「ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実」を観てきました。
ストーリーは、
1999年、アメリカ。空軍省のハフマンは、30年以上も請願されてきたある兵士の名誉勲章授与について調査を開始する。1966年、空軍落下傘救助隊のピッツェンバーガーはベトナムで敵の奇襲を受けて孤立した陸軍中隊の救助に向かうが、激戦のためヘリが降下できず、その身ひとつで地上へ降りて救出活動にあたる。しかし彼自身は銃弾に倒れ、帰らぬ人となる。ハフマンは当時ピッツェンバーガーに救助された退役軍人たちから証言を集めるうちに、彼の名誉勲章授与を阻み続けた驚くべき陰謀の存在を知る。
というお話です。
1999年、ペンタゴン空軍省の官僚のハフマンは、30年以上も請願されてきたある兵士の名誉勲章授与の精査を行うことになる。
1966年のベトナム戦争下、空軍落下傘救助隊のピッツェンバーガーは敵兵の奇襲を受け孤立した陸軍中隊の救助にヘリで向かうが、あまりにも激しい戦闘のためヘリは降下できなかった。すると彼はその身一つで地上に飛び降り、自らの命は顧みず負傷兵たちを救出していくが、ついに銃弾に倒れてしまう。
その作戦は「アビリーン作戦」と呼ばれ、極秘裏の行われた作戦だった。ベトナム戦争では最悪の作戦と言われるものだった。
戦後、ピッツェンバーガーの両親と戦友タリーは、彼の功績は、名誉勲章授与にふさわしいと何度も軍に働きかけるも却下され、彼の武勲は叶わないままだった。
はじめは気乗りしないハフマンだったが、歴史に埋もれた英雄を知る退役軍人たちの証言を求めてアメリカ各地からベトナムのハノイまで調査を進める。やがて、ピッツェンバーガーの並外れた勇気ある行動を知るに及んで、大きく心を動かされる。
そして、彼に名誉勲章が授与されなかった背景に驚くべき陰謀が隠されていたことに気がつくのだった。ハフマンは、自分の進退を守るか、彼らの願いを叶えるべきなのか悩み、ある決断をする。そして･･･。後は、映画を観て下さいね。
この映画、ベトナム戦争時に実際にあった出来事を元に、ストーリーを作っているそうです。「アビリーン作戦」というに参加した兵士たちは、戦地に行ってみると、既に敵に待ち伏せされていて、周りを囲まれて、集中砲火に合うんです。作戦がバレていたのか、待ち伏せしやすい場所にワザと兵士を突っ込ませたのか、それは解りませんが、とにかく、酷い作戦だったそうです。
そんな激戦地に空軍のパラシュート部隊が駆けつけて、少しでも助けようと、一人の兵士が下りたちます。ピッツェンバーガーという兵士が下りてきて、怪我をした兵士の救助を始めます。あまりの激戦で、ヘリコプターはそこにいられず、何人かの兵士を助けて、ピッツェンバーガーに戻ってこいと言うのですが、あまりの惨状を見て、ヘリコプターに自分を置いて帰れと指示をだし、その地で戦って死んでしまいます。
そもそもピッツェンバーガーは、作戦に参加している兵士では無かったので、無理してヘリから下りて救助をすることは無かったんです。だけど、彼は下に無理に下りて、救助を始めるんです。目の前で苦しむ人を置いておけなかったんです。そして、何人もの兵士を助けて、自分は亡くなってしまう。そんな彼を、兵士たちは称えて、名誉勲章を与えてあげて欲しいと何度も要望するのですが、どうしても聞き入れてもらえないのはどうしてなのかというのが、この映画のミステリーです。
空軍のハフマンが謎を追って行くのですが、ハフマンを演じているのがキャプテンアメリカに出ているバッキーの役のセバスチャン・スタンなのですが、普通の会社員的になっていて、ちょっと驚きました。顔を見ると、確かにバッキーと同じなんだけど、空軍士官に馴染んでいて、あ、この人、ヒーローもののタイプじゃない方が役者として良いんだなって思いました。上手いんですもん。
沢山の引退した兵士が、ピッツェンバーガーに助けられたと言って、名誉勲章をもらえるように動くのですが、どうしても躓くんです。どうしてかなぁと調べて行くと、誰かが、その嘆願書のようなものを隠蔽しているらしいことが解ってくるんです。そこには、政治的な匂いがあり、ハフマンは動いて良いのか、自分の進退も危うくなるので止めておいた方が良いのかと悩むんです。でも、名誉勲章くらい、頑張った人には上げれば良いのにね。だって、助けられたって言っている人が沢山いるんだから、そこは、あげるべきじゃないの？って思いました。
アメリカって兵役があるから、若い頃の軍での出来事が、年を取って政治家なんかになると、ネックになってくるんでしょうｄね。若い頃は、どんなに頭が良くても、先輩兵士の言う事を聞かなければならないし、無理な作戦もいくつもあったのだろうし、大変だと思いますよ。かと言って、兵役を誤魔化して戦地に行かないと、ブッシュ大統領みたいに、あとから、兵役行かなかったじゃんみたいな文句が出てくるんでしょ。難しいでしょねぇ。
この映画、キャストが凄いんですよ。引退した兵士たちに、ウィリアム・ハート、クリストファー・プラマー、エド・ハリス、サミュエル・L・ジャクソン、ピーター・フォンダ、ジョン・サヴェージ、と、凄いでしょ。ピーター・フォンダは、最後の映画出演だったようだし、クリストファー・プラマーは、先月亡くなりましたよね。このキャストを見るだけでも、十分に満足出来る映画なのですが、内容も感動でしたよ。
私は、この映画、超！お薦めしたいと思います。キャストも凄いけど、内容がとても良いです。仲間の為に、何歳になっても頑張って訴える姿は、戦地で生きるか死ぬかの中を一緒に戦って生き延びた人々だからなのだと思いました。たかが名誉勲章というけど、されど名誉勲章なんです。その感動をぜひ味わって欲しいです。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実」
