「潜水艦クルスクの生存者たち」を観てきました。
ストーリーは、
乗艦員118名を乗せ、軍事演習のため出航した原子力潜水艦クルスク艦内で魚雷が突然暴発した。司令官ミハイルは、爆発が起きた区画の封鎖を指示し、部下と安全な艦尾へ退避を始めるが、艦体は北極海の海底まで沈没。生存者わずか23名という大惨事となってしまう。英国の海軍准将デイビッドは、ロシア政府へ救援の意志を伝えるが、沈没事故の原因は他国船との衝突にあると主張するロシア政府は軍事機密であるクルスクには近寄らせようとしなかった。
というお話です。
2000年。乗艦員118名を乗せた原子力潜水艦クルスクは軍事演習のため出航する。演習の準備中、艦内の魚雷温度が上がり、許容値以上になったと上官に報告するのだが、上官は待ての一点張り。魚雷は突然暴発、凄まじい炎が艦内を駆け巡る。
次々と乗組員が命を落とす惨状に直面したミハイルは、爆発が起きた区画の封鎖を指示し、部下と安全な艦尾へ退避を始めるが、艦体は北極海の海底まで沈没し、わずか23名だけが生き残った。
海中の異変を察知した英国の海軍准将デイビッドは救援を表明するが、ロシア政府は沈没事故の原因は他国船との衝突にあると主張し、軍事機密であるクルスクには近寄らせようとしない。一刻一刻として、生存者の命は縮まっていく。
乗組員の命よりも国家の威信を優先する政府の態度に、ミハイルの妻・ターニャたち家族は怒りを露わに抗議する。酸素が徐々に尽きていく中、果たして愛する家族のもとへ帰る事はできるのだろうか。地上では家族が闘い、潜水艦の中では乗組員が時間との闘いに直面していた。 後は、映画を観てくださいね。
この映画、あまりにもタイミングよく公開になりましたね。この映画を観ると、ロシアの人の命に対する考え方が良く描かれていると思いました。命よりも国の威信とか名誉が大切なんです。命なんてどうでも良いんですよ。
だから、ウクライナに侵略戦争を仕掛けて、無差別攻撃をしても、何も感じていないだろうし、自国の兵士が殺されても、ただの武器の一つくらいにしか考えていないから、全然、痛くも痒くもないんでしょう。
この映画の中で、ロシア側の兵士を送り出している家族や、一般の人々は、命を大切に考えていますし、家族には生きて帰ってきて欲しいと思っています。でも、軍の上部や、政府は、機密が漏れるくらいなら、人を殺した方が良いと考えているようでした。酷いですよね。
だって、潜水艦が沈んだから、一刻も早く助けに行かないと、水圧は強いし、酸素もそんなに持たないし、簡単な事ではありませんよね。人間はゆっくり上げて減圧をしながら登らないと肺が破裂したり、窒素酔いで脳が圧迫されたりと、色々な不具合が身体に起きてしまいます。助けましょうと言った英国軍は、直ぐにでも潜りましょうというんだけど、ロシアは、会議で決めるから、明日くらいに返事が出来るかななんて言うんです。本当に酷くて、驚きました。人の命を何だと思ってんの?!
最初に潜水艦が爆発したのも、上司が怠慢で、部下が温度が上がっているから危ないと言っているのに、話を聞かないんです。軍の司令部から連絡が来るまで何もするなの一点張りで、自分で考えて行動するなんて事が一切無いんです。状況を把握して、自分の脳で考えるという習慣が無いので、ただ、上からの命令を待つだけの、よく日本でもいる”中間管理職”になっているんですよ。ほっんと、給料泥棒だと思うんだけど、一番迷惑な人種ですよね。
そんな奴らによって爆発した潜水艦は、アホな管理職も吹き飛ばし、役に立つ現場担当者ばかりが生き残ります。潜水艦に残された生存者たちは、必死で生き延びようと、空気が残っている船尾の方へ移動して、残り少ない食料と空気を少しづつ使いながら、何とか生き長らえています。
映画は、潜水艦の中、ロシア軍司令部の状況、ロシアの家族たちの姿、そして助ける手伝いをすると言ってくれた英国軍の司令部、という4か所の状況を描きながら進んで行きます。軍でうだうだ話している途中で、潜水艦の中の状況が描かれて、急いで助けてあげてよ~!ってドキドキするように作られていて、良く出来ているなと思いました。
とにかく、いつまで経っても動かないロシア軍に誰もがイライラするような感じで、特に、潜水艦乗組員の家族の姿を見ていると、可哀想で、心が痛くなりました。今も、同じことがロシアで起きているのではないかと思って、腹が立ちます。家族は戦争なんて行って欲しくないのに、プーチンのせいで、ウクライナに侵攻して、亡くなっている兵士も沢山いると思います。いつまでたっても、同じことをしているロシアに腹が立ちました。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。今、ウクライナで起きている事と同じような事を、何年も前に、潜水艦事故という形で行っていたのに、またも、同じことをしているなんて、本当に成長の無い国だと思いました。やっぱりプーチン政権が悪いのだと思います。どうして止められないのかしら。本当に腹が立ちます。戦争なんて、今、やる時じゃないでしょ。いい加減にして欲しいと、改めて思った映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「潜水艦クルスクの生存者たち」