「瞽女 GOZE」明治大正昭和平成と生きた瞽女さんの生涯は語り継がれるべきだと思いました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「瞽女 GOZE」を観てきました。

 

ストーリーは、

生後3カ月で失明したハルは2歳の時に父と死別し、盲目のために7歳で瞽女になる。ハルが瞽女になると、それまではやさしかった母のトメは、心を鬼にしてハルを厳しくしつける。それは、母親が子を思う愛情の深さだった。そんな母親のやさしさに気づかぬまま、ハルは8歳でフジ親方とともに初めての巡業の旅に出る。瞽女として過酷な人生を歩んだハルは、意地悪なフジ親方からは瞽女として生き抜く力を、サワ親方からは瞽女の心を授かり、一人前の瞽女として成長していく。

というお話です。

 

 

1900年(明治33年)、新潟県三条に生まれた小林ハル。生後3ヶ月で失明したハルは、2歳のとき父親が死んでしまい、母と祖父母に育てられる。盲目の為に七歳で瞽女(旅芸人)として親方の所に弟子入りをすることになる。それまで、優しい母であったトメは、瞽女になった時から心を鬼にしてハルを厳しく躾けるようになる。それは、母親が子を思う愛情の深さだった。その母親の優しさに気がつかないまま、八歳でフジ親方と共に初めて巡業の旅に出る。

 

その年、病が悪化してトメはこの世を去ってしまう。死別の際、ハルは自分を虐めた鬼である母親に涙一つ流さなかった。それは、母の愛に、まだ気が付いていなかったからだった。

 


 

ハルは意地悪なフジ親方からは瞽女として生き抜く力を教わり、幾つもの苦行を乗り越え、一人前の瞽女となるが、怪我によってフジ親方の弟子は辞めることになる。それからしばらく経ち、今度は、サワ親方に弟子入りを頼み、受け入れられる。サワ親方からは、瞽女の心を授かることとなる。

 

ハルは言う「いい人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修行」と。こうして様々な困難を経て親方になったハルは初めて幼い弟子ハナヨを向かい入れる、何も知らないハナヨを瞽女として生きていける様にとハルは厳しく躾をした時、自分が幼い頃母から鬼の様に厳しく躾けられる姿が走馬灯のように浮かび上がる。その時、ハルは自分を愛してくれた母親トメの慈愛の深さを知る「カカさ・・・あり~がと・・・」ハルは母に感謝の涙を流すのであった。(公式HPより) 後は、映画を観て下さいね。

 

 

明治時代に生まれたハルさんは、瞽(めくら)、今でいう視覚障がい者となり、その頃は障がい者には厳しく、家に祟りがあるから子供に瞽が出たと言われてしまう時代で、小林家では、ハルを外に出さず、家の中で隠して育てていました。親は、一人で生きていけるようにしなくてはと考え、ハルを瞽女として生きさせるために、親方に弟子入りさせます。

 

昔は、本当に障がい者には辛い時代だったんですね。だって、目が見えないと祟りだと言われてしまうなんて、あり得ないでしょ。それに、酷い意地悪をする人もいて、本当に許せないなというような場面もありました。確かに野生動物は、障害を持つ子供は育てないと言います。それは、過酷な野性の世界で生きて行くことが出来ないから、生きれる子供から育てなければ子孫が続かないからなのだそうです。でも、人間はここまで発展してきたし、障害を持った人を少し助けるくらい、何てことは無いはずなのに、それをしないで虐めるということに腹が立ちました。もちろん、優しい人たちも出てきましたけどね。

 

 

この小林ハルさんという方は、日本最後の長岡瞽女という方らしく、1900年に生まれて1973年まで、瞽女として活動をしていたそうです。その後、無形文化財として認定されて、2005年に105歳で亡くなられたそうです。若い頃に苦労をされたそうですが、晩年は、施設に入って、穏やかに暮らされたそうです。もちろん、瞽女として、瞽女唄などの伝承をされていたそうですよ。

 

私は、瞽女という職業を、この映画で知りました。映画や舞台「薮原検校」などで、目の見えないお坊さんや女性が旅をしながら唄を歌うのは知っていましたが、”瞽女”という名前を知りませんでした。そして、彼女たちの唄は独特なものだという事も、今回、知りました。瞽女唄というものがあり、色々な流行り歌を歌うのとは違うんですね。長く伝承されてきたもので、日本の古くからの唄だそうです。それは失くしちゃいけないですよね。

 

 

こういう瞽女さんという方を題材に映画を作ってくださると、沢山の人が知ることになるので、とても良いと思いました。現代では差別用語と言われる言葉も映画の中では使われていますが、それは、その時代にあった言葉であり、それも無形文化だと思うので、どんな差別用語でも、私は残すべきだと思います。差別用語だと知って、使わないけど昔はこんな差別用語があったという事は、歴史の出来事として残すべきです。言葉狩りのようなことは、文化を壊すことだと私は思っています。

 

ハルさんの半生を描いていますが、これは日本の歴史の1つだと思いました。こういう人物がいて、こんな出来事があって、その時代の人々の生活はこんな風だったとか、思いはこんなだったということが、少しでも残って、人々に伝わる事は素晴らしいことです。瞽女唄だって、この”瞽”という文字が差別になるのかもしれませんが、それは古い時代の歴史だととらえて、差別と考えるべきじゃないと思います。こういう大切な唄は、伝えて行くべきだし、沢山の人に聞いてもらうべきだと思いました。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。あまり上映している映画館は無いようですが、明治・大正・昭和・平成を生きた女性の半生を観て欲しいと思いました。きっと、鬼滅の時代だって、あの山の中を瞽女さんが歩いていたのだと思いますよ。雪山を歩く場面もありますもん。ぜひ、そんな思いを馳せながら、この映画、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

 

 

 

 

「瞽女 GOZE」

 

お茶で喉を潤して。

 

ビタミン野菜で健康で長生きを。