「Our Friend/アワー・フレンド」普段は遠くても大変な時に助けてくれるのが友達ですよね。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「Our Friend/アワー・フレンド」をFan’s Voice独占最速オンライン試写会にて観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

2人の幼い娘を育てるジャーナリストのマットと妻のニコル。ニコルが末期がんの宣告を受けたことから、家族の日常は一変する。妻の介護と子育てによる負担が重くのしかかるマットに救いの手を差し伸べたのは、2人の親友デインだった。生きる希望を失いかけていた時に、二人から心を救われた過去を持っていたデインは、ニューオリンズからアラバマ州の田舎町フェアホープまで車を走らせ、ティーグ家に住み込んで彼らをサポートすることになるが・・・。

というお話です。

 

 

仕事に打ち込むジャーナリストのマットと妻で舞台女優のニコルは、2人の幼い娘を育てながら毎日を懸命に生きていた。だが、ニコルが末期がんの宣告を受けた日から、一家の生活は一変してしまう。

その昔、マットとニコルが結婚した後、ニコルを既婚者と知らず、舞台で知り合ったデインが誘ってしまったことから、マットはデインを良く思っていなかったが、ニコルが良い友人だから仲良くして欲しいとマットに話し、3人は仲良くなっていった。そんな出会いだったが、3人の絆は深く、周りが何を言おうとも、その絆が揺らぐことは無かった。



 

ニコルが発病し、妻の介護と子育てによる負担は、日に日にマットを押しつぶしていく。最初の頃は、何人もの友人たちが手伝いに訪れてくれていたが、病状が悪化するにつれ、友人たちは去っていった。そんな中、かつて人生に絶望した時に2人から心を救われた親友デインがやって来る。

それからの2年にも及ぶ闘病生活。身体だけでなく心も病んで行くニコルの看病はマットとデインの手に負えなくなり、ヘルパーのフェイスの力を借りながら、看病を続け、3人の想いと苦悩が交錯していく。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

エッセイとして書かれた、ある夫婦と友人との時間を映画化した作品です。ジャーナリストの夫が書いたエッセイなのですが、通常だと、奥さんの事を書きそうだけど、友達について書いているんです。何故かというのは、この映画を観ると解るのですが、これが、感動作なんです。

 

ニックとニコルという夫婦と、ニコルが出会ってニックとも仲良くなったデインの3人が主人公って言っていいかな。それぞれの、苦しかった時などが描かれていて、観ていると、誰もが3人の誰かに当てはまりそうな気がしました。エッセイが元になっているので、出来事がとても現実的で、体験したことがあるような事なんです。

 

 

そして、若くしてガンを患い、日に日に変わっていく妻を介護する夫と友人の姿と、その周りの人々の姿を通して、人間の弱い部分と強い部分を観る事が出来ました。友達と言っても、綺麗ごとで仲良くしているだけの人間と、本当に辛い時に一緒にいてくれる人間とで違うんですよね。まぁ、逃げちゃう人達の気持ちも解らないではないんです。だって、普通の友達じゃ、自分の時間を割いてまで面倒を見れませんよね。自分の生活もある訳だし、他の友達もいるのだし、逃げちゃうのは解るんです。

 

デインは、自分が助けられたからこそ、ニックとニコルを助けるために付き添います。恩返しって訳じゃないけど、彼らの為なら自分は必死になれるって思ったのだと思いました。ニックとニコルも、デインが苦しかった時、その気持ちを推し量って、静かに後ろから支えていたんですよ。一人で苦しい時って、1本の電話やメールが凄く嬉しいんです。相手は助けようとしてじゃないかもしれないけど、でも、辛いときの1本って、やっと息継ぎが出来たって感じになるんです。そういう人間の重要な部分が描かれていたような気がしました。

 

 

ネタバレ出来ないから、あんまり内容について書けないのですが、ニックとニコルだって、普通の夫婦と同じような問題が色々起こっていましたよ。特に、ニックはジャーナリストで、ニューヨークに引き抜かれるような人だし、ニコルは舞台女優さんでしょ。そりゃ、色々ありますよ。そんな夫婦の日常に起こるような事も、回想で描かれていました。

 

この映画ですが、最初から、ニコルは既に末期がんを患っていて、闘病をしている描写から始まります。そして、介護を描きながら、過去を振り返って描いて行くんです。なので、途中で”告知2年前”とか出るのですが、ちょっと構成が解りにくかったような気がしました。細かく挟んでくるので、もっと、4章くらいに大きく分ける感じで、現在過去と描いてくれれば、もっと解りやすかったかなと思いました。過去をちょっとだけ挟んで、突然に介護の場面になると、”あ、現代なんだね。”って、ちょっと驚くんです。解らない事は無かったですが、少し面倒でしたね。

 

 

ニコルの介護で、ニックは頑張っているのですがボロボロになってしまい、ヘルパーさんに連絡します。これ、自分で面倒を見たいというのも解るけど、もっと早く、もう少しニコルがしっかりしている時から頼むべきだと思いました。老人介護も思うのですが、一人で介護は無理ですよ。ニックにはデインがいましたが、それでも慣れないことを二人でやっているのはキツいと思います。やっぱりプロの手を借りるのは大切だと思いました。介護は人に頼るべきです、家族だけで背負うべきではありません。そんな事も思いました。

 

ニックをケイシー・アフレックが演じているのですが、やっぱりカッコいいです。仕事に必死になって家族をおろそかにしてしまうけど、妻の事は裏切らないって場面があって、理想だなぁと思いました。私は、自分が仕事に必死になってしまうタイプなので、一緒だねって思っちゃった。ニックとデイン、二人とも、よく泣くんです。めそめそ泣いている場面が多くて、こんなに泣く男性って可愛いなぁって思いました。悲しかったり苦しければ、泣いていいんですよ。それで発散出来るしね。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。自分とは遠いような設定かなと思ったけど、観てみると、誰もがきっと、3人の誰かと自分が重なるような気がしました。誰かが苦しんでいたら、逃げたいのは解るけど、もし余裕があったら助けてあげようよ。そんなことを思う映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「Our Friend/アワー・フレンド」