「パンケーキを毒見する」を観てきました。
ドキュメンタリー映画なので内容は、
ブラックユーモアを交えながらシニカルな視点で日本政治の現在を捉えた。秋田県のイチゴ農家出身で、上京してダンボール工場で働いたのちに国会議員の秘書となり、横浜市議会議員を経て衆議院議員となった菅氏。世襲議員ではない叩き上げの首相として誕生した菅政権は、携帯料金の値下げ要請など一般受けする政策を行う一方で、学術会議の任命拒否や中小企業改革を断行した。
映画では、石破茂氏、江田憲司氏らの政治家や元官僚、ジャーナリストや各界の専門家に話を聞き、菅義偉という人物について、そして菅政権が何を目指し、日本がどこへ向かうのかを語る。さらに菅首相のこれまでの国会答弁を徹底的に検証し、ポーカーフェイスの裏に隠された本心を探る。
というお話です。
ドキュメンタリー映画で、菅首相の粗を探すというか、こんなんでイイの?っていう内容でした。うーん、こういう政治を風刺した映画って面白いとは思うんだけど、日本のこういう映画って、文句をいうだけで、どうした方が良いとか、ここが間違っているとか、そういう、確実な批判とか、間違っているからこう直した方が良いという提案とか、そういうものが一切無いのよね。まぁ、ドキュメンタリーだから、そのままを映したというかもしれないけど、ただ、いちゃもんつけているようにしか見えないんです。
SNSの駄々洩れの批判と同じように、文句を言いっぱなしで、ただ、バカなことをしていたとか、寝ていたとか、そんな事ばかりなんです。学術会議の任命拒否の件でも、ちゃんと答弁していないとか、後ろから答えを書いてもらっているとか、横の人が寝ているとか、そんな指摘なんですよ。重要な、政府が進めている”ある法案”に対して反対している人たちを外したということを、少しだけ伝えているだけ。これだけ批判しているなら、しっかり言えばよいのに、何が怖いのかな。
どうせ批判するなら特別職国家公務員として、高い給料を貰いながらも何もしない学術会議に対しても、ちゃんと文句を言うべきで、彼らが必要だというなら、その根拠も言うべき。こんな人たちに税金を払うなら、京都大学の山中教授のとこに研究費を注ぎ込むべきじゃないの?ただ、ぼんやりして、月一回集まるかどうかの老人に何が必要なんでしょ。老害が多すぎるということを、もっと追うべきでしょ。
もちろん、政治に対しては、文句を言うべきだし、間違っているなら正さなければいけないけど、じゃぁ、どういう方向に行った方が良いのか、何が間違っているのかということを指摘しなきゃ意味がないですよね。ドキュメンタリー映画というより、ただのSNSの映像化、話題作りにしかなりません。
大体、答弁の時に、後ろから答えを書いて貰っていることが、いかにも間違っているように言っているけど、これ、当たり前ですからね。専門家に答えを聞くのは当たり前。総理大臣なんて、本当はロボットでも良いんですから。というか、総理にあまり意志があってしまうのは問題でしょ。一人で何もかもやられたら大変です。
まさかとは思うけど、あんな学術会議の書類を、総理が読んでいると思ってないですよね。総理は、会社で言えば営業の花形で、会計や実務などは他の人がやっているんです。で、下の人から言われてそれを顔として言っているだけ。だから、総理が全部理解出来ていると思っていること自体が間違っているんです。
だからこそ、質問は前もって出しておくべきだし、答えが聞けないなら、いつまでに答えを出すようにと要望するのが筋です。出てこなければ、何か隠蔽しているとか、悪い事しているんですねってことですから。悪いことをしているなら、それを追って、こんな事をしていましたって明らかにすればいいんじゃないの?
だから、誰が総理大臣でもいいけど、正しい指摘をして、総理の後ろにいる人に考えを改めさせなければいけないんです。ということは、しつこく文句を言うことではなく、相手がぐうの音も出ないほどの鋭い指摘をするべきじゃないの?そういうことを、取材をして裏を取って、突きつけるのがマスコミなんでしょ。それが出来ないからマスゴミって言われるんですよ。
あの新聞記者というドキュメンタリー映画もそうだったけど、ただ、ギャーギャー騒ぐだけで、重要な部分を一つも指摘出来てない。カッコつけてるけど、ただのマスゴミなんです。私みたいな素人に、そんな事を言われる前に、今の政治に間違っていることを、突きつけたらどうなんですかね。GotoトラベルとかGotoイートとかを誰が裏で糸を引いていたとかも追って欲しいし、こんなにコロナ感染が出ているのに政治家の感染が報道されないし、不思議なことが多すぎる。そんなことをドキュメンタリー映画なら撮ってるのかなぁと期待したんだけど、ただの文句の羅列でした。
いつの日かマイケル・ムーアみたいに、本当に鋭いツッコミで政治家に嫌がられながらも、相手が文句を言えないというような、そんなドキュメンタリー映画が日本でも出てこないかな。いつもいつも、どこかで遠慮して怖がっているんですよね。鋭いものを撮って、上映出来ないと言われたら、自主上映でも、ネット配信でもすれば良いのに。良いドキュメンタリー映画なら、きっと観てくれて共感する人も出てくるハズです。そういう強い意志が見えないんですよね。
あ、素人が偉そうにすみません。でも、政治のドキュメンタリー映画を撮りましたと言って、さも、この映画を観たら政治の裏側が判ります的なことが書いてあったので、はぁ?と思ってしまいました。パンケーキが好きだろうが、そんな事はどーでもいい。コロナ禍で財政が大変になるだろうという時に、もっと指摘することあるだろうってことです。今、総理大臣が変わっても、ただの首のすげ替えですよ。誰がやっても、本当の膿を出さない限り、変わりません。それを突いて欲しいんです。
私は、この映画、一応、お薦めしておきます。お薦めするような内容じゃないけど、政治のことを考えるきっかけになるかなと思えば、こんなドキュメンタリー映画でも、役に立つと思うからです。でも、根本的に、私は人の悪口や虐めのようなことは嫌いです。ただ、一方的に文句を言うのは、応援したくありません。とりあえず、話題の映画なので、ぜひ、観てみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「パンケーキを毒見する」