「アナザーラウンド」お酒って魔法の薬だから飲み方によって身を滅ぼすのよね。それを忘れないで。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「アナザーラウンド」をFan’s Voice独占最速オンライン試写会にて観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

冴えない高校教師のマーティンと3人の同僚は、ノルウェー人の哲学者が提唱した「血中アルコール濃度を一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を証明するため、実験をすることに。朝から酒を飲み続け、常に酔った状態を保つと授業も楽しくなり、生き生きとするマーティンたち。生徒たちとの関係も良好になり、人生は良い方向に向かっていくと思われた。しかし、実験が進むにつれて次第に制御がきかなくなり・・・。
というお話です。

 

 

歴史の高校教師のマーティンの授業は、ぼそぼそと教科書を読むだけで、全然楽しくない。生徒たちは歴史が全く頭に入ってこず、このままでは卒業も進学も出来ないのではと親に相談する。その結果、マーティンは、生徒の両親たちから突き上げを食らい、どうしようと悩んでしまう。

同僚の教師3人と飲みに行き、悩みを話していると、ノルウェー人の哲学者が提唱した「血中アルコール濃度を一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を誰かが口にする。え?お酒を飲むと調子良くなるの?と考えたマーティンは、次の日、コッソリと学校のトイレで酒を飲み、授業をしてみると、これが上手く行く行く!口が回り、脳もスッキリして、教えることがどんどん出てくる。驚いたマーティンは、同僚3人に話しをすると、その理論を証明するため、実験をしようという事になる。



 

ルールは、
*人間の血中アルコール濃度は常に0.05%を保つのが理想。
*飲酒が心とゲンドウに影響を及ぼす証拠を集める。
*飲酒は勤務中のみ。
*ヘミングウェイと同じく夜8時以降と週末は飲酒禁止。
以上を守り、飲酒により自信とやる気がみなぎり人生が上向きになるかを論文化する。

朝から酒を飲み続け、常に酔った状態(0.05%)を保つと授業も楽しくなり、生き生きとするマーティンたち。生徒たちとの関係も良好になり、人生は良い方向に向かっていくと思われた。

しかし、実験が進むにつれて次第に制御がきかなくなってしまう。0.05%だったアルコール濃度が、0.07になり0.1になって、決めていたルールも守れなくなっていく。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

いやぁ、なんか、面白かった。面白い映画だった。これ、お酒を飲む人には、すんごく理解出来るんじゃないかな。お酒って魔法の薬なのよねぇ。でも、魔法が利くのは、少しの間だけ。良薬は口に苦しで、量を間違えたり、変な飲みかたをすると、毒になるのよ。

 

ちょっとお酒を入れて人前に立つようにすると、リラックス出来て、脳の回転も早くなるんです。何故なら、人間の脳は何かをする時に、意欲的な部分と同列に不安も持っているので、それがストッパーとなり失敗などに繋がるんです。でもアルコールで不安部分を忘れさせてしまえば、良い部分だけが出て、不安というストッパーが無くなり、失敗が減るんです。だから、この哲学者の理論、間違っていないと思うんです。

 

でもね、大体の人間は、欲望に弱いから、美味しいと止められなくなってしまう。それがダメなのよねぇ。映画の中でも、最初は、マジで上手く行っているんです。学校でも家庭でも、脳が冴えているから、色々な事に気が付くし、家族からはマメになったと感じられて、ちょっと気持ち悪がられたりして、面白いんです。とっても調子良く行っているんだけど、お酒の量が増えていくと、不安な部分だけじゃなく、良い部分までも消えて行ってしまうから、只の酔っ払いになっちゃうんですよ。

 

 

マーティンは家庭でも孤立していて、妻にも呆れられている感じなんです。仲間のトミーは、愛犬と二人暮らしで昔の彼女が忘れられません。ニコライは、妻と小さい3人の子供にてんてこ舞い。ピーターは、大人しめで飲むと気が大きくなって脱ぎがちです。そんな4人が、実験を始めたので、それぞれの不満が溜まっていて、飲みだすと止まらない。飲んでいる時は、友達と楽しくしていられるので、ちょっとでも何かあると、じゃぁ、飲んじゃおうかってことになっちゃうの。もー、アル中まっしぐらでしょ。

 

でもさー、解るのよ。友達と騒いで飲んでいると、本当に楽しいし、下らない話でも、みんな楽しんでくれるし、そのぬるま湯にずーっと友達と一緒に浸かっていたいと思っちゃうのよね。私もそうですもん。友達と飲んでる時ほど、楽しい時はないです。

 

 

でも、このコロナ禍で、外では飲めなくなったし、友達とも集まれないし、何も出来なくなっちゃって、そりゃ、鬱状態になりますよ。だってね、お酒って、一人で飲んでいても、全然楽しくないんです。本当にアル中の人は飲むんだろうけど、私は、一人で飲んでも楽しくないので、このコロナ禍で、本当にお酒を飲まなくなりました。一人で飲んでも美味しくないもんね。お酒はみんなで楽しく、適量で止めて、辛くなったら休むってしないと、アル中になりますよ。

 

この4人も、飲むのを止められなくなって、何度も間違いをするんだけど、そこで、これじゃダメだって気が付いてくれれば良いんですよ。誰でも間違いはあるし、お酒での間違いが一つや二つあったって、恥ずかしいことじゃない。そこで止められれば、バカだなぁで済むんです。ちゃんと仲間で止めようとしたり、色々するんだけどね。マズイぞって言っているんだけど・・・。うーん、困ったもんだ。

 

 

そんな彼らがどうなるのかは、映画で確認してください。大笑い出来て、楽しくなって、ちょっと感動して、ホロッと悲しくなって、いっぱい詰まった映画でした。アカデミー賞国際長編映画賞を貰ったのも頷けます。笑えたなぁ~。水筒にお酒を入れて、授業中に水を飲むふりをして酒を飲むって、一度、やってみたいなぁ。(笑)

 

でも、この映画、お酒を飲んで友達と騒ぐ楽しさを知らないと、あまり感動が無いかもしれません。お酒が基本にあるけど、友達とのバカ騒ぎですからね。お酒でタガを外してバカな事を言い合える友達がいて、そこでマズいことを言っちゃったとしても、許し合えるのがイイのよ。それって、大切な事です。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。マッツ・ミケルセンさんの演じるむっさい歴史教師が、段々と活き活きして行く姿が、何とも楽しくて嬉しくて、仲間3人と戯れている姿も可愛いし、それに、お酒との付き合い方を教えてくれる内容が、私には、うんうんと頷けるものでした。うーん、楽しかった。私も、アルコール濃度0.05%でキープして飲めるように訓練しよっと!ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「アナザーラウンド」

 

 

 

 

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