「ミセス・ノイズィ」を観てきました。
ストーリーは、
小説家で母親でもある吉岡真紀は、スランプに悩まされていた。ある日、突如として隣の住人・若田美和子による嫌がらせが始まる。それは日を追うごとに激しさを増し、心の平穏を奪われた真紀は家族との関係もギクシャクしていく。真紀は美和子を小説のネタにすることで反撃に出るが、その行動は予想外の事態を巻き起こし、2人の争いはマスコミやネット社会を巻き込む大騒動へと発展していく。
というお話です。
小説家であり、母親でもある吉岡真紀。
子供も生まれ、真紀の実家近くに引っ越すことになった。郊外の静かな住宅地で、出産後、スランプに陥っていた真紀には、良い環境に思え、これから執筆に励もうと考えていた。
しかし娘も成長し、面倒を見なければならず、静かに執筆をしている暇が取れない。夫も協力的ではなく、イライラは募るばかり。ある日、執筆中に、家で静かにしている事に我慢出来なくなった娘が勝手に外へ出て行ってしまう。
娘がいないことに気が付いた真紀は驚いて娘を捜しに出ると、隣家の若田美和子が手を引いて連れて来る。何処に行ってたのと娘に怒る真紀に、公園に行きたいと言ったので付いて行ってあげていたと美和子がいう。お礼もせずに娘を連れて家に入る真紀。夫に隣家の人が変なのと話し不満をぶちまけるが、夫は心配してくれたんじゃないのかと返す。
そんな事があった後、真紀は隣家の布団を叩く音が気になり始める。早朝から布団を叩く美和子に、少し静かにして貰えませんかと話すが、それからも布団を叩く音は続く。あまりの事に、とうとう凄い文句を言った真紀に反撃する美和子。バトルは激しくなり、それを動画に撮った真紀の弟がSNSにアップしてしまう。
それと同時期に、真紀は隣人とのトラブルをネタに小説を書き始める。小説とSNSがセットになり、予想外に事態は大きくなり始める。そんな時、ある事件が起こり、マスコミを騒がす大事件と発展し、家族を巻き込んで、大変な事態に陥っていく。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
いやぁ、この映画、凄かった。うん、面白かった。私は好きでした。展開が面白かったです。だって、最初は、本当に隣の夫婦が変な人みたいな描き方をしているので、勘違いするんです。まぁ、主人公の真紀の視点で描かれているので、こんな風に見えるのでしょうけど、人間って怖いですよね。思い込むと、悪い方へ悪い方へと考えてしまう。少し、引いて見てみれば、大したことが無い事なんですけど、酷いことになっちゃうんだなって思いました。
主人公の真紀は、小説家で売れてしまった為に、ちょっと被害妄想が激しいし、自分は特別だという思いがあるのかな。いくら仕事があるからと言って、子供をほおっておいて良いという事にはならないし、もし、仕事をしたいなら、ベビーシッターを頼むとか、預ける所に頼むとか、何かしないとダメでしょ。小説で稼いでいるんだったら、それくらい、お金かけようよ。共働きの方々は、自分の給料分をほとんど払うくらいのベビーシッターを頼まなきゃならない人だっているんですよ。甘いですよ。
それに、音が気になるなら、どこか別の場所に行って書けばよいんじゃないですか?小説なんて、どこでも書けるでしょ。PCがあれば出来るんだから。音が気になるようでは、小説なんて書けないんじゃないの?集中したら、音なんて聞こえなくなりますから。私は集中すると、周りの音は一切聞こえなくなります。呼ばれても気が付かないくらいです。それを何時間か続けると、さすがに倒れますけどね。
と思いましたので、映画の最初の方から、主人公には共感が出来ませんでした。何となく、主婦の仕事をバカにしているように見えて、何様だよって思っちゃったんです。そんな真紀が、お隣と上手く行かなくなり、それを小説に書いて大事になるのですが、酷かったなぁ。
布団を叩く音が気になるのは解りました。確かに、早朝から叩かれたらうるさいとは思います。でも、まず、怒鳴らないで、理由を聞いたらどうでしょうか。早朝から叩いているなら、何か理由があるんでしょ。話し合う事が大切だと思いました。これはコミュニケーション不足だからですよね。
家って、住んでみないと音とかは判らないし、隣人がどんな人かも解らないですよね。マンションなどだと、全く隣人と顔を合わせないなんてこともありますが、戸建住宅はそういう訳にも行きませんよね。近隣トラブルを聞いていると、大変そうだなと思います。でも、どうしてそんなにおかしな事をするようになってしまうんですかね。何か理由があると思うのですが、それは調べようが無いので、仕方ないのかな。犯罪になってしまえば、調べるのだろうけどね。でも、恐ろしい事です。
この映画、途中から加害者と被害者の立場が変わっていくのですが、全てマスコミのせいなんです。観ていて、やっぱりマスゴミなんだなって思いました。他人の事なのに、平然と自分の事のように話すんですよ。どうしてあんな事をしたのかとか聞くんですけど、お前にやった訳じゃねーよって言ってやりたくなりました。ワイドショーなどを見ていても、インタビューする人間とかって、人間性を疑うような事を平気で言いますもんね。そういう人間とは付き合いたくないと思っちゃいます。
そんな展開がとても面白い映画でした。出演者は、ほとんど知らない方ばかりでした。監督も知らない監督だったかしら。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。面白いです。私は真紀にイライラしましたが、皆さんは主人公と隣人と、どちらにイライラするかな。その人によって、違うような気がします。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ミセス・ノイズィ」