「ブルーサーマル」を観てきました。
ストーリーは、
キャンパスライフへの期待を胸に青凪大学に入学した都留たまきは、あるきっかけからグライダーを傷つけてしまい、弁償するため体育会系航空部に雑用係として入部することに。仕方なく練習に参加するたまきだったが、主将・倉持が操縦するグライダーで初めて飛び立った瞬間、一面に広がる空の美しさにすっかり魅了されてしまう。指導係の先輩・空知や仲間たちと過ごすかけがえのない時間を通し、たまきは次第に自分の本当の居場所を見いだしていく。
というお話です。
高校時代、バレーボール一筋で頑張ってきた"都留たまき"。サークル活動や恋愛などで充実した、“普通の大学生活”に憧れ長崎から上京したのだが、入学早々とある事故で航空部のグライダーを傷つけてしまう。グライダーの値段は1機1500万円もする。少しでも弁償するために“体育会航空部”の雑用係をすることになってしまう。
思い描いていた大学生活とはかけ離れた環境に不満を抱いていたのだが、主将である倉持の操縦するグライダーで初めて《空》へ飛び立った瞬間から、一面に広がるその美しさに魅了されていく。
「もっとたくさん飛びたい!」とだんだん《空》の世界に夢中になっていくたまき。彼女の天真爛漫な性格は周りを明るく照らし、気づけば、共に練習に励む先輩の空知や同期との間にも固い絆が生まれていく。
そこには、確かに彼女の求める“充実した大学生活”が存在していた。
ところが、他校との合同合宿で仲たがいしていた姉・ちづると再会する。時を経ても冷たい態度の姉に《空》の世界にいることを否定され、下を向いてしまうたまき。更に、初めての大舞台・新人戦では強力なライバルも現れ、周囲からのプレッシャーに動揺を隠せない。
そんなたまきに、「自分らしく飛んで来い」と背中を押す倉持の言葉が彼女を上向かせ、様々な人の想いを乗せて、大空での戦いに挑む。果たして、《空》に恋した彼女は“幸せになれる風ブルーサーマル”を捕まえることはできるのか。後は、映画を観てくださいね。
この映画、まるで青春映画のお手本のように、初心者の部員が成功して行くというお話なので、あまり現実味はありませんが、安心して観ていられました。原作は青春漫画のようですが、私は読んでいません。これ程に、元々の才能があるからという事で努力せずに成功してしまうと、調子良すぎるでしょって思うけど、映画としては、気持ち良く観れるんですよね。努力を描かないっていうのも、観ている方がしんどい気持ちを共有せずにいられるので、良いのかもしれません。
主人公のたまきは、良く言う”ドジっ子”ってヤツなんですかね。小太りで(150cmで50kgもあるんです。)、見た目もそれほど良くないのですが、人当たりが良いので、周りに好かれていくタイプでした。でも、あまりにも失敗をするので、イライラしましたけどね。時々、失敗をしてしまうのは、誰でもあるのですが、あまりに多すぎるのは、注意力が無いと思うので、周りに居て欲しくないタイプかな。
そんな彼女が、航空部に入って、グライダーに乗せて貰ったことから、その才能が開花して行きます。こういうのって、あるんだろうなぁと思ったけど、自分の周りの空間能力というか、周りの状況が感覚で解るんです。今、自分が45度くらい傾いているとか、風の音が左から来ていて向かい風とか、誰にでもある程度は解るのだと思いますが、完璧に理解出来るというのは、才能だと思います。だって、飛行機に乗っていて、何度で傾いているかなんてわからないでしょ。離陸時は必ず傾くけど、乗っている途中で、今、何度傾いているとか解らないと思うんです。だから、凄いなぁと思いました。
彼女を導く先輩・倉持は、大学4年生にして、既に操縦の教官免許を持っている人物で、たまきの才能を最初に見抜くんです。彼も天才的な才能の持ち主で、航空部OBの朝比奈に目を掛けられていて、ある約束を朝比奈としているようなのですが、それは、また別の話って感じかな。
たまきは、異母姉のちづると仲が悪いようで、合宿で会った時も睨まれて、小さくなっていました。映画の中で描かれますが、ちづるの父が再婚して出来た子がたまきで、その後、両親が離婚したので、別々に暮らしているという設定です。姉はしっかりしていて、たまきとはタイプが違います。お互いに、色々とあったようで、それも映画の中で少しづつ描かれます。姉妹の確執って、難しそうですね。でも、子供の頃よりも、大人になって、相対した方が、素直に向き合えるもんなのかなとも思いました。
そうそう、青春漫画なので、もちろん恋愛もありますよ。体育会系のノリで航空部で活躍なので、恋愛には程遠いと主人公は考えていますが、いやいや、結構、あっちもこっちもって感じで、モテまくります。やっぱり見た目よりも、人当たりの良さかなぁ。でも、誰にでも良い顔をするのではなく、正直に向き合っているので、喧嘩もするし、泣いたりもするんだけど、それがイイんでしょうねぇ。
映像は綺麗でしたよ。空の描き方も素敵でしたし、絵がそれほど崩れることも無かったように感じたので、楽しめました。私、この映画で、あのグライダーという飛行機が、エンジンも無いのに、どうやって飛んでいるのかという事をしりました。上昇気流に乗って、上に登ってから降りて来るんですね。凄いこと考える人いるんだなぁ。面白いなと思いました。でも、このグライダー、どういう時に使いものなのかしら。ただ、競技用なのかな。スポーツという事で良いのかしら。何かに応用出来ると良いのになぁと、ちょっと思いました。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。面白かったです。素直に楽しめました。ストーリーは、青春映画の王道ですが、時々、観る分には、安心して観れて、楽しめるし、スッキリ出来るし、良いと思いますよ。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ブルーサーマル」