「海辺の家族たち」沢山の辛いことがあっても、家族一緒なら立ち直ることが出来るんです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「海辺の家族たち」を観てきました。

 

ストーリーは、

パリに暮らす人気女優のアンジェルは20年ぶりにマルセイユ近郊の故郷に帰ってきた。家業である小さなレストランを継いだ上の兄のアルマンと、最近リストラされて若い婚約者に捨てられそうな下の兄のジョゼフ、兄妹3人が集まったのは、父が突然倒れたからだった。意識はあるもののコミュニケーションが取れなくなった父、家族の思い出が詰まった家をどうするかなど、話し合いをしながら、それぞれが胸に秘めた過去があらわになっていく。

というお話です。

 

 

マルセイユ近郊の海辺の家に、父との最期の日々を過ごすために集まる3人の子供たち。それぞれが胸に秘めた過去と向き合う時間を、漂着した難民の子供たちが思わぬ希望に変えていく。

パリに暮らす人気女優のアンジェルは、20年ぶりにマルセイユ近郊の故郷へと帰って来る。家業である小さなレストランを継いだ上の兄のアルマンと、最近リストラされて若い婚約者に捨てられそうな下の兄のジョゼフが迎えてくれる。兄妹3人が集まったのは、父が突然、倒れたからだ。



 

意識はあるもののコミュニケーションが取れなくなった父と、家族の思い出の詰まった海辺の家をどうするのか、話し合うべきことはたくさんあった。だが、それぞれが胸に秘めた過去が、ひとつひとつあらわになっていく。最初はかみ合わなかった兄弟妹の話合いだが、それぞれの考えが動き始める。

本当は、アンジェルはこの故郷に帰ってきたくなかった。辛い思い出があるからだ。しかし、父の相続の話合いがあるからと、仕方なくやってきたのだった。嫌々ながらの帰郷だったが、子供の頃から知っている、母と子ほど年齢の違う青年バンジャマンに好意を持たれ、少しづつ心が柔らかくなっていく。



 

長男のアルマンは、衰退するこの地域を嘆きながらも、父の面倒をみながらレストランを続けようと考え始める。次男のジョゼフは、若い恋人との事より、自分の人生を考え始める。

色々な想いが交錯し始めた時、入江に漂着し3人の難民の子供を発見する。軍には、見つけたら報告をするようにと強く言われているが、そのまま難民として処理されるのを不憫に思った家族は、子供たちを家に連れ帰り・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

年老いた父親が倒れて、3人の子どもたちが集まるお話です。父親は、マルセイユの近郊の素晴らしく美しい入り江でレストランを営んでいたんです。今は長男が継いでいるのですが、どんどん客は減っていくばかり。何故なら、昔はそこに居住している人たちばかりで、漁業を営なんだりと、沢山の人が暮らしていたんです。でも、美しい入り江ということで金持ちが目を付けて、別荘地として買い漁り、居住者が極端に減ってしまったんです。家はあっても、別荘なので人がいないんです。

 

そんな実家のレストランに、弟・ジョゼフと妹・アンジェルが戻ってくるのですが、アンジェルは着いて直ぐに、兄・アルマンに”来たくなかった”と言い放つんです。中盤くらいに判ってくるのですが、アンジェルは、この地で辛い思い出があり、今も、その傷は消えていないんです。観ると解りますが、この辛い思い出は忘れられないですよ。そう簡単には無理な出来事でした。

 

 

そんなアンジェルに気を使いつつ、実家での日々が始まります。アルマンは、父の介護をしながら、レストランを経営し、時々来る客に対応しています。次男のジョゼフは、若い恋人を連れて来ているのですが、どーも別れ話が持ち上がっているようで、とってもよそよそしいんです。フランス人って、別れると決めていても、平気で相手の実家に行ったり、一緒の部屋に泊まったり出来るんですよね。ちょっと驚きました。別れ話をしているなら、実家についてこないでしょ。不思議ですよね。変な女だなーって思いました。直ぐに、周りの男に色目を使うしねー。嫌いなタイプでした。でも、フランスではこれが普通なのかな?

 

家族で集まっているけど、それぞれに色々な悩みを抱えていて、なんとなくバラバラとしているような様子でした。その内に、アンジェルに好意を寄せるバンジャマンが現れます。親子ほど年齢が違うのに、バンジャマンは、子供の頃からアンジェルに憧れていて、部屋もアンジェルのポスターばかりなんです。最初は、ちょっと不気味かなーって思ったけど、その内に、凄い良い子なんだって事が解ってきて、アンジェルの心も和らいでいくんです。こんなに思われたら、そうだろうなぁ~。

 

 

そんな家族の出来事が過ぎて行く途中で、街を周っている軍の車が頻繁に現れるようになります。難民が船で入国してきたようなんです。何人かは捕まえたようなのですが、まだ探していて、家族のレストランにも、何度もやってきて、難民を見ませんでしたか?って調べに来るんです。美しい海の町に、軍の車はちょっと怖そうに見えました。家族たちも、物騒だなと思い始めていた頃、山の中で難民の子供を3人見つけます。

 

実は、その前から、テーブルに置いておいたジャムが無くなっていたり、不思議な事が起こっていたんです。アルマンが、山の中の動物や鳥たちに与えている餌や水も、その子たちが盗んでいて、ジャムも盗んでいたんです。それで、何とか飢えをしのいでいて、とても可哀想に見えました。家族も、これは、ただ引き渡す訳にはいかないと思ったのでしょう。家に連れて来て、お風呂に入れて、食事をさせます。でも、怖がって、何も喋らないし、男の子二人は手を繋いだまま離さないんです。この映画の中にも、難民が大変な思いをして逃げてきているという事が描かれていました。

 

 

そうそう、この家族の近所に住む家族の話もあり、ちょっとネタバレが出来ないからあまり詳しくは書けないけど、この入江が別荘地として買われて、土地の価格が上がってしまい、質素に暮らしていた夫婦が段々と暮らせなくなっていくんです。経済の波に押しつぶされていく家族の話も盛り込まれていて、考えさせられました。

 

どの家にもあるような家族の問題を描きながら、そこに、難民の子が現れる事で家族が団結して行くという事が描かれていて、静かに感動するという感じでした。私は、こういう雰囲気の映画は好きですが、これは、好き嫌いがあるかもしれません。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。私は好きなタイプの映画ですが、フランス人の恋愛の感覚に、違和感があったかな。やっぱり別れる男の実家に行って、何か画策するような女は嫌だなぁ。ムカつきました。でも、他の人たちは良い人達でしたよ。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「海辺の家族たち」