「女子高生に殺されたい」題名が変態っぽいけど、正当なサスペンスミステリーで面白いです。必見です! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「女子高生に殺されたい」を観てきました。

 

ストーリーは、

女子高生に殺されたいという理由で高校教師になった東山春人は、人気教師として日常生活を送りながらも、「完全犯罪であること」「全力で殺されること」が条件の理想的な殺され方を実現するため、9年間にわたって完璧な計画を練り上げてきた。平和な学園内で、着実に計画を進めていく東山だったが・・・。

というお話です。

 

 

女子高生に殺されたいがために高校教師になった男・東山春人。人気教師として日常を送りながらも“理想的な殺され方”の実現のため、9年間も密かに綿密に、“これしかない完璧な計画”を練ってきた。

東山は、大学で精神医学を学んでいた時に、ある小さな少女がいたずら目的に入ってきた大きな男を殺したという事件に興味を持った。どう考えても少女の力で男を殺せるとは思えずに警察も苦慮していたが、少女が殺したという結論に達する。



 

インターン中に少女の診察に立ち会った東山は、少女に自分が殺される事を夢見始め、その少女が17歳になるまでに準備をしてきたのだ。高校教師になる為に進路を変え、少女の通う高校に赴任出来るように仕組んで、新任教師として着任することが出来た。

彼の理想の条件は二つ「完全犯罪であること」「全力で殺されること」。



 

条件を満たす唯一無二の女子高生を標的に、練り上げたシナリオに沿って、真帆、あおい、京子、愛佳、というタイプの異なる4人にアプローチしていく。彼が殺されたいと思っている少女は、誰なのか。果たして・・・。

後は、映画を観てくださいね。

 

いやぁ、この映画、面白かった。好き嫌いはあるかもしれないけど。私は古屋兎丸先生の作品、好きなんです。この作品は読んでいなかったんですけどね。「帝一の国」とか「ライチ☆光クラブ」とか最高なので、そのアングラ的な恐ろしさというか、ダークでちょっと変態?なんだけど笑えるって感じのところが、面白いんですよね。

 

 

今回も、キャストが最高でした。やっぱり田中さん、上手いなぁ。良さそうな人の顔をしながら、完璧な変態なんですもん。うんうん、映画の中で、自分で変態って言ってましたもんね。女子高生に殺されたいって、どーよ。どうしてそこで女子高生なのよ。まぁ、男性の夢的なものなのかもしれないけど、女性を何だと思ってんだー!って”ウーマンリブ”とか叫んでる人たちに言われそうですよね。でも、私は、女子高生にこだわる気持ちは理解出来ます。だって、私だってオッサンに殺されるより、若いイケメン男子に殺された方が諦められるもん。

 

それにしても、なんで殺されたいのかっていうのが問題になってくるんだけど、それは、この東山の子供の頃からのトラウマのようでした。彼は、首を絞めて殺して欲しいんです。映画で、その辺りも描かれているので観てください。子供の頃に親から聞いた話って、結構、頭に残っていて、トラウマになったりするんですよね。

 

 

東山は、自分のクラスの女子生徒4人を気にかけて、近づいて行くのですが、それが自然で上手いんだよなぁ。17歳くらいだと、ちょっと触れただけとか、顔を近づけるだけでも、経験が少ないからドキドキしちゃって、気になり始めるんです。そこらの教師も、こんな事してたら、直ぐにセクハラとか淫行とか、何とか言われちゃいますよ。距離感を大切に。私も、一応、教師免許を取りましたので、その辺りは解ります。

 

でも、4人の生徒の誰を東山が本気で狙っているのか、途中まで解からないんです。”キャサリン”っていうキーワードがあるんだけど、誰も似ても似つかない名前だし、誰がキャサリンとして東山を殺してくれるのか、解らないんです。そこら辺が、サスペンススリラーで、面白かったです。

 

 

東山が4人の生徒をターゲットに選んで近づいて行って、そろそろ誰が本当の殺されたい子なのかなって時に、今度は、大学時代の友人で元カノの深川が現れるんです。学校カウンセラーとして赴任してきたのが彼女で、今度は、深川が、東山がちょっと変わっている事に気が付き、その生徒たちが彼に恋をしている事に気が付き、何かあると感じ始めます。そして謎を解こうと動き出すんです。その、途中で描き方が変わる部分が、面白くて、とても観やすいと思いました。ずーっと東山の視点だけだと、変態の視点なので、途中でしんどくなってくるんです。そこを、深川の視点に変える事で、観る方も楽になっていくんです。

 

上手く作ってあるなぁと思って、とても楽しめました。思っていたよりも、正当なサスペンス映画で、変態の映画とか、笑える映画とかとは違います。本当に、謎あり、ホラー要素あり、恐怖ありで、楽しめました。題名が、ちょっと笑える変態映画っぽいけど、全く違うので、これは面白いと思いました。もっとサスペンスミステリー映画だって宣伝すれば良いのに、あまり伝わっていないように感じます。勿体ないです。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。これは面白かった。どう考えても変態教師が悪役のハズなんだけど、”殺されたい”だから、相手の女子高生が殺人鬼になる訳ですよ。被害者が悪で、加害者が善というストーリーって、面白いでしょ。描くのが難しかったと思いますが、上手く構成してあり、映像も美しくて、楽しめましたよ。もちろん、役者さんたちも上手い方が揃っていたんですけどね。これは、本当に面白かったです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「女子高生に殺されたい」