この緊急事態宣言になる前に観た舞台がほとんどです。宣言後は、舞台が中止になったりしてしまったので、払い戻しになってしまいました。観たい舞台があったんだけど、仕方ないですね。
とりあえず、観に行った舞台について、書いてみますね。
①「月影花之丞大逆転」:東京建物ブリリアホール
劇団月影花之丞。劇団の代表の月影先生は、「すべての道は舞台に通ず」という信念を持つ、業界でもごっつい人。そんな劇団に、ある暗殺を依頼されたイレイザーが潜入してくる。それに続いて、イレイザーの暗殺計画を阻止する人間も劇団に潜入してきて・・・。ってお話です。訳わかんないとは思いますが、月影先生は、アノ”月影”先生にそっくりです。
劇団新感線の舞台なので、まぁ、メチャなのは解りますよね。古田さんも、阿部さんも元気に暴れていましたが、やっぱり、今回は木野花さんですかね。月影先生、サイコーでした。あの漫画のように、何処までも執念深く威圧してくる感じが、もう、にゃぁ~っ!て感じで、つい”紅天女は私がやりますっ!”って言いたくなっちゃいました。この舞台に関して、詳しい解説は無理なので、何となく雰囲気を解かってください。ドタバタコメディです。そして、もちろん話題の鬼滅から、〇の呼吸壱の型って技も出してました。うーん、最先端を走る新感線ならではです。楽しかったです。また、早く新感線の舞台をゆっくり観れるようになりたいですね。
②「ほんとうのハウンド警部」:シアターコクーン
若き舞台評論家のムーンは、万年二番手の地位に悶々としている。今日もメイン評論家のヒッグズに変わって、ある芝居を観にやってきた。そこで一緒になった他社のベテラン評論家バードブートは、この芝居に出演している若手女優に入れ込んでいるらしい。
ある別荘で起こる殺人事件に、ハウンド警部という刑事が挑み・・・。という舞台が始まり、観ていると、あれ?なんだか、おかしなことになり、登場人物に自分も混ざって・・・???というお話です。
生田斗真さんが主演で、ハウンド警部役なのかと思いきや、売れない舞台評論家の役なんです。でもね、段々と役が変わっていくんですよ。それも、よく気が付かない内に、自然と舞台の中に入って行ってしまい、ストーリーに組み込まれてしまうという、不思議な脚本でした。
日本の戯曲ではなく、海外の方の脚本なので、ちょっと雰囲気が違い、楽しめました。こういう不条理な感じを、舞台2時間弱の内にスルッとされると、驚くというか、楽しくなってしまいます。最初、始まった時の状況とは、全く違う状況が、最後の方では、目の前で展開されることとなり、登場人物も、最初とは変わってしまっているという所が、不思議で楽しいと思いました。
③「白昼夢」:本多劇場
高橋家の家主・高橋清は、妻を亡くし、次男の薫と二人暮らし。47歳にも拘わらず職に就かず、長年自分の部屋にこもりっきりの薫に業を煮やした長男の治は、ひきこもり支援団体「ひだまりの会」に助けを求める。高橋家に訪れた「ひだまりの会」の別府と石井。治も加わり、薫を更生すべく尽力するが・・・。それぞれに闇を抱えた5人の夏秋冬春の季節を巡った交流を綴る。
この舞台、面白かったぁ。赤堀さんの作演出なのですが、凄く赤堀色が出ていて、世の中の狂った部分や、人の闇の部分などを鋭く突きながらも、淡々と笑って生活をしている人々を描いていて、面白いんだけど、シビアな人間の姿に痺れました。どんなに顔が笑っていても、闇を抱えていて、誰もが他人を信用していないということが、あからさまに描かれているんです。考えさせられました。やっぱり、赤堀さんの脚本は深いです。これも映画化出来そうな脚本でしたよ。赤堀さんの舞台は、結構、映画化されているので、この作品も期待しています。面白かったです。
④「muro式。 がくげいかい」:よみうりランド
野外舞台で、おとぎ話を元にしたコメディでした。ももたろうからはじまり、さるかに合戦、金の斧銀の斧、うらしまたろうなど、色々なお話がま
ざって、大騒ぎの楽しい舞台でした。
当日、行ってみると雨が降り始め、どうなるのかなぁと思っていたら、屋根のある場所で待っていてくださいと言われて、待っていたら、そこへ、ムロさんがいらして、少し開演を遅らせますが舞台はやりますとアナウンスしてくださって、雨がやんでから観る事が出来ました。野外ステージの場所へ行くと、なんと永野さんや本多さんが、客席の雨を拭いてくださったりしていて、嬉しくなりました。みんなで舞台を作るという感じが伝わってきて、本当に観に行って良かったと思いました。
私、この「muro式。」は、8回目から観に行かせていただいて、もう5回目かしら。8回目のグッズのマスキングテープが、今も残っていて、使っています。あの時から、ずっと面白いです。また、横浜でもやって欲しいなぁ。ムロさんって、ガンダムのアムロに似ているから(髪がクルクルしてる感じが。)横浜のガンダムファクトリーでやってくれたら嬉しいな。永野さんは、何となくカイに似ているし、本多さんはミライさんに似ているでしょ。うーん、このメンバーなら、絶対ガンダムコメディ出来るよなぁ。若葉さんにゲストでいらして貰って、シャアをして貰えたら、もう、いう事ないんだけど。あー、ごめんなさい、妄想が膨らんじゃった!
来年もぜひ観たいです。頑張って欲しいです。応援しています。
⑤「家族の話 PART1 2021」:神奈川芸術劇場
第1話「わからない言葉」ある休日の午後。都内のマンションの一室。ちょっとした諍いから離婚の危機に発展する夫婦。その傍らには、彼らの様子に一喜一憂する男がひとり。しかし男には彼らの話す言葉が解らない。
第2話「笑って忘れて」5月、天気の良い日の夕方。見晴らしの良い、郊外の庭付き一軒家。そこで弦太郎とえみは暮らしている。ケガをした妻を気遣い、明るく語り掛ける弦太郎。しかし様子がおかしい。源太郎は何か秘密を抱えているようだ。
2つの家族のお話でした。ショートストーリーで、とても解りやすく、楽しめる作品でした。草彅さんも活き活きとしていて楽しそうでしたし、、小西さん、羽場さんも舞台はベテランなので安心して観ていられました。畠中さんと小林さんは、私は舞台では初めて観た方々でしたが、楽しくて、良かったです。
第1話は、普通の日常を描いているんだけど、その中に、考えてみればおかしいよねっていう部分を見つけて描いているところが、とても好感が持てました。確かにそうよねぇ。解ってないだろうと思うけど、よく聞く言葉は判っているんだろうし、どう思っているのか、聞いてみたいです。第2話は、ある日突然に起こった出来事に、上手く対処しているんだけど、やっぱりほころびが出てきて、それでも、まぁ、それなりに普通の生活は続いて行くよねって事を描いていました。これも、考えてみたら怖い事なんだけど、それでも、人って、ちゃんと対応して行くんだよねって言う逞しい姿が描かれていて、こちらも好きでした。
こういうほっこりしたお話を舞台で観ると、安心しますし、しあわせな気持ちになります。観に行って良かったです。
以上、5本を観てきましたが、今月末にも、1本観る予定ですし、来月も何本か予定しています。でも、緊急事態宣言が延長されるとのことですので、いくつか中止になるかもしれませんね。残念ですが、こんな時ですので、仕方ないですね。
私は映画も大好きですが、やっぱり生の舞台を観てしまうと、どうしてもそちらに惹かれてしまいます。映像に焼き付いたモノも良いですが、生で目の前で繰り広げられる物語は、生きているし、人間がやっているという感覚がとても伝わってくるんです。観劇は辞められません。なので、コロナが早く終結して、安心して観劇出来るようになって欲しいです。早くワクチンの順番が回ってこないかなぁ。夏過ぎになるのかしら。オリンピックなんて言っている場合じゃないですよねぇ。
タイトルの舞台の題名ですが、文字数が足りずに仕方なく漢字で書いたりして無理に入れましたので、本当の題名とは違うものもありますが、ご容赦ください。
とりあえず、明日には、また映画の感想を書きたいな。
では、また明日。