「キャラクター」を観てきました。
ストーリーは、
漫画家として売れることを夢見て、アシスタント生活を送る山城圭吾。ある日、一家殺人事件とその犯人を目撃してしまった山城は、警察の取り調べに「犯人の顔は見ていない」と嘘をつき、自分だけが知っている犯人をキャラクターにサスペンス漫画「34」を描き始める。お人好しな性格の山城に欠けていた本物の悪を描いた漫画は大ヒットし、山城は一躍売れっ子漫画家の道を歩んでいく。そんな中、「34」で描かれた物語を模した事件が次々と発生する。
というお話です。
漫画家として売れることを夢見る主人公・山城圭吾。高い画力があるにも関わらず、お人好しすぎる性格ゆえにリアルな悪役キャラクターを描くことができず、万年アシスタント生活を送っていた。ある夜、師匠の依頼で「誰が見ても幸せそうな家」のスケッチに出かける山城。
住宅街の中に幸せを絵に描いたような一軒家を見つけ、スケッチを始める。すると玄関ドアが開いたので、慌てて怪しい者ではないと説明を始めると、直ぐにドアは閉まってしまう。茫然としていると、隣家から音楽が五月蠅いと苦情を言われ、仕方なくチャイムを鳴らすが出て貰えない。人がいるのは判っているので、苦情を伝えなければと玄関ドアを叩き、ノブを回すと鍵はかかっていない。何かおかしいと思い、家に足を踏み入れると、そこで彼が目にしたのは、見るも無残な姿になり果てた4人家族。そして、彼らの前に佇む一人の男。
事件の第一発見者となった山城は、警察の取り調べに対して「犯人の顔は見ていない」と嘘をつく。それどころか、自分だけが知っている犯人を基に殺人鬼の主人公“ダガー”を生み出し、サスペンス漫画「34(さんじゅうし)」を描き始める。
山城に欠けていた本物の【悪】を描いた漫画は異例の大ヒット。山城は売れっ子漫画家となり、恋人の夏美とも結婚。二人は誰が見ても順風満帆の生活を手に入れた。しかし、まるで漫画「34」で描かれた物語を模したような殺人事件が次々と起こり、4人家族が狙われて殺されていく。その事件現場と漫画を照らし合わせると、まるで事件現場を見て描いたような絵なのだった。
刑事の清田俊介は、あまりにも漫画の内容と事件が酷似していることを不審に思い、山城に目をつける。共に事件を追う真壁孝太は、やや暴走しがちな清田を心配しつつも温かく見守るのだった。そんな中、山城の前に、再びあの男が姿を現す。交わってしまった二人。山城を待ち受ける“結末”とは?後は、映画を観てくださいね。
面白かった!私は、こういう映画、好きなんですよねぇ。ある漫画家・山城が、一家惨殺事件に遭遇してしまうところから始まります。犯人を目撃するんだけど、あまりの衝撃と怖さもあり、何も見ていないと警察に話してしまうんです。
その後、その衝撃が頭から離れず、犯人をモデルにして、殺人事件が起きるサスペンス漫画を描き始めます。恐怖を目の当たりにしたショックから、彼の描く絵には迫力が出て、漫画は大ヒットをします。最初は、自分が見た殺人事件を元に、漫画を描き始めるのですが、その後は、自分でストーリーを創作し、連載を続けていました。すると、その連載漫画と同じ殺し方をした殺人事件が起きてしまいます。
警察の清田もそれに気が付いて、山城の所に訪ねてきます。この山城、元々、とても良い人物で正直者なので、自分が犯人の事を黙っていたことを告白して、警察と連携して犯人を追い詰めて行くんですけど、まぁ、そんなに簡単には出来ませんよね。何故か、その男・両角と名乗るのですが、どんなに探しても、そんな人間いないんです。
山城は、いつも警戒しながら、妻と生活をしているのですが、両角は突然に現れて、山城の生活を脅かして行きます。で、この両角なんですが、何故か、4人家族は幸せの象徴だと思っているんです。気持ち悪いでしょ。とても不気味な感じで、何か宗教的なものが関わってきているようなんです。
そうそう、最初の4人家族殺害事件なのですが、何故か、両角とは全く違う犯人が警察に捕まり、本人も自供をするんです。記憶は無いけど、やったのかもしれないと言うんです。山城は、犯人の顔を知っているから、犯人じゃないと判っているんだけど、警察に知らないと言ってしまったから、通報は出来ず、そのまま時間が経ってしまうんです。
最初から犯人は判っているのに、警察は真犯人に辿り着けず、まぁ、山城が危険な状態になって行くのですが、両角という男以外に、最初の事件で、犯人として捕まった男が謎なんですよねぇ。色々と、全て仕組まれていたと思ったら、凄く知能犯で、恐ろしい事だと思うんだけど、本当はどうなのか、それは、映画を観て、確認してください。
それにしても、この両角役のFukaseさん、上手かったなぁ。パッと見は、可愛い顔をしているんだけど、動き出すととっても不気味なんです。本当に、日常、その辺りに歩いていそうな青年なんだけど、彼に目を止めると、その不気味さがにじみ出てくるんです。よく、Fukaseさんにキャスティングしたなぁと驚きました。素晴らしいです。
清田刑事役の小栗さん、カッコ良かったなぁ~。マジで理想のカッコイイ刑事でした。良かったです。その相棒の真壁刑事の中村さんも、素敵でした。先輩刑事って感じで、良いコンビでした。こんなカッコイイ刑事二人で刑事ドラマをやったら、人気出ただろうなぁ。まぁ、無理だと思うけど。
そして、最後の主人公の菅田くんと、その妻の高畑さん。もう、若手の中でも上手い二人なので、何の心配もなく楽しんで観れました。漫画家の狂気のようなものは、よく出ていたと思います。いやぁ、タブレットじゃなく、紙に漫画原稿を描いている姿は、懐かしかったなぁ。イマドキ、スクリーントーンを貼って切ってって、マジで懐かしいです。良かったです。
よく出来たストーリーだったと思います。上手く出来すぎていた感じもありましたが、でも、映画だしね。調子良く行って、観る人が気持ちよくなれば良いんですから。あー、でも、最後、ちょっと気持ち悪かったかな。完璧にスッキリはしないので、まぁ、そこら辺は、含みを持たせたってことで。
私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。結構、残酷で、スプラッターと言ってよいような表現もありますが、サスペンスとしては、良かったかなと思います。個性の強いキャラクターを上手く組み合わせて、しっかりとした形に作り上げたような気がしました。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「キャラクター」