【イタリア映画祭2022】
「ディアボリック」を観てきました。
ストーリーは、
1960年代、架空の国クレルヴィル。冷酷非道な連続強盗犯ディアボリックは、富豪の夫を亡くし南アフリカから帰国したレディーのエヴァ・カントが持つピンクダイヤモンドを盗もうとするが、敏腕警部ジンコがそれを阻むべく追跡する。
というお話です。
1960年代、架空の国クレルヴィルの銀行が強盗に襲われる。ジンコ警部は、冷酷非道な連続強盗犯ディアボリックを追うが、追跡をかわされる。
数ヶ月後、クレルヴィルのホテルに富豪の夫を亡くし南アフリカから帰国したエヴァ・カントが滞在することになる。巧みな紛争で部屋係になりすまし、彼女が所有するピンク・ダイヤを盗むべく部屋に侵入したディアボリックとエヴァは互いに惹かれ合う。
エヴァは隠したい過去を巡って、彼女を愛する法務副大臣カロンに脅されていた。カロンは複数の富豪を脅迫し、隠し財産を築いていた。ディアボリックは副大臣から隠し財産とエヴァの身上書を盗みだそうとするが、正体を隠して一緒に暮らしていた婚約者エリザベスに、秘密の地下室の存在をつきとめられてしまう。
ジンコ警部の執念の追跡で、ディアボリックはついに逮捕される。彼は黙秘したまま裁判にかけられ、ギロチン刑に処されることになるが、エヴァが彼を逃がすために暗躍する。後は、映画を観てくださいね。
この映画、イタリアで人気のコミックなのかな?日本でいう所の「ルパン三世」みたいなお話でした。主人公は怪盗で、色々なものを盗むけど、貧しい人からは盗まない感じかな。長いシリーズもので、イタリアの人なら、誰でも知っている人気コミックだそうです。
今回は、あるお金持ちの未亡人エヴァのピンクダイヤを狙って盗みに入るのですが、その未亡人が、まるで不二子ちゃんのようにグラマラスで美しい女性で、人目で気に入ったディアボリックは、彼女と仲良くなっちゃいます。
実はエヴァは、富豪の未亡人でセレブとして生きていますが、実は、その昔、クラブでホステスのような事をしていた女性で、その秘密を、クレルヴィルの法務副大臣カロンに握られてしまいます。このカロン、悪い奴で、政治家や富豪の弱みを握って、裏から脅してお金を搾取してるようなんです。その秘密情報を盗んで欲しいと、エヴァはディアボリックに頼み、動き出します。
盗むのは簡単に出来たのですが、彼はこの国で身を隠す為に、貴族としてエリザベスという女性と婚約していて、その屋敷に住んでいたのですが、そこに作っていた秘密基地を見つけられてしまい、警察に通報されてしまいます。アホな女を利用しようとするとこういう事になるって気が付かなかったのかな。ちゃんと言い含めておかないといけないのに、このディアボリック、どこか抜けているところが良いのかもしれません。そんな訳で、基地に戻ったところで捕まってしまいます。バカでしょ~!
この時代、イタリアでの死刑がギロチンというのに驚きますが、ちょっと裁判をして、直ぐに死刑が確定し、ギロチンにかけられます。もちろん、エヴァが助けに行って、ある作戦で免れることになるのですが、古いコミックの映画化なので、コントのような感じなんです。おいおい、それって、直ぐに見つかるでしょ~!って感じだったり、とてもレトロな雰囲気で、それが、また良いんです。
最新機器を使ってトリックをしているのだろうけど、今観ると、凄く古いトリックで、警察は何で気が付かないのかなぁと不思議に思ってしまいます。でも、その頃では、そんなもんなんでしょうね。レトロな感じにこだわって造ってあるので、古い映画が好きな方には、たまらないんじゃないかな。私は、あまり古い映画を観ていませんが、きっと古い映画好きな方には、好まれると思いました。
レトロだけど、とってもスピーディーでカッコ良くて、時々、ドジを踏んで、それでも美女と逃げてしまうという、そんなヒーロー、素敵でしょ。私には、マジでルパン三世みたいに思えました。あ、でも、次元や五右衛門のような仲間はいないんですけどね。
この映画、本当に面白かったです。日本公開はどうなるのかしら。イタリアでは人気で、既にパート2,3の制作も決まっていて、キャスティングも決まってきているようです。こんなに面白いのに、公開してくれないのは残念だなぁ。だって、イタリア映画祭東京会場で、2回上映されたんですが、2回観に来ている方もいらしたそうです。それくらい、面白かったし、こだわっている細かい部分が観たくなる映画なんですよ。うーん、マニア向けでもありました。
主演のディアボリックをイタリアのイケメン俳優、ルカ・マリネッリが演じていて、これがまた、匂ってきそうな色気をまき散らしているので、素敵ですよ。ルカさん、日本ではマーティン・エデンが公開されたかな。有名なのは、ネトフリのオールドガードに出演しています。
私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。日本公開してくれることを願っています。これは面白いです。怪盗モノって、おもしろいので、きっと誰が観ても面白いなって思ってくれると思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「イタリア映画祭2022」