「アンチ・ライフ」SF映画なんだけど、B級越してD級くらいのなんちゃってSF映画でした。

「アンチ・ライフ」を観てきました。

ストーリーは、

西暦2242年。謎のウィルスの流行によって地球は滅亡の危機に陥り、選ばれた5000人の富裕層がニューアースへと避難を開始する。元軍人や現役兵士たちが管理する宇宙船にどうにか潜り込んだノアは、元軍人クレイの下で働くことに。やがて船内で殺人事件が発生するが、その現場はどう見ても人間の手によるものではなかった。正体不明の恐ろしい生命体と、人類存亡をかけて死闘を繰り広げるクレイたちだったが･･･。

というお話です。

西暦2242年、地球は滅亡の危機を迎えていた。選ばれた5,000万人の富裕層はニューアースへ避難を開始。一般人は地球へと置き去りにされることに。

総督の娘・ヘイリーと付き合っているノア。ヘイリーは総督の娘で元士官学校生のエリートだが、ノアは何の取り柄も無く、避難船に乗る許可証を持っていなかった。ヘイリーは妊娠しており、なんとしても一緒に船に乗ろうと許可証を偽造したが、途中で拒まれヘイリーと分かれてしまう。もう無理かと思ったが、何とか乗船することが出来る。

宇宙船は元軍人と現役兵士により管理され、労働と引き換えになんとか潜り込んだノアは、クレイの下で働くことになる。そんな中、船内で殺人事件が発生する。しかし、その現場はどう見ても人の手によるものではなかった。調査をするとクレイの友人ブルーが何かを知っていそうだ。彼を見つけると、正気ではなく、何かにとりつかれているようだった。

襲ってくるブルーを殺し、解剖をすると、彼の内部には黒い液体のみが入っており、何かに寄生されているようだ。そして殺したブルーは、再度起き上がって襲ってこようとする。

ノアとクレイ、そして元兵士軍団は、正体不明の“何か”を殺す為に動き出すが、彼らには銃弾も、火も効かずに殺せない。ニューアースに持ち込んだら人類は滅亡してしまう。そして･･･。後は、映画を観て下さいね。

ブルース・ウィルス出演のSF映画です。主演は、きっと、このノアを演じている男性なのかしら。結構、観たことのある俳優さんも多く、ドキドキする感じは楽しかったのですが、さすがに、展開が無理無理でしたねぇ。ちょっと、あり得ないという感じで、折角のＳＦ映画なのに、その特異性を全然使い切れていないような気がしました。

まず、地球が滅亡するらしく、富裕層だけが逃げ出すという始まりなんですけど、いくら何でも、ほとんどの人間が死ぬんだから、これくらいの暴動じゃ済まないでしょ。すんごく、展開が粗いので、笑っちゃいましたよ。密航者がそれだけ～！っていうくらい、みんな大人しくて、ビックリでした。本当なら、暴徒が押し寄せて船を倒してしまうとか、それくらいになると思います。無事に出発出来るなんてあり得ないっしょ。

そして、宇宙船で半年ほどで、第二の地球に到達するというのですが、そのたった半年間だけコールドスリープするって言うんです。あのね、コールドスリープっていうのは、遠い宇宙に旅する為のものだから、半年とかで使ってたら効率が悪いし、人間に悪影響が起きるんじゃないかな。一度入ったら、10年以上は眠らないと。半年ならそのまま起きていた方が良いですよ。

航行中、元兵士たちが管理をしているのですが、その時に事件が起きるんです。誰かが持ち込んだのか、それとも何かに紛れてきたのか、不思議なモノが船内をうろつき始めます。あの「エイリアン」と同じ展開だと思っていただければ解りやすいかな。ナニカに取りつかれた人間は、ゾンビ状態で人を襲ってきます。そして、その口から、何か黒いモノが顔をのぞかせます。

次々と人を襲い、どんどんゾンビ化する乗組員たち。謎の生命体に乗っ取られているようでした。そして、コールドスリープしている人たちも乗っ取ろうと思って、隔離ブースを無理やり開けようとするんです。謎の生命体、とっても頭が良さそうでした。でも、見た目はブサイクでしたよぉ。もう、色々なＳＦの要素を取り入れすぎて、収まりがついていませんでした。途中で笑っちゃいましたもん。

題名のアンチ・ライフ通り、”生きられない”という感じで、まぁ、大人しく地球で死んだ方が良かったんじゃないの？って思いました。第二の地球で、もしかしたら生きていけるかもしれませんが、それにしても、何も考えてないなぁ～って感じのＳＦでした。もし、本当にそんな時が来たら、もう少し、地球の科学者たちが考えていると思います。無謀にも、第二の地球に移住すれば大丈夫なんてことは考えなかったかも。

それに謎の生命体だって、はっきり言って、どこからどうなって来たのか、まるで解決されていませんでした。そこら辺、ちゃんとしようよ。それ、どーでもイイことじゃないからね。