「逃げた女」自分の生活は良いと思っていた主人公が勘違いに気付き始めるのですが・・・。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「逃げた女」をオンライン試写会で観ました。cocoさん(

@coco_official)のご招待でした。

 

ストーリーは、

5年の結婚生活の間、夫と一度も離れたことのなかったガミ。そんな彼女は夫の出張中にソウル郊外の3人の女友だちと再会する。バツイチで面倒見のいい先輩のヨンスン、気楽な独身生活を謳歌する先輩のスヨン、そして偶然再会した旧友のウジン。ガミは行く先々で「愛する人とは何があっても一緒にいるべき」という夫の言葉を執拗に繰り返した。親密な会話の中に隠された女たちの本心、そしてそれをかき乱す男たちの出現を通じ、ガミの中で何かが少しずつ変わり始めていく。

というお話です。

 

 

ガミは、5年間の結婚生活で一度も離れたことのなかった夫の出張中に、ソウル郊外の3人の女友だちを訪ねることにする。

 

バツイチで面倒見のいい先輩ヨンスン。環境の良い家に住んでいて、穏やかに暮らしているように見える。慰謝料を貰い、それでこの家を購入したらしい。彼女が言うには、結婚していた時も、ずっと一緒にいることに我慢が出来なかったらしい。今は、一人の時間を持ち、しあわせなようだった。ガミが買ってきた肉を美味しそうに食べながら、牛が可哀想だからベジタリアンになりたいと言ったり、話が空を舞っていた。

 

次に、気楽な独身生活を謳歌する先輩スヨン。ピラティスの講師をしており、大金を貯めているらしい。一億ウォンも節約出来るとガミに話しており、現在は悠々自適に暮らしているようだ。昔、彼女とガミは、野暮ったい暮らしをしていたらしく、懐かしそうに話しをしている。

 

 

そして偶然再会した旧友ウジン。その昔、ガミと何か問題があったようで、過去の過ちをガミに謝る。偶然に逢えて、長い間、心に残っていたしこりを、今日、ガミに謝ることが出来て良かったと語る。ウジンは、夫に対しての悩みを、少しガミに話しをしていた。

 

懐かしいチョン先生とも再会するが、何か含みがあるような話をして、別れる。

 

行く先々で、「愛する人とは何があっても一緒にいるべき」という夫の言葉を執拗に繰り返すガミ。穏やかで親密な会話の中に隠された女たちの本心と、それをかき乱す男たちの出現を通して、ガミの中で少しずつ何かが変わり始めていく。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、私には難しかったなぁ。ガミという主人公の女性は、5年間も夫とずーっと一緒に過していたと、何故か誇らしげに言いまわるんです。何でかな?何でそんなに仲が良い事をアピールするのかな?と不思議に思いました。結婚して5年も経つのに、いつも一緒にいるという事は、夫に束縛されているという事でしょ。「愛する人とは一緒にいるべき。」と夫が言うと言っているけど、何だか、気持ち悪い夫だなと思いました。

 

そんなガミが、夫の出張中に、友人に会いに行くというお話なのですが、行く先々で、普通の会話をするだけで、別に、何がどうってことは無いんです。ただ、この会話を聞いていると、このガミという女性が、相手に合わせて、言っている事がコロコロ変わっていくという事。

 

 

牛肉を買ってきて、美味しいと言って食べているのに、ヨンスンが、実はベジタリアンになりたかったと話していたら、自分も牛が可哀想だから肉を食べたくないと言い始めるんです。はぁ?と思いました。自分の主張が無いんですよ。夫に束縛されているから、自分の意見が無くなっているのかなと思うのですが、本人は、それに気が付いていないのでしょうね。
 

もう一人の先輩・スヨンに逢いに行き、話をしていると、スヨンは自分の力で独立していて、未来を自分で決めて切り開いているんです。夫と共に生きて自由な時間が無いガミは、そんなスヨンの話を聞いて、どう思ったのかなと思いました。まぁ、良い生活はしているんだろうけど、自分自身が無い生活なんて、生きている意味ってあるのかしら。全て夫に合わせて生活をしているなんて、私なら気が狂いそうです。(笑)

 

 

3人目の旧友・ウジンと会うと、彼女はガミに「昔はごめんなさい。」と謝るんです。何があったのかは明らかにされませんが、何かがあって、ウジンはガミに謝っていなかったようなんです。それが、ウジンの心に残っていて、どうしても謝りたかったと話すんです。それは、ウジンがガミと別れた後、人間的に成長して、そして、謝らなければという考えに辿り着いて、謝ったのだと思うんです。ウジンは人間的に成長してきたんです。でも、ガミは夫に依存して、何も変わっていないのかなと思いました。

 

この映画、ただ、日常会話をしているだけの映画なので、その会話の中に、何が含まれているのかを、観る人が考えて、自分で答えを出して言う映画だと思うんですね。だから、正解が無いし、自分の解釈で良いのか、観た後に不安になるんだけど、まぁ、それでイイやって思わないと終われないので、自分が思った事で解決をするという映画です。私は、あまり好きなタイプの映画ではないのですが、でも、この作品は、何となく、自分の解釈で理解が出来たと思っています。

 

 

結婚した女性が、夫に依存して、夫も妻を束縛して、全く成長が無い時間を5年間も過ごしていたと私は思いました。そんなガミが、初めて一人で友人に逢いに行き、色々な女性の生き方を聞いて、自分は一体、何をしてきたんだろうかと考え始めたのかなと思いました。まぁ、主婦として、夫に尽くしていることが好きな方は良いと思います。それが自分の人生だと思うなら、それも良いのでしょう。でも、私は耐えられません。自分の人生は、自分で切り開きたいし、好きな事をして、好きな時間に休み、一人でいたければ一人でいたいです。そんな風に思いました。

 

すみません。この題名の「逃げた女」というのが、私には理解出来ませんでした。夫から逃げてきたという感じでも無いし、友人の話を聞いて、自分の事を考えなおして、これから”逃げる”のかしら。でも”逃げた”になっているし、まだ逃げているとは思えないし、うーん、解りません。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。でも、とても観る側に依存をする映画なので、あまり合わない方もいらっしゃると思います。私も、どちらかというと、合わない映画でした。嫌いとは言いませんが、解りにくいし、モヤモヤが残ります。だって、話している事が全部抽象的で、何の答えも無いので、スッキリしないんです。そんな部分が、私は嫌でしたが、でも、映画としては、考えさせられる映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「逃げた女」