「記憶の技法」吉野朔実さんの漫画原作を映画化。封印した記憶を取り戻すことは良いのか悪いのか。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「記憶の技法」をオンライン試写会で観ました。coco(@coco_official)さんのご招待でした。

 

ストーリーは、

東京に住む女子高校生の鹿角華蓮は、幼少期の記憶の断片が不意に脳裏をよぎり、意識が飛んでしまう奇妙な記憶喪失癖に悩んでいた。ある時、修学旅行のためにパスポート申請用の戸籍抄本を手にした華蓮は、自分に「由(ゆかり)」という姉がいたことを知る。しかも由は4歳で死亡し、華蓮は「松本」という家から今の両親に引き取られたという。本当の親はどこにいて、自分はなぜ養子にされたのか。真実を知りたい華蓮は嘘をついて修学旅行をキャンセルし、出生地の福岡へ向かう。

というお話です。

 

 

東京に住むごく普通の女子高校生、鹿角華蓮(かづの・かれん)は、奇妙な記憶喪失癖に悩んでいた。幼少期の記憶の断片が不意に脳裏をよぎり、しばしば意識が飛んでしまうのだ。

そんなある日、韓国への修学旅行のためにパスポート申請用の戸籍抄本を手にした華蓮は、自分に“由(ゆかり)”という姉がいたことを知る。しかも由は4歳の時に死亡し、華蓮は“松本”という家から今の両親に引き取られた事実が判明。本当の親はどこにいるのか。なぜ、自分は養子として出されたのか。

そのすべてを知りたい華蓮は嘘をついて修学旅行をキャンセルし、出生地の福岡県福岡市へ旅立つ。一人では何も出来ない華蓮は、同級生でモテるけど周りから浮いている穂苅とひょんなことから知り合い、彼なら口が堅そうと思って、旅行の事を相談する。最初は断る穂苅だったが、バイトとしてならやってくれると言い、チケットの手配やホテルの予約など、華蓮が経験のない事を全てやってくれた。



 

チケットを持って福岡に向かう為にバスに乗ると隣の席に穂苅が乗ってくる。心配して一緒に来てくれたのだ。一緒に旅をすることになった、華蓮と穂苅。現地調査を行う華蓮は、失われた記憶のピースをたぐり寄せながら、想像を絶する真実に迫っていくのだった。ショックを受ける華蓮を見守りながら、穂苅自身も自分の事を考え始める。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

この映画、現実にあり得そうな内容で、ちょっとゾッとする場面がありました。主人公の華蓮と、友達の穂苅が、イマイチ、たどたどしいんだけど、まぁ、可愛いから許しましょう。頑張っているのは解るんだけど、どーも自然じゃなくて、セリフを言っている感があって、そこが残念だったかな。でも、映画としては良かったと思います。

 

 

華蓮は、パスポート申請の為の戸籍抄本を見て、自分が養子で姉がいたことを知ります。でも、その事について親には聞けず、自分の一人で悶々と悩みます。自分の本当の親はどんな人なのか、兄妹はいるのか、どうして養子になったのか、聞きたいことは沢山あるのに、両親にとても大切にされて育ってきたので、聞けないんです。で、修学旅行をこっそりキャンセルして、戸籍にあった住所の福岡に向かいます。

 

福岡に行くのに、自分で何も出来ないというのが華蓮が箱入りで育ってきた証だなと思ったのですが、チケットの用意から、ホテルの予約まで、穂苅に頼るんです。もー、甘やかしすぎですよ。高校2年くらいだったら、もうそれくらい一人で出来なくちゃ。

 

 

穂苅くんは、とっても優しい子で、一緒に旅行に行ってくれるんです。経費で落としてねとか言いながら、色々な事に気が付く子で、こんなガイドがいたら旅行も楽だろうなと思いました。だって、お弁当も用意してくれたりして、完璧なのよ。彼は、目が青いことで子供の頃に嫌な記憶があって、人付き合いが下手みたいなんです。本当は仲良くしたいし、友達も欲しいのに、上手く出来ないようでした。そんな彼の性格に気が付いて、華蓮は声をかけたのかなと思いました。だから穂苅もそれに答えたのかなと思います。

 

華蓮は、自分の過去を調べて行くと、色々な事件や事故が出てきて、驚くような事が解ります。調べると、自分の記憶も戻ってきて、段々と思い出すんです。何となくぼんやりだった記憶が鮮明になってきて、自分でも恐ろしくなるのですが、それでも救になることも出てきて、考えさせられる内容でした。いやぁ、本当にこういう事件、ニュースでもあるので、その当事者だったら、こんな風になるのかなと考えました。

 

 

これ、原作がどうなのかはわからないのですが、こんな過去を知らされて、自分の記憶も戻ったら、冷静ではいられないと思うのですが、結構、華蓮は冷静なんです。泣いたりはするけど、叫んだりはしなくて、そんなもんなのかなと思いました。あまりにもショッキングな過去だと、頭が真っ白になっちゃうのかもしれませんね。

 

わざわざ韓国にキムチを買いに行くというシチュエーションがあるのですが、これ、必要なの?と思いました。この部分、要らないですよね。船の中で過去に向き合う部分もありますが、それ、日本でも出来るしね。キムチだって、日本で韓国製の売ってるから、それを買えばよいでしょ。まぁ、パスポートに印鑑を押してもらうのが証拠になるとか言ってたから、その為と思えばよいけど、マジで無駄な部分だと思いました。

 

 

本当に、こういう事件、起きているんですよね。ニュースで聞いて酷いなって思うだけで、その後、家族がどうなったかなんて知らないですが、こんな風に生活をしているのかな。こうなる前に、何とか解決出来ると良いけど、そうならないんだろうな。恐いお話でした。

 

色々な悪い記憶を、何となく封印してしまっている事もあるだろうけど、記憶は自分の歴史でもあるから、悪くても良くても、記憶は全て持っていた方が、私は良いと思いましたけどね。見ないで逃げるより、観て怒った方が良いと思いました。辛くても、見ないのは自分の為にならないと思います。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。ちょっと、物足りない部分があるような気がしましたが、謎を追って行くのは面白かったし、以外な人物が救いになっていたりして、良かったと思います。穂苅役の栗原さん、事務所を辞めて引退ということですが、もっと色々やれば良かったのに。また、何かで観れることを期待しています。この映画、11/27に公開です。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「記憶の技法」 映画『記憶の技法』 公式サイト (kiokunogihou.com)