「愛なのに」を観てきました。
ストーリーは、
古本屋の店主・多田は、店に通う女子高生・岬から求婚されるが、多田には一花という忘れられない存在の女性がいた。一方、結婚式の準備に追われる一花は、婚約相手の亮介とウェディングプランナーの美樹が男女の関係になっていることを知らずにいた。
というお話です。
古本屋の店主・多田は、昔のバイト仲間、一花のことが忘れられない。でも、その恋が叶う事は無く、恋愛の無い毎日を送っていた。
ある日、古本屋に来た女子高生が、目の前で万引きをする。驚いた多田は直ぐに追いかけて彼女を捕まえる。すると、その女子高生・岬は、「ワザと万引きしました。名前を覚えてもらいたくて。」と話す。驚いている多田を目の前に、岬は「結婚してください。」と求婚する。
次の日から、多田に求婚の手紙を渡し続ける岬。困りながらも拒否が出来ない多田。
一方、結婚を控えた一花は、夫となる亮介が、あまりに協力的ではない事に苛立ち、悲しむ。ある日、亮介のスーツからホテルのライターが見つかり、浮気が発覚してしまう。怒った一花は、自分も同じことをしてくると言い、以前、自分に告白をしてくれた多田に連絡をする。
一花から連絡を貰い、復讐の為に寝て欲しいと言われ、多田は拒否するのだが、それなら他の人とすると言い始める一花を拒否出来ず、一夜を共にしてしまう。
愛の無い身体だけの関係を持った一花。愛はあっても高校生の岬。多田は、複雑に絡み合ってしまった自分の気持ちを、ゆっくりとほどいて行く。そして、自分の中に残ったものとは・・・。後は、映画を観てくださいね。
この映画、面白かったなぁ。よく出来ていて、何度も笑って、ツッコミを入れながら、凄く楽しませていただきました。一番笑ったのは、「御心に従いなさい。」という神父の言葉を、一花が「自分の心に従えばいいんだ。」って勘違いした事。おいおい、それは神様怒りますよ。御心っていうのは、神様の教えの事です。神様は欲に溺れてはいけませんって言ってるのに、完璧に欲にまっしぐらだよ~!マジで笑いました。
主人公の多田は、古本屋の店主で、30歳だったかな。そんな彼に、女子高生が求婚します。いきなり、結婚してくださいって、ビックリですが、まぁ、決してないとは言えないですよね。結構、本気のようで、多田も最初は困ります。30歳と女子高生では、それこそ”淫行”になってしまう恐れがあるので、ビビって諭すのですが、彼女は話を聞きません。その辺りのやり取りも、何だか可愛くて、楽しめました。
問題なのは、多田が好きだった一花です。この女性の性格が凄いなと思って、ビックリしました。同棲していて、これから結婚を控えているのですが、相手が浮気したから自分もすると宣言すると言うのも凄いけど、自分に告白してフッた男に電話して、抱いて欲しいと言うって、凄い残酷ですよね。だって、自分を好きだった人に、愛してないけどSEXだけしましょうって、よく言えるなぁと思いました。そんな事言われたら、心が壊れるよね。自己中心的な考え方で、人の気持ちを一切考えていない女なんだなと思いました。
この一花ですが、私は、結構、よくいるタイプかなと思いました。結婚式の準備とか、必死でやるんですよね。そんなにやりたいの?私が変わっているのかもしれませんが、結婚式は全くやりたいと思いませんでした。親の関係などがあり、仕方なくホテルでやりましたが、こんな面倒な事、なんでやらなきゃいけないのかと不思議でしたが、やりたい人もいるんですね。で、準備に協力的じゃないと言って、相手の男性に怒るという、バカげた話なんです。まぁ、相手の男もチャラい感じでしたので、どっちもどっちかな。そんな二人に振り回された多田は、本当に可哀想でした。人が良すぎるよ。
ま、この復讐浮気には、その続きがあるのですが、それはネタバレになるので書きません。この後の事が面白いのよ。私は、大笑いしたのですが、うーん、よくある話かもしれないねぇ。経験が無いと解らないのかもしれません。人生長いのに、妥協して結婚は、良くないと思うよー。ま、今どきは、直ぐに離婚すればイイんだけどね。新しい人を探せばいいよ。
この映画を観ていて、愛ってなんなんでしょうねーって考えました。高校生相手でも、本当に愛しているなら淫行にならないんですよね。でも、その線引きってどこでするの?あと、結婚する時って、愛しているから結婚するんだろうけど、でも、それ、本当に愛しているの?本当に愛しているなら浮気しないだろうし、もし浮気しても愛していたら許せると思うんだけど、どうなのかな。
うーん、なんだか、ごちゃごちゃしてきちゃった。惰性で結婚するのは、止めた方が良いと思うけど、この映画を観ていると、長く付き合っていて、同棲もしているから結婚しなくちゃという惰性のように見えて、結婚ってしなくちゃいけないもんじゃないんですよって言いたくなっちゃった。考えれば考えるほど、愛って何なのかなー。”愛なのに”っていうタイトルだけど、愛なんだろうけど、社会の仕組みとはどーも折り合っていないんだよなーって感じました。もう少し、シンプルにならないのかな。人間自体が複雑なモノだから、仕方ないか。(笑)
この映画、私は、超!超!お薦めしたいと思います。私は、とても気に入りました。楽しかったんです。それに、愛ってなんなんだろって考えちゃいました。そうそうネコちゃんも出てきて、可愛いですよ。このネコちゃん、「猫は逃げた」と繋がっているみたい。そいえば、「猫は逃げた」のキャラクターが多田の友人だったので、人間関係も繋がっているのだと思います。「猫は逃げた」も楽しみです。でも、まず、この映画、「愛なのに」を、ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「愛なのに」