウルトラマンを描きながら”人間”を描く作品だったのだという事が理解出来ると思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
P.S : ちょっと付け足しなんだけど、女性のお尻のアップが多くて、お色気を組み込んでいて嫌だとTwitterで書いている方がいて驚きました。私はあのお尻のアップに色気を一切感じませんでした。昭和の時代、景気付けに”尻を叩く”という言葉がありましたが、勢い付けて前に進むぞという意気込みを尻で描いているのかと思いました。どこにエロがあるんですか?と聞きたいです。確かに同僚の尻を叩くと、今の時代はセクハラになると思いますが、外星人と命がけの闘いをする時なので、仲間意識を大切にするという意志表示で描いたのかと受け取りました。お尻にエロを感じるという人って、どういう見方をしたんだろう。頭の中、エロで一杯なんじゃないかな?ビックリです。
「シン・ウルトラマン」