「犬部!」を観てきました。
ストーリーは、
子どもの頃から大の犬好きだった獣医学部生・花井颯太は、目の前の命を救いたいという一途な思いで動物保護活動を続けてきた。そんなある日、心を閉ざした1匹の実験犬を救ったことをきっかけに、動物保護サークル「犬部」を設立。同じく犬好きの同級生・柴崎涼介ら仲間たちと共に動物まみれの青春を駆け抜け、やがてそれぞれの夢へ向かって羽ばたいていく。16年後、獣医師となっても熱心に保護活動を続けていた颯太が逮捕されたという報道を受け、かつての犬部のメンバーたちが再結集するが・・・。
というお話です。
青森県十和田市に、一人の変わり者がいた。花井颯太22歳、獣医学部の大学生。子どもの頃から大の犬好きで、一人暮らしのアパートには保護動物がぎっしり。周りからは変人扱いされても、目の前の命を救いたいという一途な想いで保護活動を続けていた。
ある日颯太は、心を閉ざした一匹の実験犬を救ったことから、ひとつでも多くの命を救うため、動物保護活動をサークルにすることを思いつき「犬部」を設立。
颯太と同じく犬好きの同級生・柴崎涼介らが仲間となり動物まみれの青春を駆け抜け、それぞれの夢に向かって羽ばたいていった。颯太はひとつでも多くの命を救うため動物病院を開業し、そして柴崎は動物の不幸な処分を減らすため動物愛護センターへ。
「犬部」から16年後。獣医師となっても一途に保護活動を続けていた颯太が逮捕されたという報道をうけて、開業医として、研究者として、動物愛護センター所長として、それぞれの想いで16年間動物と向き合ってきたメンバーたちが再集結するが、そこに柴崎だけがいなかった。(
公式HPより) 後は、映画を観てくださいね。
もー、動物モノは泣ける。本当に、あの子たちの目を見ているだけで、ギュギューってしたくなっちゃって、オバちゃんの所に来なさいって言っちゃいたくなりました。動物たちって、無垢な目で見つめて来るから、太刀打ち出来ませんよね。もう、どんなに戦う気で言っても、”マイリマシタ!”って言っちゃいますもん。そんな動物たちを助けるために、獣医の卵の人たちが、”犬部”を作ったというお話でした。
青森の北里大学獣医学部の医学生が作った”犬部”を題材に、ノンフィクションとして本が出版され、それを原案に、この映画は作られたそうです。主人公の花井のモデルは、犬部を立ち上げた太田先生という獣医師の方のようで、実は、映画の中にちょこっと出演されていました。途中で、”あ!先生だっ!”って思っちゃった。
内容は、獣医学部に在学中の花井は、動物を保護しては、自宅アパートに置いていて、今日も一匹の成犬を拾ってきました。どこの犬かなと調べていると、獣医学部の実習用の犬だったんです。実習用の犬とは、生徒たちが授業で手術実習などに使い、安楽死させられる犬でした。花井は返すことをためらいますが、友人の柴崎は、人の犬は返さなければと返させます。この時代、まだ実習で生態を使っていたそうなんです。でも、映画の最後に、現在はそういう事はされていないという解説が出ていました。獣医学の進歩の為には、犠牲が必要だったのかもしれませんが、そんな事が無くなって良かったです。命ですもんね。
そんな事をきっかけに、不幸な動物を無くそうと”犬部を作ります。”犬部”って、適当そうに見えるけど、結構、つけた本人は真面目そうに言ってましたよ。(笑)そして、犬や猫などなど色々な動物を保護して、譲渡会などを開いて、貰ってもらうという活動を始めるんです。
そして、それぞれ大学を卒業後、仕事に就いて、旅立っていきます。16年後、花井が、沢山の犬を飼っている人が困っていると相談を受けて、その家に行くと、ペットショップをやっていた人が店を畳んで、売っていた犬たちを家で放置していて、酷い状態なんです。これはいけないと、相談をして、犬たちを引き取ったのですが、後から犬を盗まれたと訴えられ、花井は逮捕されてしまいます。
こういう事って、結構、あるのかと思いますが、やっぱり一応、買主の方にちゃんとした承諾を貰わないとマズいですよね。みんな、それぞれにペットに対しての気持ちって違うから、一概に、あなたの扱い方はダメだと決めつけるのはどうなのかなと思いました。もちろん、一つの命だから、虐待なんて事は言語道断だけど、扱い方が悪いとか良いというのは、人それぞれだと思うんです。
だって、猫だって、お風呂に入るのが好きな子と嫌いな子がいるでしょ。好きな子には虐待じゃないけど、嫌いな子には虐待になるの?違いますよね。猫のことを思って、お風呂に入れてあげる訳だから、どちらも虐待じゃないと思うんです。だから、自分の考えを押し付けて、ペットを引き取ってくるとかは、やっぱり間違っていると私は思いました。
花井は動物病院を開業しましたが、柴崎は動物愛護センターに就職します。出来るだけ殺処分を失くしたいとの思いで、何か変えられるのではないかと就職したのですが、柴崎は辛い選択をしたなぁと思いました。動物好きな人が、殺処分をしなければならないセンターで働くのは辛いですよね。一番改革をしなければならない場所ではあると思いますが、大変だなぁと思いました。柴崎については、映画を観て考えていただきたいのですが、この映画に出てくる誰よりも、大変な仕事だと思いました。
動物を飼うって、可愛いだけじゃ出来ないんです。命を預かるんですから、何かあれば自分の用事を全て断ってでも、その子の為に帰らなければならない。子供と一緒なんです。だから、簡単にペットショップなどで購入しないで欲しいんです。死ぬまで必ず面倒を見るという覚悟が無ければ辞めて欲しい。以前も書きましたが、もし、飼うのであれば、どうしても別れなければならない場面になったら、自分で殺す覚悟を持って飼って欲しい。もちろん、動物愛護法があるので、殺したら虐待になるので罪になりますよ。もしもの時は、犯罪者になっても仕方ないというくらいの気持ちで向き合うべきなんです。命を捨てる、命を殺すんですから、当たり前でしょ。
彼らが動物と関わる姿を観て、色々と考えさせられました。本当に動物は目で訴えて来るので、あの子たちを捨てるなんて、よく出来るなぁと思いました。あんなに訴えられても捨てられるなんて、人間じゃないですよ。
映画に戻って、映画はとても感動的な内容で、良かったです。只、時系列が、大学時代の話だったかと思うと、突然に現代に飛んだりして、ちょっと構成が面倒だったかなと思いました。もっとスムーズに時間を進めて行った方が、動物の成長も描けたのではないかと思いました。花井のハナちゃんが、子供から成犬になったら、もう、ずーっとそのままで年を取っていなかったので、もう少し、老犬の雰囲気を出して欲しかったかな。犬だって、白髪になるんですよ。
林さんの花井は強めの感じで獣医さんっぽくて良かったです。でも、私が良いと思ったのは、柴崎を演じた中川さん!この犬部の中では、とても繊細なタイプで優しいキャラクターだったので、いつもの中川さんではなく、大人しめで優しそうで良かったです。色々なキャラを演じられて凄いと思いました。良かったです。秋田役の浅香さんも良い役でした。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。動物好きの方には、ぜひ、お薦めしたい作品だと思いました。こんなにも真剣に動物と関わってきた人たちが、獣医さんになってくれているのかと思うと、嬉しくなります。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「犬部!」