「選ばなかったみち」認知症の父親を介護する娘。でも娘は夢を諦めません。大切な事です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「選ばなかったみち」を観てきました。

 

ストーリーは、

ニューヨークのアパートでひとり暮らすメキシコ移民の作家レオは認知症を発症しており、誰かの助けなしでは日常生活もままならず、娘モリーやヘルパーとの意思疎通も困難な状況にあった。ある朝、モリーはレオを病院に連れて行くためアパートを訪れる。レオはモリーが隣にいながらも、初恋の女性と出会った故郷メキシコや、作家生活に行き詰まり一人旅をしたギリシャへと、心の旅を繰り広げる。
というお話です。

 

 

ニューヨークに住むメキシコ人移民レオは作家であったが、認知症を患い、誰かの助けがなければ生活はままならず、娘モリーやヘルパーとの意思疎通も困難な状況になっていた。

ある朝、モリーはレオを病院に連れ出そうとアパートを訪れる。モリーが隣にいながらもレオは、初恋の女性と出会った故郷メキシコや、作家生活に行き詰まり一人旅をしたギリシャを脳内で往来し、モリ―とは全く別々の景色をみるのだった。

 

 

意志の疎通が出来ず、勝手に徘徊してしまうレオ。モリーは必死で探し回るが、簡単には見つからない。モリーの母親で、レオの元妻も協力して連絡し、やっと警察が保護したとの連絡が入る。

 

家に連れ帰るが、レオの意識はこちらに戻ってこず、ベッドに座り、さっきドアを開けて出て行った娘を、自分の傍に感じながら、幸せな時間を過ごす。 後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、うーん、どう感想を書いて良いのか、よく解りません。どんどん認知症が酷くなっていき、自分が今、何処にいるのかも分からない、そんな風になったら、周りに迷惑をかけてしまうのでしょうね。でも、自分では迷惑をかけているという事が解らないので生きていけるのかな。

 

この映画では、娘のモリーが献身的に父親を介護しているのですが、どんなに介護しても、父親にはその事が解らないんです。初恋の人との出来事を思い出していたり、どこかで死のうと思ったことを思い出したり、目の前で介護してくれている娘には、全く目が行かないんです。

 

 

それでも、娘は根気強く、父親を介護して行くのですが、どうして解ってくれないの?何でこちらを見てくれないの?と父親に訴える場面もありました。そりゃそうですよ。何をしても、感謝はして貰えないし、助けてくれる訳ではない。それでもぼんやりする父親に、私が一緒にいるからと話しかけるんです。

 

日本の認知症を描いた映画は、結構、明るい内容の映画もあるのですが、この映画は暗かったなぁ。まぁ、最後には、娘を認識したのだと、私は思いたいんだけど、そこら辺ははっきりしないんです。私の解釈では、きっと、どんなに色々な思い出があっても、最後には一緒に居てくれる娘が一番だと理解して、レオは、また空想の世界を生きていくのかなぁと思いました。

 

 

うーん、認知症になったら、なった人は解らないんだから、幸せだと思うんですよね。まぁ、完全に忘れちゃうまでの、物忘れが激しくて自分が認知症だと認識出来る時間が、一番残酷なのかな。だって、自分が愛する家族に迷惑をかけることが確定しているのに、何も出来ないんですから。でもね、なっちゃったらなっちゃったで諦めて、迷惑をかけますからごめんなさい。施設に入れちゃってくださいって考えて良いと思います。お互い様だしね。そんなに苦しむ必要は無いと思いました。

 

家族だって、認知症だと解って介護が辛くなったら、人の手を借りなくちゃダメですよ。一人で介護なんてしてたら、キレちゃいますもん。その辺りは、臨機応変に対応して、遊びに行きたければヘルパーさんを頼めば良いし、どこかに預けても良い。そんなに責任を負う必要は無いと思います。自分の人生を潰してまで、介護をする必要は無いんです。それは、家族に冷たいと言うのではなく、やっぱりお互いに、そこら辺は割り切るべきだと思いますよ。

 

 

私は、まだ両親も元気ですし、介護をしたことはありませんが、こういう映画を観る度に、家族が犠牲になるべきじゃないと思います。残酷だと言われようと、今を生きている人が大切ですから。この映画でも、娘のモリーは、自分の道を諦める事はありません。父親も大切だけど、自分の生活も大切と思っているのだと思います。その通りだと思いました。

 

映画としては、イマイチ、伝わりにくい感じでしたが、認知症の家族を持っても、その犠牲になる事は無いですよって言われているような気がしました。そして、認知症の父親も、そんな娘を身近に感じて、幸せな気持ちになったのかなと思いました。キャストは良いのですが、ちょっと解り難い感じで、そんなに面白いという映画ではありませんが、じんわり、感動する感じの映画でした。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。この映画は、雰囲気で観ていくような感じかしら。何がどうという、確定的な動きは無いので、雰囲気を感じて、レオとモリーの深い心の内を感じて、自分の中で咀嚼して欲しいです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「選ばなかったみち」