「DEATH DAYS」を観てきました。
ストーリーは、
生まれたときから自分が死ぬ日(デスデイ)を知りながらも、そのデスデイが何歳のときに訪れるかはわからないという世界。毎年自分が死ぬかもしれない日を迎える主人公の男が、さまざまな感情を抱えながら恋人や友人たちと繰り広げる会話を通じて、やがてある答えを導き出す。
というお話です。
生まれたときから自分が死ぬ日(デスデイ)を知っているが、それが何年にやってくるかはわからないという世界で暮らす主人公。誰もが、自分のデスデイを、毎年、ドキドキしながら迎えている。
主人公の男は、死ぬかもしれない日を毎年迎える中で、”今年は死ななかった~”というスリルを味わいながら、生きていた。仲の良い友人は、既にデスデイで亡くなったりしていた。そのスリルがあることで、生きているという事を実感出来るのだ。
男は毎年、年を取り、愛する人を見つけて結婚をする。しかし、彼女にもデスデイがあり、いつ死が訪れるのか解らない。そんな日々の中で、男は、何を感じ、何を見つけるのか。恋人や友人たちとの瑞々しい会話を通じて、様々な感情を抱えながら生きる男は、どんな結論に辿り着くのか。後は、映画を観てくださいね。
この映画、50分無いくらいの、短い映画なのですが、内容はとても濃かったです。変にダラダラ2時間描かれるより、これ位の長さで、グッと濃密に描いてくれた方が、引き込まれるし、間延びしないし、面白いと感じたまま、観終わることが出来ると思いました。
先日観た、「中村屋酒店の兄弟」もそうでしたが、大規模に予算をかけて、じっくり長い作品を作るのならともかく、少ない予算で作るのなら、60分くらいで、濃密な映画を撮影して、このように上映して行くのが良いなぁと思いました。とても面白いですもん。映画館も、この長さなら、他の映画の合間に上映出来るし、使い勝手が良いんじゃないかと思いました。
それに、日本の監督って、この尺の映画の方が上手いんじゃないかな。TVドラマで1時間モノをやってきているので、まず、短くて面白い作品を作って、認められたら、大きな作品を作るというのが、良いのかなと思いました。もっと、こういうやり方を、みんなすれば良いのに。この映画、凄く面白かったですよ。
デスデイというのが決まっていて、バースデイと同じように、年一回、死ぬ日が回ってくるんです。寿命は解らないけど、死ぬのはその日って決まっているので、毎年、その日は盛り上がるのだと思います。だって、何処にいても、何をしていても、どうやって死ぬのか解らないでしょ。家に籠っていれば、事故死は無いと思うかもしれないけど、心臓が止まったり、空から何か振ってきたり、思いもしないような事で死ぬようでした。それも面白いですよね。
死ぬ日が決まっているという事は、その日をやり過ごせば、また1年は死なないという事でしょ。そう考えたら、結構、良い決まり事かなと思うんです。だって、毎日、事故を心配したり、病気を心配したり、死ぬかもしれないなと思う事は無くなるんですもん。不思議だけど、そうでしょ。面白い考え方だなと思いました。
森田さん、やっぱり上手いですよね。舞台でも上手いけど、この間観た「前科者」も良かったし、このデスデイの男も良かったです。彼の演技って、他のジャニーズ系の俳優さんとは違う、どこか振り切れていて、さっぱりしているんです。どーも、ジャニーズ(元ジャニも含む)の俳優さんって、ねっとり感というか、低反発マットレスのウレタンフォームみたいな感触があるので、演技が下手ではないのですが、合わないと思う時があるんです。泥臭さが捨てきれてないんですよね。その部分を森田さんは、ちゃんと身に付けていらっしゃるので、とても人間臭く見えて、上手いなぁと感じるんです。
この映画、メイキングもあるらしいのですが、それは上映されなかったので、観てみたいなと思いました。これは面白いですよ。短い映画でしたが、お金を払って観る価値がある作品だと思いました。
私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。これは面白いです。こういう映画を、もっと若手映画監督は創って、上映していったら良いんじゃないかな。そうすれば、もう少し邦画のレベルも上がっていくような気がします。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「DEATH DAYS」