「これは君の闘争だ」ブラジルで起きている社会問題に対しての若者のデモを追っています。生々しいです | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「これは君の闘争だ」をFan’s Voice独占最速オンライン試写会にて観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ドキュメンタリー映画なので、内容は、

 

2013年6月、ブラジル・サンパウロの路上で公共交通料金賃上げに対する大規模な抗議デモが起きた。初めはバス料金20セントに対する要求だったものが、次第に政治に対する深い嫌悪感のなかで、物価上昇や重税、LGBTQ+や女性の権利、人種差別など、様々な問題に対する抗議へと広がっていった。

 

 

そして2015年10月、サンパウロの高校生たちが公立学校の予算削減案に抗して自らの学校を占拠し始めた。この運動はブラジル全土を巻き込み、翌月には200以上の学校が占領されるまで発展、ブラジル社会で高校生たちによる大きな変革が起きようとしていた。しかし、その期待は学校占拠から3年後、ブラジル初の極右政権が成立するとともに裏切られることになる。

 

たび重なる汚職や治安悪化によって、14年間続いた左派政権は群衆の支持を失い、「ブラジルのトランプ」と称されたジャイル・ボルソナロにその座を明け渡したのだった。本作はそんな激動の2010年代ブラジル社会を学生たちの視点から描いたドキュメンタリーである。

 

 

当事者である3人の高校生が当時の運動を振り返りながら、それぞれの意見をヒップホップ・ミュージックに乗せラップバトルのように衝突させていく。進歩的な公共政策の下で育った最初の世代である彼らが、混迷化し、そして急速に右傾化していくブラジル社会を糾弾していく過程で、学生たちの社会に対する希望と不安とが浮き彫りになっていく。

ボルソナロ大統領就任の2ヶ月後、ベルリン映画祭のジェネレーション部門で初公開され、アムネスティ・インターナショナル映画賞と平和映画賞を受賞。その後各地の映画祭で上映を重ね、2019年山形国際ドキュメンタリー映画祭で優秀賞を受賞した本作が待望の日本公開!新型コロナウィルスの流行とその対応によって、さらに混迷を極めつつある今こそ、振り返るべき“闘争の記録”がここにある…!

 

というお話です。

 

 

ブラジルでは、貧しい労働者や学生たちが毎日使うバスの料金を上げるという政府の発表を受けて、不満が爆発し、大きなデモが起きました。それに呼応するように、高校生たちが声を上げ始めます。公立学校の生徒が減って来たから、統廃合して、予算削減をするというものでした。

 

でも、何故生徒の数が減ったのか。それは、国への反発が増え、犯罪が増えたために、未成年の年齢を下げたので、高校生も刑務所へ入れることになり、刑務所の数が足りないほどになったんです。という事は、高校生も沢山刑務所に入り、生徒の数が減ったという事なんです。刑務所に入ったから、生徒が減ったんです。未成年でも刑務所に入れるって酷いでしょ。凶悪犯ならまだしも、軽微なものでも、未成年ではなく成人と見なして、収監するんです。これは酷いなと思いました。

 

 

その公立学校を統合するという話も、日本みたいに、隣の学校と統合しようかとか、そんな生易しいものではなく、60以上の学校を閉鎖して他と一緒にするとかって、信じられないでしょ。彼らがラップで歌っていたけど、立って授業を受けるとか何とかって言っていて、ビックリでした。マジであり得ないでしょ。貧困だから公立学校に通っているんだから、そこで十分な教育を与えてあげないと、次の世代、次の世代に行っても、いつまでも貧困のままになってしまいます。

 

ルーカスという青年と、ナヤラという少女、マルセラという少女を、このドキュメンタリーでは追って行きます。どの子も15歳なのに、仲間と一緒に訴え続けていて、警察が向かってきても頑張っているんです。でも、マルセラは、警察からの弾圧がトラウマになってPTSDになっていたり、そう簡単ではないですよね。


 

警察は、催涙弾を撃ってくるのですが、その1発が高校生の給食529人分の値段なんですって。そんなもの撃つんだったら、その分で高校も維持出来るし、給食も出せると思うんだけど、そういう考え方は出来ないのかな?政府は何がしたいのか解りません。だって、若者を上手く育てていけば、自分の国の未来は安泰になるんでしょ。良い国になって行けば、経済も活性化して、自分の利益だって増えると思うんだけどね。自分だけが金持ちになろうと思うから、おかしくなるんですよ。経済を底上げして、全体的に上がっていけば、外国との取引も対等に出来るようになって、貧困層は楽になり、金持ちはもっと儲かるんじゃないの?そういう考え方、出来ないのかしら。

 

 

高校生相手に警察が銃を構えたり、バリケードをしたりしているようじゃ、良い国にはなりません。現在の大統領は「ブラジルのトランプ」と呼ばれるような、過激な発言をする大統領だそうです。治安は悪化しており、あれから5年経った今は、良い方向には行っていないようです。とても残念ですが、あの運動に参加していた、ナラヤは、今も、サンパウロで社会主義青年連盟のトップとして頑張っているようです。他の二人も、それぞれに、音楽やパフォーマンスで、社会の問題を訴えているようでした。この努力が実ることを祈っています。

 

エリザ・カパイ監督の最新作が、既にNetflixで観ることが出来ます。「エリーゼ・マツナガ: 殺人犯が抱える心の闇」という作品です。この作品もドキュメンタリー映画で、ブラジルで最も有名な殺人事件の被告にインタビューをしている内容だそうです。ネトフリで観た後、この「これは君の闘争だ」を観ても良いかもしれませんね。私は、これから観ようと思います。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。ブラジルの政治の問題を描いた、激しいドキュメンタリー映画でした。若者が立ち上がらなければならないほど、大人は諦めてしまっているんですかね。もう少し、興味を持って、社会を良くしようと思って欲しいです。せめて、子供への教育は止めないで欲しい。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「これは君の闘争だ」