「ジェントルメン」イギリスの裏社会のボスが引退なんて、簡単に出来る訳が無いのよねぇ~。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ジェントルメン」を観てきました。

 

ストーリーは、

イギリス・ロンドンの暗黒街に、一代で大麻王国を築き上げたマリファナ・キングのミッキーが、総額500億円にも相当するといわれる大麻ビジネスのすべてを売却して引退するという噂が駆け巡った。その噂を耳にした強欲なユダヤ人大富豪、ゴシップ紙の編集長、ゲスな私立探偵、チャイニーズ・マフィア、ロシアン・マフィア、下町のチーマーといったワルたちが一気に動き出す。莫大な利権をめぐり、紳士の顔をした彼らによる、裏の裏をかくスリリングな駆け引きが展開する。

というお話です。

 

 

ロンドンに緊急事態発生。長年にわたる大麻の大量栽培/販売で財を成したアメリカ人ミッキーが、ビジネスを売却し、引退すると言い出した。そのウワサは暗黒街に激震を走らせ、誰が彼の後釜に座るのか、それぞれが目論見を始める。

ミッキーの麻薬密売の利権総額なんと500億円。目の色を変えた強欲なユダヤ人大富豪、ゴシップ紙の編集長、ゲスな私立探偵、チャイニーズ&ロシアン・アフィア、さらには下町のチーマーまでもが跡目争いに参戦し始めるが、どこか不自然な部分が見受けられる。



 

穏やかにビジネスを売り払い、引退しようと思っていたミッキーだが、彼の組織を手に入れようとする奴らは汚い手を使い始め、ミッキーはどうしようもなくそれに対抗しなければならなくなってしまう。

それまでは自分の手は汚してこなかったミッキーも、今度ばかりはどうしようもなく、彼の片腕のレイと共に、様々な罠を仕掛けてくる奴らに対処し始める。しかし、ミッキーの愛する妻・ロザリンドが襲われ、とうとうキレたミッキーは・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、面白かった。だって、全く先が見えないストーリーなんですもん。少し、「メメント」っぽい感じで、何か事件が起きては、戻って、実はこうだったからこうなっているんですという説明に続き、また少し進んでは、戻って、その説明が始まるという、とても楽しめる作りになっていました。その、切り方が上手いので、途中で誰が死んだのか判らないまま、過去に戻って、その説明を始めるから、説明が終わるまでは、どうなったのか判らないのよ。目が離せないんです。

 

今回のマシュー兄さんは、超カッコいい麻薬密売人のギャング・ミッキーで、その世界の”王”なんです。凄くカッコいいんだけど、その上を行くのが、ミッキーの妻のロザリンド。美しくてカッコ良くて、ミッキーを足蹴に出来るのはロザリンド女王だけって感じで、ミシェル・ドッカリーさんが演じています。そうです、あの「ダウントン・アビー」のメアリーですっ!そりゃ、女王に見えるわよね。(笑)カッコイイ夫婦だったわぁ~。

 

 

もう、この二人を観ているだけでも、十分に満足なんだけど、また、ミッキーの片腕のレイが良いのよ。ミッキーを信頼していて、彼の為なら何でもやるって感じの男。それこそバットマンにはアルフレッド、アイアンマンのトニーにはAIのジャービスというように、ミッキーにはレイが必要という感じなんです。それが、素敵なのよ。ジェントルメンという題名の通り、紳士なんです。最後まで、紳士的に、汚い事はしたくないみたいだったけど、あまりにもえげつない攻撃に、彼らも黙っていられず、戦うんです。ま、当たり前ですね。

 

 

そんなギャングの抗争に、街のボクシングジムの経営者”コーチ”が関わってきます。彼は、自分の教え子たちが、ある罠にハマり、ミッキーに迷惑をかけてしまったせいで、その償いをする為に協力を申し出るんです。コリン・ファレルが演じるんだけど、このコーチもカッコイイのよ。ぼんやりしてそうなんだけど、やるときゃやるって感じで、ボクシングジムを経営しているほどだから、腕っぷしも強いんです。みんな、ダメダメそうだけど、頼りになるのよねぇ。

 

もちろん、敵役もカッコイイですよ。アジア系マフィアのドライ・アイを、”クレイジー・リッチ!”のヘンリー・ゴールディングが演じていて、極悪な若手チャイニーズマフィアでした。一番、えげつなかったんじゃないかなぁ。ちゃんと年配者には敬意を表しておかないと、後々、辛い目に合うことになるわよぉ。

 

 

最後に、超ゲス野郎の探偵役をヒュー・グラントが演じていました。こいつが語り部的になっているんだけど、この映画の面白いところは、この私立探偵のフレッチャーの立ち位置なんです。フレッチャーは、お金儲けをしたいから、色々探っているんだけど、ミッキー側と他のギャング側の丁度中間地点から、どちらも観察していて、全てを理解しているのかと思えるんだけど、実は、彼から見えていない部分もあるというところが面白いんです。だから、観客は、フレッチャーの話しを聞きながら、最終的には、フレッチャーも通り越して、全体を俯瞰(ふかん)で見るようにしないと、全体像が理解出来ないということになるんです。そこが、最後の最後で判るので、面白いんですよ。おお~!って思っちゃった。


 

やっぱり、ガイ・リッチー監督作品は面白いなぁ。最後の方で、映画会社の”MIRAMAX”フレッチャーが脚本を売りに行く場面があるんだけど、社内に「コードネームU.N.C.L.E.」のポスターが貼りまくってあって、笑えました。2015年頃の設定なのかなって思いました。そんなお遊び場面がいくつかあるようで、また観に行っちゃおうかなと思っているところです。

 

 

私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。コロナで息苦しい毎日に、スカッとする気分を味合わせてくれて、嬉しくなりました。ストーリー構成も良くて、私は大好きなタイプの映画でした。その上、キャストがカッコいいのよぉ~!マシュー兄さんもラブだけど、レイ役のチャーリー・ハナムが良かったなぁ。私の執事になって欲しい~!和牛のステーキを焼いて欲しい~!(映画を観ると解ります。)ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ジェントルメン」