「THE RESCUE 奇跡を起こした者たち」タイのタムルアン洞窟の遭難事故のドキュメンタリー。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「THE RESCUE 奇跡を起こした者たち」をFan’s Voice独占最速オンライン試写会にて観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ドキュメンタリー映画なので内容は、

 

2018年に起こったタイ洞窟遭難事故の舞台裏に迫ったドキュメンタリー。不可能と思われた救出劇の詳しい内容を明らかにしながら、洞窟探検のエキスパートたちの挑戦と功績を描き出す。2018年6月、タイを襲った豪雨によって水没した洞窟の奥深くに、12人のサッカーチームの少年たちとコーチが閉じ込められてしまう。この事態を受けて、世界中からダイバーや救急救命の専門家が救出活動の支援のため集結する。しかし、度重なる豪雨が、ただでさえ危険な救出作業をさらに困難にしていく。

 

というお話です。

 

 

この映画、凄いドキュメンタリー映画でした。ドキュメンタリー映画が苦手な方にも、ぜひ観て欲しい。普通の映画よりも、まるで作ったような凄いスリルのある映画です。こんな事が、実際に行われたのかと思うと、本当に凄いです。「事実は小説より奇なり」というけど、この映画はその通りでした。

 

タイのタムルアン洞窟の遭難事故の事を覚えていますか。当時、凄いニュースになって、12人の少年とコーチが1人の13人が、洞窟の奥に取り残されたという事件です。日本でも、何日かニュースで流れていましたが、サラッとうわべだけのニュースだったので、あまり詳しくは説明されていませんでしたよね。でもね、この事故、大変なことだったそうなんです。

 

 

このサッカーチームの子供たちとコーチが、何で洞窟の中に入り、4kmも奥の窪みに避難していたのか、なんでそんな事したの?って思うけど、まぁ、探検していたらしく、水に追われて、その位置まで移動してしまったらしいということなんですね。洞窟の4kmのところまでは、何か所か少し空気がある場所はあるけど、ほとんどに水が入ってしまい、潜らなければ入口には到達しないという状態なんです。

 

でもね、普通、4kmと言ったら、簡単にダイビングで泳いで行ける場所じゃないんですよ。タンク1本じゃ、普通の人では足りないの。私も若い頃にスキューバダイビングのライセンスを取って潜っていたので、そんな事も勉強したんです。それに4kmも狭い洞窟を泳いだら、恐いし、焦るから、どう考えてもプロでも酸素が足りなくなると思うのよね。そんな場所から、子供たちを助け出そうというんだから、難しいでしょ。

 

で、幾つかの選択肢が用意されたんだけど、

①モンスーン期が終わるまで待って救出する。その間はダイバーが食料を届ける。

②子供たちにダイビングスキルを練習させて、ダイビングで入口まで来させる。

③洞窟への別の近い入口を探す。又は、ドリルで穴を掘って、救出口を作る。

 

 

というような事を思案したんだけど、モンスーンが終わるまでと言っていたけど、その年は雨量が多くて避難場所も雨で埋まる可能性があるということ。それに、酸素量が既に足りなくなっていました。子供たちにダイビングを教えるというのも、時間がかかり過ぎるので無理だという話でした。洞窟への別の入口を探すか、または、ドリルで作ると言う話ですが、洞窟へ900m降りる入口が1か所見つかったようですが、さすがに1km近く引き上げるのは無理となり、ドリルで穴を開けると言うプランは、100本以上穴を掘ってみたのですが、適切な場所が見つからず、助けられないことが分かりました。

 

八方塞がりになり、タイの特殊部隊の若い隊員たちが、子供用のダイビングスーツとかを運び始めたのですが、1人の隊員が酸素不足で気を失い、亡くなってしまいます。殉職者を出してしまい、タイの警察は救助を諦めようとしていたのですが、海外から集められたプロダイバーたちが、必死で訴えて、自分たちの考えで助けたいと言ってくれたんです。

 

 

最初、タイの警察は、海外のプロダイバーたちの協力を拒んでいたようです。中年の方々ばかりだし、若い特殊部隊の隊員の方が安心だと思ったのでしょう。でも、年を取っているということは、それだけ経験があるんです。色々な経験から、こうすれば酸素が少なくて済むとか、長い距離だったら、どうすれば荷物を運べるとか、ノウハウを沢山持っているんです。若いだけでは、何の役にも立ちません。「亀の甲より年の劫」と言うでしょ。特に、ダイビングなどの特殊技能は、そういうもんなんです。

 

この映画を観ると解りますが、本当に、ギリギリのところで助けられています。助ける彼らも、全員は無理だろる、半分は死んでしまっても仕方がないという思いを抱きながら、それでも必死で、自分たちの危険も顧みずに救出にあたります。その部分は、凄い盛り上がりなので、ぜひ、映像で観て貰いたいのですが、さすがプロという判断でした。素晴らしかったです。

 

 

この映画では描かれていませんが、日本もダイバーでは協力していませんが、JICAとJAXAが洞窟の精確な地形図を作成し、救出チームの助けをしたそうです。

 

それにしても、この救出チームが凄かった。彼らのインタビューや、その時の映像が出てきますが、凄い緊迫していて、よく撮影していたなという感じがありました。途中で、”これ映像に撮ってるの?”と言われて、撮影を止めさせられる場面があるのですが、きっと、その時に、彼らは成功する確率が低い事を話し合っていたのだと思います。

 

なんたって、救出の仕方が凄かったですもん。子供たちを麻酔で眠らせて運ぶという作戦なんですから、恐ろしいです。彼らも、最後の賭けだったのだと思いました。麻酔って凄く怖くて、ちょっと量を間違えると死んでしまうので、素人は使っちゃいけないのですが、命を助けるためですから、仕方ありません。もー、その救出劇は、ぜひこの映画で観て、感動して欲しいです。私、涙出ましたもん。

 

 

この映画、私は、超!超!超!お薦めしたいと思います。これは凄かった。最近見たドキュメンタリー映画で一番だと思います。こんな事が実際にあったなんて、それを映像に撮っていたなんて驚きです。この映画は、沢山の人に観て欲しい。こんなに凄い人達が、世界にはいるんだという事を知って欲しい。感動しました。ぜひ、観に行ってみてください。上映劇場が少なくて残念です。どうしてこんなに素晴らしい映画をもっと上映しないのかしら。勿体ないです。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「THE RESCUE 奇跡を起こした者たち」