「カオス・ウォーキング」を観てきました。
ストーリーは、
西暦2257年、汚染した地球を旅立った人類は新たな星「ニュー・ワールド」にたどり着くが、その星では男たちの頭の中の考えや心の中の思いが「ノイズ」となってさらけ出されてしまい、女は死に絶えてしまう。ニュー・ワールドで生まれ育った青年トッドは、一度も女性を見たことがなかったが、ある時、地球からやって来て墜落した宇宙船の生存者ヴァイオラと出会う。初めて見た女性のヴァイオラに恋心を抱くトッドは、ヴァイオラを利用しようとする首長のプレンティスから彼女を守ろうと決意。逃避行の中で2人は、星に隠された驚くべき秘密を知る。
というお話です。
西暦2257年、〈ニュー・ワールド〉。そこは、汚染した地球を旅立った人類がたどり着いた〈新天地〉のはずだった。だが、男たちは頭の中の考えや心の中の想いが、〈ノイズ〉としてさらけ出されるようになり、女は死に絶えてしまう。この星で生まれ、最も若い青年であるトッドは、一度も女性を見たことがない。
ある時、地球からやって来た宇宙船が墜落し、トッドはたった一人の生存者となったヴァイオラと出会う。トッドは、首長のプレンティスに報告をすると、皆、殺気立ち、彼女を捕まえようとする。意味の解らないトッドは、彼の言う事に従うが、何か腑に落ちない。
首長の家に捕まったヴァイオラだが、首長の息子のイタズラにより武器が暴発し、ヴァイオラは逃げ出すことに成功する。そしてトッドは、自分を育ててくれたベンに相談すると、彼女と一緒に村の外に逃げろと言われる。村の中にしか人はいないと思っていたトッドだが、外にも人が生きている事を知る。そして、ヴァイオラを助けながら、二人で他の村へ向かう事にする。
ヴァイオラと逃げて話をする内に、自分が教わっていたことが、随分と違っている事に気が付く。そして、女たちを殺したという異星人は狂暴ではなく、女たちを殺したのは男たちだった事を知る。何故、男たちは女たちを殺したのか。そして、ヴァイオラとたどり着いた人間の村には、女も子供も生活をしていた。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
この映画、SF小説原作のようですね。第一部だけの映画化なので、全く解決していませんでした。でも、続きを作るつもりなのかしら。あんまり、熱狂的なファンが出来るような作品には思えなかったけどなぁ。
話しとしては、地球が汚染されたので、人間は他の星に移住をして、それから何年か経っています。移民出来たのは良かったのですが、何故か、男性だけ思考がダダモレという状態になるという現象が起きてしまいます。なので、自分の思考をコントロールしないと、嘘は付けないという事なんです。
トッドの村は、トッドの母親を最後に女性が居なくなり、男だけの社会となっています。何故居なくなったのかは、映画の中で語られますが、あまり詳しくは解らないかな。動機などは解りません。そして、トッドは、自分の住む村以外には、人間はいないと教えられて育ちました。
でもね、結構、近い所に他の村があるんですよ。歩いて行けちゃうんだもん。それに、途中で異星人(その星の原住民)に会うのですが、何で出てきたの?っていうくらいスルーされてしまい、ストーリーに関わってきません。うーん、不思議でした。なので、SFで新しい星と言いながら、普通に人間同士の戦いだけなんです。
もちろん、この話の後に、まだまだ続く原作のようですが、この導入部だけ映画にしても、何が何だか、はっきり解からず、この続きは想像してくださいね的な事なんです。話を聞いていると、地球が汚染されたから、どこかの星に移住しなければならないので、この星を選んだらしいのですが、男だけ思考ダダモレになる星って事なんです。はっきり言って、いつも男の欲望を声に出されたら、女はたまったもんじゃないですよね。それに男だって嘘がつけないので、カッコつけられないでしょ。
で、気になったのが、ヴァイオラが星に降りて来る時、大気圏で船が壊れて、自分だけ脱出ポッドで助かるんです。この大気圏で船が壊れるという現象が、どーもノイズ(思考ダダモレ)のせいみたいなんですけど、彼女の本船は、どうやって星に近づいたのかしら。凄く不思議なことが最後に起きていたので、何で??って思いました。どーも、設定自体が、モヤモヤしていて、スッキリしなかったなぁ。
そんなんで、この映画、不思議な事が沢山起こる、不思議な映画でした。まぁ、人気が出て、これから先を作るなら、また考えるんだろうけど、なんか、このまま適当な感じで終っちゃうのかなって思います。イマイチ、宣伝にもお金がかかっていないし、キャストは結構、良い人が揃っているのに、個々の設定が甘いんです。特に、首長のプレンティスをマッツさんが演じているんだけど、村人を制御出来るようなノイズの持ち主で、村人は彼に従うんだけど、何故かトッドやベンにはそれが効かないんです。まぁ、抵抗していたんだろうけど。で、そんな力があるなら、部下に戦わせればよいのに、最後は自分が戦うの。不思議でしょ。
ちょっと不思議な部分が多すぎたけど、まぁ、トム・ホランドとデイジー・リドリー、マッツ・ミケルセンの3人が観れるから、それだけでも楽しめるんですけどね。私は、3人とも好きなので、良かったです。
私は、この映画、まぁ、お薦めしたいと思います。でも、ストーリー重視の方には、ちょっとダメかな。この1作で満足するようには出来ていません。続編が作れれば、それで納得出来るかもしれないけど、この序章の1本では、難しいと思います。但し、キャストが豪華なので、彼らを観るだけでも良い方は、楽しめると思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「カオス・ウォーキング」