「コンフィデンスマンJP 英雄編」を観てきました。
ストーリーは、
かつて悪しき富豪たちから美術品を騙し取り、貧しい人々に分け与えた「ツチノコ」という名の英雄がいた。それ以来、当代随一の腕を持つコンフィデンスマンが受け継いできた「ツチノコ」の称号をかけ、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人がついに激突することに。地中海に浮かぶマルタ島の首都で、元マフィアが所有する幻の古代ギリシャ彫刻「踊るビーナス」を手に入れるべく、それぞれの方法でターゲットに接近。そんな彼らに、警察やインターポールの捜査の手が迫る。
というお話です。
“英雄”と謳われた詐欺師〈三代目ツチノコ〉が死んだ。彼の元で腕を磨いた過去を持つダー子、ボクちゃん、リチャード。
ツチノコが死んだ2年前から、彼らは詐欺師として働く意欲を失くしていた。ダー子は、ボクちゃんとリチャードに、最後のコンゲームをしないかと持ち掛け、1週間の間に、一番、手に入れた金額が大きい人に従う事というルールを決め、3人の真剣勝負が始まる。
舞台は世界中のセレブが集まる世界遺産の都市〈マルタ島・ヴァレッタ〉。狙うは、莫大な財を成し引退したスペイン人の元マフィアが所有する、幻の古代ギリシャ彫刻〈踊るビーナス〉。
それぞれの方法でオサカナに近づく3人だったが、そこに日本警察、さらにはインターポールの捜査の手が迫っていた。その上、ダー子を追って、赤星までマルタ島に現れる。
果たして最後に笑うのは誰なのか!?まったく先の読めない史上最大の騙し合いが始まる!!そして、本当の〈英雄〉、最後の〈真実〉とは!?(公式HPより) 後は、映画を観てくださいね。
日本で大人気のコンフィデンスマンJPの新作を観てきました。実は、初日に行ったのですが、空いていたんです。夜の回だった事もあるのかな。きっと、土日に混んだのかな。大人気ですもんね。
今回は、イタリアのマルタ島を舞台に、3人が騙し合いをするという内容です。ダー子は、まだまだ仕事をする気だったんだけど、リチャードとボクちゃんは、もう詐欺師という仕事を辞めたいと思っていて、じゃぁ、どうする?って事で、最後のコンゲームをして、一番稼いできた者のいう事を聞くという約束をするんです。
そして、3人が狙ったのが”踊るビーナス”と呼ばれる古代ギリシャ彫刻。元マフィアが所有しているらしいお宝を頂いちゃいましょうというところから始まります。もちろん、いつもの事ながら、その計画には、大きな裏があるんですけどね。
で、そのお宝を手に入れようと動き出すのですが、彼らの前に立ちはだかったのが、インターポールのマルセル真梨邑。数々の事件を解決しているらしいエリート捜査官らしい。”踊るビーナス”を守るために、彼も元マフィア・ジェラールの元に現れます。
と、こんな風に始まるのですが、元々は、「ツチノコ」という伝説の詐欺師が関わってくるんです。ツチノコは、その昔、お金持ちから盗みを働き、貧しい人に分け与えていた詐欺師であり、英雄と呼ばれる人です。そんなツチノコの称号ですが、三代目が亡くなり、その名前を継ぐ人間が決まっていません。表向きは、ダー子たち3人の誰かが、この名前を継ぐためにコンゲームをやるのかなと見せているのですが、本当は違います。それが今回のお話なんです。
英雄編という名前の通り、英雄と呼ばれたツチノコが、現代に必要なのかという事なんです。貧困で、明日食べる物にも困っている人々がいたような時代が終わり、戦争も何も無い平穏な現代で、盗みを働いて英雄と呼ばれるのかというと、間違っていますよね。犯罪は犯罪です。盗めば、誰かが困ることになる。昔は、貴族や財閥から盗んでいて、1つ無くなっても困らない所からだったので、英雄だったかもしれないけど、誰かが困るのなら、それは犯罪者です。英雄が必要とされない時代が、本当に良い時代なのだという事を言っている映画なんです。
そんな映画なんですが、騙しの手口が面白かった。最終的な目的が、そこだったのね!?っていうことが判ってからは、ホントに笑ってしまいました。確かに、謎解きをされると、最初の最初から、ちゃんと話しが繋がっているんです。それぞれの場面で、ネタは振ってあるんだけど、それがあまりにも自然で、上手く噛み合わされているので、気が付かないんですよねぇ。面白かったなぁ。
でも、そろそろ3作目ともなると、ちょっとバレやすいというか、最初から疑って観ているので、以前よりも驚かなくなりました。面白いのは確かなんだけどね。それに、この映画の良いところは、細かい所に凄く気を遣っていますよね。このコンフィデンスマンの中では、ジェシーも、スターも生きているんです。顔は出てこなくても、ちゃんと彼らの痕跡を残しているところが、上手いなぁと思いました。こういう細かい部分って、大切ですよね。いなくなったら、ハイ、そこまでっていうのではないところが、脚本の古沢さんの凄い所だと思います。古沢さんの次回作「大河ドラマ どうする家康」が楽しみです。
今回もダー子さん、飛んでましたねぇ。長澤さん、マジで凄い女優になってきました。彼女は、舞台作品でも観ているのですが、その役によって、全く表情も動きも変えられる方なので、観ていると、その人物にしか見えなくなってくる。それが凄いと思います。小日向さんは、言うまでもなく完璧なんですけど、東出さんがなぁ~。朴訥な感じで、このキャラクターには合っているとは思うのですが、あまりにもプライベートに問題があるので、素直に見れなくなってきちゃいました。私は下手とは思いません。このボツボツした喋り方は特徴なので、それなりに上手いとは思うのですが、これだけ問題が出てきちゃうと、そのキャラクターに見えなくて東出さんに見えてしまうんです。うーん、困ったもんだ。
他のキャラクターは、それぞれに楽しかったですよ。ガッツリと固めてあるので、違和感は一切ありませんでした。楽しく見せていただきました。真木さんのキャラクターが、最後の最後で正体が明かされて、笑っちゃいました。かっちょいい~!
この映画は、誰が観ても楽しめると思います。もちろん、前の2作品も観ていた方が良いと思いますが、これだけでも楽しめるんじゃないかな。気持ち良く観て、楽しく帰ってこれる作品だと思います。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。面白くて、娯楽作品としては、十分に楽しめる作品だと思います。一人でも、友人とでも、恋人とでも、家族でも、楽しめると思いますよ。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「コンフィデンスマンJP 英雄編」