「カポネ」を観てきました。
ストーリーは、
1940年代。長い服役生活を終えたカポネは、フロリダの大邸宅で家族や友人に囲まれながらひっそりと暮らしていた。かつてのカリスマ性はすっかり失われ、梅毒の影響による認知症が彼をむしばんでいる。一方、FBIのクロフォード捜査官はカポネが仮病を装っていると疑い、1000万ドルとも言われる隠し財産の所在を探るべく執拗な監視を続けていた。カポネの病状は悪化の一途をたどり、現実と悪夢の狭間で奇行を繰り返すようになっていく。
というお話です。
1940年代半ば、長い服役生活を終えたアル・カポネは、フロリダ州の大邸宅で家族や友人たちに囲まれ、静かな隠遁生活を送っていた。かつて“暗黒街の顔役”と恐れられたカリスマ性はすでに失われ、梅毒の影響による認知症を患っている。
一方、そんなカポネを今も危険視するFBIのクロフォード捜査官は、彼が仮病を使っていると疑い、隠し財産1000万ドルのありかを探るために執拗な監視活動を行っていた。
やがて病状が悪化したカポネは現実と悪夢の狭間で奇行を繰り返し、脳卒中を起こしてしまう。身体の一部が麻痺し、話しも上手く出来ず、排泄も介護が必要となるほどになってしまう。
それでもFBIは監視を続け、担当医師に探らせていたが、幻覚により奇行を続けるカポネに困惑させられ、愛妻のメエも彼の真意をつかめずにいた。はたしてカポネは、本当に身も心も壊れてしまったのか。それとも・・・。後は、映画を観て下さいね。
トム・ハーディのカポネを観てきました。期待して観に行ったんだけど、ちょっと残念だったかなぁ。ギャングの大物だから、色々な謎とか、面白い出来事があるのかと思ってたんだけど、服役して帰ってきた時には、既にボケていて、頑張ってはいるんだけど、どう見ても、ボケた頑固ジジイにしか見えないんです。昔は、バリバリのギャングだったんだろうけど、今は、毒気を抜かれ、誰も顧みないようなお爺ちゃんなんです。
でもね、FBIだけは、きっと隠し財産があると言って、監視の手を緩めないんです。きっと、現代なら、コッソリ身体にGPSでも埋め込んで、遠くから監視をしていれば、もし、嘘をついてボケている振りをしているなら、直ぐに突き止められるはずなんだけど、なんたって、1940年代だから、アナログなのよ。遠くから双眼鏡で見ているわけ。盗聴器も無いからね。だから、もちろんカポネの方からだって、姿が見えちゃうでしょ。それで、いつも監視されているというのがノイローゼみたいになって、幻覚まで見るようになっていってしまうんです。
いつも見られているというのは、人間にとって、凄いストレスになるので、そりゃ、おかしくなるだろうなぁと思いました。でもね、カポネほどの人が、それくらいで狂っていくのは哀しいし、お金が無くて、美術品を売っているというのも悲しい現実でした。どう見ても1000万ドルを隠しているとは思えないけどね。日本円でだといくらくらいだったんだろう。今から80年も前なんて想像もつきません。
カポネの周りには、家族や友人が集まってくるんだけど、カポネは誰も信じていないようでした。なんか、沢山出てくるんだけど、どーもみんな表面的で、妻も夫を面倒に思っているように見えました。アル・カポネって、48歳で死んでいるんですよね。だから、ボケてお爺ちゃんに見えていたけど、まだまだ働き盛りのお父さんの年齢なのよ。驚いちゃいました。映画のカポネは、私にはお爺ちゃんに見えちゃって、「ゴッドファーザー」のように、孫と遊んでいて倒れるというイメージになっていたんだけど、あの子どもたちは孫じゃなくて、甥っ子や姪っ子たちだったんだろうね。自分の子どもが生まれていてもおかしくない年齢なんですから。ビックリしちゃった。
トム・ハーディのカポネですが、実在したアル・カポネのような、丸っこくてイタリアの海辺でストライプTシャツで帽子をかぶって仕事をしていそうな感じの男性ではなくて、カッコいい感じになっていて、ちょっとイメージと違いました。みんなの理想のカポネを演じてくれたのだろうけど、アル・カポネは、もっと人懐っこい感じのおっちゃんという感じなので、実在の人物とはちょっと違ったのかなと思います。でも、あの狂気は凄かったですよ。さすがという感じでした。狂人を演じさせたら横に出る者はいないと言っても良いんじゃないかしら。(笑)
私は、この映画、お薦めしたいと思います。でも、あまり期待してしまうと、肩透かしを食うかもしれません。思うよりもカッコいい顛末ではありません。現実的で、ちょっと怖いと思うような内容ですので、それを解かって行ってください。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「カポネ」