「コレクティブ 国家の嘘」ルーマニアの医療問題ですが、日本も同じような問題があると思います。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「コレクティブ 国家の嘘」を観てきました。

 

ドキュメンタリー映画なので内容は、

 

2015年10月、ルーマニア・ブカレストのクラブ“コレクティブ”でライブ中に火災が発生。27名の死者と180名の負傷者を出す大惨事となったが、一命を取り留めたはずの入院患者が複数の病院で次々に死亡、最終的には死者数が64名まで膨れ上がってしまう。

 

カメラは事件を不審に思い調査を始めたスポーツ紙「ガゼタ・スポルトゥリロル」の編集長を追い始めるが、彼は内部告発者からの情報提供により衝撃の事実に行き着く。その事件の背景には、莫大な利益を手にする製薬会社と、彼らと黒いつながりを持った病院経営者、そして政府関係者との巨大な癒着が隠されていた。

 

 

真実に近づくたび、増していく命の危険。それでも記者たちは真相を暴こうと進み続ける。一方、報道を目にした市民たちの怒りは頂点に達し、内閣はついに辞職へと追いやられ、正義感あふれる保健省大臣が誕生する。彼は、腐敗にまみれたシステムを変えようと奮闘するが…。

 

というお話です。

 

 

この映画、よく公開してくれました。本国でも公開できたのかしら。2015年の事件の後のお話だから、その後、政治が良くなっていれば、公開出来たかもしれませんね。それにしても、よくドキュメンタリー映画として作ってくれました。これ、ルーマニアのお話だけど、所々の部分は、日本も被ってますからね。

 

公立の病院や大学病院なんかは、政治家との癒着があるだろうし、皆さん、大きな病院で手術をすることになったら、公にはしないけど、お金を医者に包んでいるでしょ。まぁ、全員がそうではないかもしれないけど、手術の大きさによって、結構な額を渡していると思います。私も、父が手術をした時は、一封包みましたもん。医者は受け取りますよ。名前は言いませんがTVなどでも良く出る大きな病院です。この映画の中でも、ルーマニアの医者は、患者から貰ったお金を、その上の部長医師か教授に渡し、そのお金で上の医師は政治家とつるんで、もっと悪い事をするという、酷い話ですが、現実です。日本もこの辺りは、それほど違わないんじゃないかな。

 

 

もちろん、真面目な医者の方もいらっしゃいますよ。ルーマニアでも同じで、人を助けたいという医者の方々や医療関係者が、我慢出来なくなって告発しているんです。院長がお金を横領して、それで隣のスイスに大きな個人病院を建てたとか言っていて、酷いでしょ。日本はそんなことが無いようにして欲しいなぁ。

 

今、コロナの助成金が沢山出ているでしょ。病院も、ベッドを増やすと助成金が出ると言って増やしておきながら、患者を受け入れていないとか聞きました。TVで偉そうな事をいいながら、自分たちは私腹を肥やすなんて、みっともないと思わないのかしら。頑張っている医療関係者の方々がいるのに、院長とか事務長とかがお金を誤魔化しているんでしょ。あまり汚い事しないでくださいよ。頑張っている方々が同じように見られてしまっては可愛そうです。

 

 

話を映画に戻しますが、火事で沢山の怪我人を出したコレクティブ事件。これはクラブでの事故で、出口が1つしか無かったことから、大事故になりました。日本では、建築基準法、消防法で避難経路は確実に2つ以上を取ることとされていますが、通路に荷物を置いてしまったり、閉めてしまっていたりという事で、事故が起こることも今までありました。このルーマニアでは、その酷い状態で火事が起こり、沢山の怪我人が出ます。

 

直ぐに病院に運ぶのですが、何故か、ルーマニアには、重症の火傷を見れる専門医療が出来る病院が1つしかありません。そこに運び込んだのですが、医者はお金集めに必死で、製薬会社と共謀して消毒液を10倍にも薄めたものを、正規の値段で買ったという事にして、バックを貰っていたんです。火傷の消毒をしても、10倍に薄めた消毒液では消毒にならず、感染症を起こしてどんどん死んでいきました。映像の中には、病院のベッドに寝ているのに、傷口にウジが湧いているんです。ゾッとしました。信じられますか?

 

 

日本でも、手指の消毒薬として売っていますが、本当に規定のパーセンテージがあるものなのか、不安になってきてしまいました。もしかしたら、日本でも薄まっているのがあるのかも。恐くなりました。だって、一般の人には解らないですよね。アルコール濃度計を買おうかと思いました。

 

病院に入院出来ても、どんどん死んでいくので、マスコミが調べ始めて、大事になるんです。病院の不正、政府との癒着、沢山の賄賂、医療従事者の意識の低下など、どれも最悪で、それを正して行こうとする保健相が新しく就任するのですが、またも政治家が利益の為に阻止をしようとすることが、全て映画の中に記録されていました。はっきり言って、ドキュメンタリー映画なので、解決はしません。この後、ルーマニアの医療がどうなったのか、恐ろしいです。また、私服を肥やす事ばかりの政治家と医療関係者がはびこるようになってしまっていたなら、このコロナ禍をどう乗り切るのか。国が滅びてしまいます。

 

 

日本の医療従事者の方々は、意識も高く、本当に頑張ってくださっている方を現実に見ているので、頭が下がります。ありがたいです。だからこそ、医療を受ける方も、出来るだけ迷惑をかけないよう、協力して行きたいと思っています。こんなルーマニアのような状態には、決してしてはいけません。本当に気を付けなければ。でも、政治と医療と、組織団体が絡んでいる部分が日本にもありますので、いつも注視していかなければいけません。日本マスコミも、このルーマニアの記者ような誠実な記事を書けば信頼出来るんですけどね。忖度が多いし、バカらしい事をいつまでも追及しているし、調査もしないで質問するし、だからマスゴミって言われるんです。もう少し、頭を使って欲しい。プライドはないんですかね。

 

この映画、本当に凄い映画でした。これは、ぜひ、今、コロナで医療関係が重要な時期に、沢山の方に観て欲しい。日本でも、裏の方でジクジクと動いている問題が描かれていると思います。人の振り見て我が振り直せというけど、こういう他国の映画を観て、自分の国を考えるべきだと思いました。

 

 

私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。これは、一般の方も、医療関係の方も観るべき映画です。衝撃作だと思います。アカデミー賞でも、2部門でノミネートされています。日本のマスゴミとの違いを良く見てください。”新聞記者”というドキュメンタリーで感動していた自分がバカのようです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「コレクティブ 国家の嘘」