「アイの歌声を聴かせて」AIは成長して人間に近づいていくけど、人間には、ならせちゃいけないよね。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「アイの歌声を聴かせて」の試写会に行ってきました。イオンシネマさんの試写会でした。

 

ストーリーは、

景部市高等学校に転入してきたシオンは、登校初日、クラスで孤立しているサトミに「私がしあわせにしてあげる!」と話しかけ、ミュージカルさながらに歌い出す。勉強も運動も得意で底抜けの明るさを持つシオンはクラスの人気者になるが、予測不能な行動で周囲を大騒動に巻き込んでしまう。一途にサトミのしあわせを願うシオンの歌声は、孤独だったサトミに変化をもたらし、いつしかクラスメイトたちの心も動かしていく。

というお話です。

 

 

景部市は、星間エレクトロニクスとの提携により、街の至る所にAI開発の活用が見られ、住民達も、皆、星間エレクトロニクスに勤めており、街として潤っていた。サトミも、母親が技術者として星間エレクトロニクスに勤めている。母子家庭のサトミは、高校の勉強以外に、家の仕事もこなしており、忙しい毎日を送っていた。

 

ある日、景部高等学校に転入してきた謎の美少女、シオンは抜群の運動神経と天真爛漫な性格で学校の人気者になるが…実は試験中の【AI】だった!

 


 

シオンはクラスでいつもひとりぼっちのサトミの前で突然歌い出し、思いもよらない方法でサトミの“幸せ”を叶えようとする。 何故、シオンがサトミの事を知っていたのか、何故”幸せ”にこだわるのか、全く解らない。

 

ある出来事で、彼女がAIであることを知ってしまったサトミと、幼馴染で機械マニアのトウマ、人気NO.1イケメンのゴッちゃん、気の強いアヤ、柔道部員のサンダーたちは、シオンに振り回されながらも、ひたむきな姿とその歌声に心動かされていく。 しかしシオンがサトミのためにとったある行動をきっかけに、大騒動に巻き込まれてしまう。後は、映画を観てくださいね。

 

 

アニメ映画なんだけど、結構良い作品で、感動しました。主人公のサトミは、ちょっと寂しい女子高生。実は、ある問題で先輩たちの悪行を先生に訴えてしまった事で、”先輩をチクった。”という噂が流れて、友達が離れて行ったのでした。サトミの母親が、街と強い繋がりを持つ”星間エレクトロニクス”のリーダーという事も、避けられる要因になっていたようでした。

 

そんなサトミの通う高校に、サトミの母親のプロジェクトのAI搭載のロボット”シオン”がやってきます。シオンは、何故か、教室でサトミを見つけるなり、名前を知っていて、歌を歌い出すという訳の分からない動作を始めます。まさに、ポンコツなの?って感じでした。それからは、とんでもない行動をして、直ぐにAIロボットだとバレてしまいます。でも、周りに気付かれたら母親のプロジェクトは失敗となってしまう事を知ったサトミは、クラスメイトに頼みこみ、シオンの秘密を守ってくれと頼みます。

 

 

その辺りから、サトミの仲間が出来ていくんです。シオンが、めちゃくちゃな行動をして周りを巻き込んで、サトミが悪い子ではないことをクラスメイトたちは知り、ある理由で告げ口をしなければならなかったという事も解るんです。サトミという子が、口下手で、上手く友人たちに伝えられていなかっただけなんです。

 

何故かシオンは、最初からサトミを幸せにすることを目的としているようで、最初は、母親のプロジェクトだから、母親がそうプログラムをしたのかと思ったら、実は・・・という凄い秘密が出てきます。ストーリーが、よく出来ていると思いました。実験で、学校にも、娘にも、細かく話していないのだから、母親がプログラムするハズが無いんです。でも、何でシオンがサトミを知っていて、幸せにしたいのか、うーん、感動でした。小さなAIでも、ちゃんと成長していきますもんね。もしかしたら、スマホのAIだって、長年使って行けば、凄い能力を持つかもしれない。

 

 

でも、どうかなぁ。気が利きすぎるAIって、恐い気持ちもします。自分が気が付くよりも先に、何かを用意するとかしてくれたら、最初は嬉しいかもしれないけど、段々と、自分で考えなくなって、自分が反対にAIに支配されるようになりそうですよね。AIは、只の補助に周って欲しい。

 

シオンが、何曲か歌を歌うのですが、これが上手いんです。声を土屋太鳳さんが演じていて、歌も彼女が歌っているのですが、驚くほど上手いのよ。演技も出来て、ダンスも出来て、歌まで歌えるなんて、オールマイティですね。ミュージカルの主演も出来るんじゃないかな。楽しみです。

 

 

サトミ役の福原さん、トウマ役の工藤さんも上手かったです。俳優さんが声優をやると、本当に酷かったりすることが多かったのですが、最近は、皆さん、練習をされてからやっているのか、本当に上手いですよね。今回も、私には、全く違和感は無かったです。気持ち良く観れました。

 

時代は、今よりもちょっと未来のお話かなと思いますが、AI技術が進んで、機械たちが自分で考えて行動するようになってきている社会で、まだまだ実験段階だから、田舎の街と協力して、色々な実験をしている都市という場所でした。なので、田植えをしているロボットとか、家のセキュリティにはAIが入っていて、普通の木造住宅っぽいんだけど、システムだけは最先端なんです。

 

 

監督がおっしゃっていたのですが、まだ、この雰囲気だと、家の中にロボットのようなモノが居る事に、人々が違和感を感じるのではないかと思って、家事ロボットのようなモノは出さなかったそうです。そして、街中の看板には、「ロボットには近づかないでください。」という注意書きがありました。まだ、少し怖いという感じに描いているのかなと思いました。

 

最後の方になると、ちょっと「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」っぽい世界観になるかなと思いました。この映画のラストでも、ゴースト・イン・ザ・シェルで、最後の素子が言う言葉が聞こえてくるようでした。確かに、ひとつの形にこだわる必要無いのかもしれないなって思っちゃった。あ、少し、ネタバレかな。でも、感動でした。

 

この映画、凄く面白かったです。私は、超!超!お薦めしたいと思います。ちょっと子供向けに見えるかもしれないけど、大人が観た方が理解出来るし、感動もあると思いました。それに、土屋さんの素晴らしい歌も楽しんで欲しいと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「アイの歌声を聴かせて」