「DÈLICIEUX(原題)」【第29回フランス映画祭in横浜】フランス革命直前の様子が良いです | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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フランス映画祭in横浜で「DÈLICIEUX」を観ました。

原題「DÈLICIEUX」

 

ストーリーは、

1789年、革命直前のフランス。大胆でありながら誇り高い料理人のピエールは、主人である傲慢な公爵に解任されるが、彼の側で料理を学びたいと願う女性ルイーズの助けを借りながら、世界で初めて一般人のために開かれたレストランを営むこととなる。店はたちまち評判となるが、公爵にその存在を知られることとなってしまう。

というお話です。

 

 

1789年、革命直前のフランス。パン焼き職人から料理人になり、その才能を発揮しているピエール。主人である傲慢な公爵のために、いつも素晴らしい料理を作っていたのだが、ある食事会で招待された聖職者が”ジャガイモ”の料理など土の下にあるものを料理に出すとはと怒り、公爵が謝れとピエールに言うが、誇り高いピエールは謝りません。公爵はその場でピエールを解雇し、ピエールは田舎の小さな家の戻ります。

 

父が一人で住んでいた小さな家ですが、修理をして父とピエールと息子で住み、質素な暮らしをしていると、そこへある女性が弟子にして欲しいと訪ねてきます。ルイーズという、その女性は、ピエールが料理はしないと何度言っても食い下がり、結局、居ついてしまいます。

 

街道沿いの家なので、馬を休ませにくる人にお金を貰っていたのですが、そこで料理を出したら良いのではないかと考え、簡単な料理を出し始めます。そして、段々と評判になり、レストランという概念が無い時代に、そこでレストランを営み始めます。順調にいくと思っていたのですが、公爵に知られてしまい、税金を取りに執事が来るようになります。

 

ピエールの店に来た公爵の執事は、公爵はピエールの後の料理人を気に入らず、もう何人も解雇されている。その内、きっと、怒りが収まり、公爵の料理人としてもう一度仕事が出来るようになるというのですが・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、面白いし、映像が美しかったです。フランス革命の少し前の話なので、ベルサイユのばらの最後の方ですね。民衆が議会を開いて騒いでいるというセリフがあるので、もうすぐ、バスチーユ陥落で、王家が拘束されて、貴族は逃げ出すことになるんです。でも、この映画の時は、まだ、公爵が偉そうにふんぞり返っていて、酷い状態でした。

 

ピエールは、素材の味を生かし、あまり香辛料などを使わずに料理を楽しむということをモットーとしているようで、とってもおいしそうでしたよ。この時代ですから、煮物が多いようでしたが、パイもあったし、ザリガニも食べていました。おいしいのかな?パンは、大きくて固そうでしたが、おいしそうでした。

 

そんなピエールの元に、弟子にして欲しいというルイーズが現れます。彼女は、実は秘密があるのですが、それは内緒です。最初は、厨房でジャム作りの係だったと嘘をつくのですが、その身なりと物腰でピエールに嘘を見破られ、実は娼婦だったというのですが、それも嘘なんです。彼女の本当の目的は何なのか、それも見どころなので、楽しんでくださいね。

 

 

この時代の人々の暮らしが、良く描かれていると思いました。平民はとても貧困に喘いでいて、だから革命が起こるのですが、ピエールの周りにも、お腹を空かせた女の子たちがパンを盗みに来たり、影響が出ていました。でも、それをルイーズが上手く利用し、女の子たちを給仕にして助けるということをしていました。

 

ピエールには息子がいるのですが、息子は料理はあまり上手くないようでしたが、本などをよく読み、社会に興味があるようでした。経営の才能があったのかもしれません。息子とルイーズの力を借りて、レストランを営んでいるのですが、ピエールは、出来れば公爵のところに戻り、高級な食材で、高級な料理を作りたいとずっと思っていたようでした。高いレベルを望んでいたんです。なので、公爵に見つかった時も、困ったというより、戻れるかもしれないという期待もあるようでした。

 

 

そんなピエールですが、ある出来事により、段々と変わっていきます。民衆が、何故怒って、議会を開いたり、デモのようなことをしたりするのか、最初は、あまり理解していなかったように思うのですが、ルイーズの話と、息子が語る本や新聞の話から、自分が良いと思っていた公爵のところでの仕事は、間違っていたのかもしれないと思い始めます。食事は、誰もがおいしく楽しめるのが良い、貧富の差があるのはおかしいと思い始めたのだと思うんです。そんなことが、直接言葉などで出なくても、理解出来るように描かれていて、面白いと思いました。

 

この時代の衣装や、料理器具、食器など、色々なモノがとても素敵でした。こだわっていたのだと思います。風景も綺麗だったし、生活様式も、こんな感じだったんだということが判り、楽しめます。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。この映画、まだ日本公開が決まっていないようですが、凄く女性に好まれる映画だと思います。フランス革命が起こる直前のお話で、豪華な貴族の仕様と、貧困な民衆の仕様が、良く描かれていて、時代の様子が良く判るんです。面白かったなぁ。料理もおいしそうでした。日本公開して欲しいですね。公開されたら、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「DÈLICIEUX」