「子供はわかってあげない」を観てきました。
ストーリーは、
ひょんなことがきっかけで意気投合した美波ともじくん。美波のもとに突然届いた「謎のお札」をきっかけに、2人は幼い頃に行方がわからなくなった美波の実の父を捜すことになった。女性のような見た目で、探偵をしているというもじくんの兄・明大の協力により、実の父・藁谷友充はあっさりと捜し当ててしまった。美波は今の家族には内緒で、友充に会いに行くが・・・。
というお話です。
高校2年、水泳部女子の美波は、ある日、部活練習の後に、学校の屋上に気になるモノを見つける。急いで駆けつけると、そこには筆と墨汁で大きな紙に「魔法左官少女バッファローKOTEKO」を描いている、書道部男子のもじくんが居た。
お互い”魔法少女KOTEKO”が好きで、話が盛り上がり、仲良くなる。もじくんが、珍しいKOTEKOの録画ビデオを持っているというので、もじくんの家に遊びに行くようになる。
仲良くなったある日、美波は、幼い頃に別れた父親の居所を探偵に頼んで探そうかなと思っている事をもじくんに打ち明ける。すると、もじくんは、兄が探偵をやっているからと紹介してくれ、お兄さんの明は頼むと、直ぐに探し当ててくれたのだった。
水泳部の合宿に行くと言って家を出た美波は、明と一緒に父のいる海辺の町へたどり着く。新興宗教の教祖をしていたらしい、怪しげな父にとまどいながらも、海辺の町で夏休みをいっしょに過ごすことになる。
心地よい海風、爽やかに鳴る風鈴。超能力!?そして、初めての恋にと盛りだくさんの夏休み。美波はたくさんの初めてを経験していく。 (公式HPより) 後は、映画を観てくださいね。
高校2年生の美波の、何気ない日常の中で起きる事と、夏休みにちょっと冒険してみたことを描いている映画で、すっごい出来事が起きるわけでもないのに、何故か、私はツボに入り、とても楽しめました。いい映画だったなぁ。私、元々、沖田修一監督の作品、好きなんですよ。どの映画を観ても、この空気感が好きで、なんとなーく、ずっと観ていられるんです。
お話のメインは、子供の頃に別れて覚えていない父親を探して、会いに行くということなんです。でね、この父親が、新興宗教の教祖だったらしいんだけど、今は辞めて指圧師をしているらしいんです。もじくんのお兄さんに頼んだら、直ぐに見つけてくれて、夏休みに部活の合宿と嘘を言って、会いに行くんです。
もー、お父さん、怪しいのよ。何で教祖なんてと言ったら、だって人の頭の中が見えるんだって言うんです。ええ~!って思うんだけど、あながち嘘ではないようなんですよねぇ。ハンバーグを当ててたし。でも、ハンバーグなら、適当に言っても高校生相手なら当たりそうかな。まぁ、ちょっと変わっている父親でした。いきなり、ピッチリの海パンを着てきた時には、引いたなぁ~。その後、トランクスタイプの海パンをスーパーで探しているところが、とっても可愛かった。美波と本当のお父さんのシチュエーションは、何処を取っても楽しい感じでした。
実は、私が一番ツボったのは、「魔法左官少女バッファローKOTEKO」です。何なんだ!魔法+左官って、どういう事??イマドキ、出来あいの仕上げ材が多いので、左官屋さんの仕事って減っているんです。なので、デザイン性を重視した部分で使われることが多くなったんですけど、このアニメでは、モルタルとかコンクリとかベタな左官(金鏝仕上げ)なのよ。珪藻土のカッコイイ壁とか、そういう左官じゃなさそうだからこそ、ツボったんです。
魔法少女がコテとモルタルを持って、金鏝仕上しているって、もう、吹くよ。現場を見ている私には、モルタルくんとコンクリくん兄弟がセメント伯爵の息子で、生き別れていて再会するとか、もー、止めてー!お腹痛い!笑い過ぎてお腹が痛い!大体、金鏝仕上に魔法が必要なのぉ~!うーん、もう、笑い過ぎてダメ。これ、建築屋に見せちゃダメ。マジでツボに入ってしまい、そのアニメ繋がりで、みんな仲良くなっていくとか、凄かったです。楽しかったなぁ。
そんな色々な日常なんだけど、お父さんの愛が見えたり、お母さんの愛が見えたり、恋をしたり、沢山の経験をするんです。それが良かったのよ。子供はわかってあげないって題名だけど、ちゃんとわかってあげているんだよね。でも、そう見せないところが、優しいんじゃないかな。
上白石萌歌ちゃん、可愛かったなぁ。この子、ホントに可愛いね。もじくん役の細田くんも、良かったです。この二人、雰囲気良いですよねぇ。大好きです。演技も上手いしね。観ていると、嬉しくなってくるんです。これからも楽しみです。そして、父役の豊川さん。こんな役も上手いですね。あの「ナイトヘッド」を演じていた時は、マジでカッコ良かったけど、今も素敵なオジ様です。もし、日本版バットマンがあるなら、豊川さんにアルフレッドを演じて欲しい。執事役、素敵だろうなぁ。ああー、妄想がっ!そういえば、もじくんの兄役で千葉さんが出演していました。兄は、姉になりたくて、家を勘当されたようでした。うーん、この辺りも面白かったです。
なんか、もう、この映画、好き過ぎて、何を書いて良いのか解らなくなってきちゃった。Blu-rayが出たら買って、ぼんやり観たいと思います。そうなのよ、沖田監督の作品って、家でぼんやりしながら観たい映画なのよ。「モリのいる場所」も同じ感じなのよね。
そうそう、そういえば、”魔法左官少女”の声優で沖田監督も出演していました。飲み屋のオッサンの役だったかしら。大体、セメント伯爵が酒飲んじゃダメでしょ。固まっちゃうよ。(笑)
私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。私は、この映画、大好きです。だって、出てくる人、みーんな良い人なんですもん。そういう映画って、大切よね。悪い人は現実に山ほどいるから、映画で、悪い人が出てこないのがあっても良いでしょ。うん、楽しめました。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「子供はわかってあげない」