「461個のおべんとう」を観てきました。
ストーリーは、
長年連れ添った妻との別れを決意した鈴本一樹。息子の虹輝は父と暮らすことを選んでくれたが、15歳という多感な時期を迎える虹輝に対し、一樹は罪悪感を抱いていた。高校受験に失敗した虹輝に、これまで自由に生きてきた一樹は「学校だけがすべてではない。」と思っていたが、虹輝は高校進学の道を選び、翌春に高校合格を果たす。学校の昼食は「父さんのお弁当がいい」と虹輝が言ったことから、一樹はミュージシャンでありながら息子のためにお弁当を作り続けることを決意する。
というお話です。
長年連れ添っていた妻と別れる事を決意した鈴木一樹。離婚の際に自分を選んでくれた息子・虹輝が15歳と多感な年ごろを迎えていただけに、罪悪感を抱いていた。そんな時、重なるように虹輝が高校受験に失敗してしまう。
好きな音楽で生計を立てている一樹は、息子に対しても”学校だけがすべてではない。好きなように育ってくれたらそれでいい”と考えていた。しかし、虹輝の出した答えは「高校へ行きたい」だった。
翌年の春、見事合格した虹輝に、一樹は高校でのお昼ごはんをどうしたいか訊く。「お父さんのお弁当がいい」という返答に、笑みがこぼれる。この瞬間「3年間、毎日お弁当を作る!」「3年間、休まず高校へ行く」という”大切な約束”が生まれたのだった。
人気バンド「Ten 4 The Suns」メンバーの栄太と利也、マネージャー・徳永と多忙な日々を送りながらも、毎日お弁当作りを欠かさない一樹。そんな中、お弁当をきっかけにレコーディングスタッフの真香と距離を縮めて行く一樹に対し、虹輝は年下の同級生との関係や高校のマドンナ・礼奈との初恋が上手くいかない。落ち込む息子に一樹は、「うまくいくと思えば、全部うまくいく」と声をかけるも、二人は理解し合えないまま。
さらに父だけでなく、公私ともに順調に歩み始める母・周子の姿を目にした虹輝は、自分の将来への不安から、おべんとうを通じて仲を深めた友人のヒロミや章雄とも言い争いに。ひとりになり何もかもが嫌になった虹輝は、衝動的に家を飛び出してしまう。
家へ戻った虹輝と再会した一樹は「大丈夫。全部うまくいくよ」と、そっと優しくおべんとうを差し出す。それを笑顔で受け取る虹輝。おべんとうを開くたびに伝わる想い。ふたりの絆が、少しづつだがしっかりと深まっていく。(公式HPより) 後は、映画を観て下さいね。
とても優しい映画だなと思いました。でも、この映画、東京国際映画祭で、海外作品を沢山観た後に観に行ったので、邦画のダメダメな部分が凄く見えてしまって、ちょっとガッカリしました。この映画、ジャニーズ関係が出ている映画なので、アイドル映画になっているのよね。
息子の高校入学に合わせて、お弁当を毎日作りますっていう映画です。虹輝の高校受験の頃に両親が離婚し、受験に失敗して、1年高校浪人をして、高校に入学します。周りのみんなよりも1年遅れているから、1歳年上になっちゃって、ちょっと居心地が悪いというのを見越してか、父親の一樹は、お弁当を作って、応援しようと思ったのだと思います。
そんな温かい父&息子の交流が描かれています。一樹役の井ノ原さんですが、思っていたよりも自然体で、演技が悪いとは思いませんでした。私は、結構、好きな方かな。でも、息子役の道枝さんは、やっぱりまだまだという演技でしたね。若いし仕方ないけど、顔が可愛いから許せるけどね。なので、それ程、演技が最悪とかセリフが棒読みとか、そういう事で責めようとは思いません。
私が、やっぱり邦画はダメなんだって思ったのは、まず、顔のアップが多すぎる。アイドルだから、顔を映したいのかもしれないけど、セリフの度に顔のアップで、しつこいほど顔を映してくるんです。TVドラマなら、まだ許すけど、映画ですよ。人間は風景の一つと思うくらいにして貰わないと、あの大画面に顔ばかりで息が詰まります。海外の映画作品って、そういう事が無いんですよ。色々な場面があって、人間は、その一部として映っているんです。それが、凄く解りました。どうしてこうなっちゃうのかな?
後は、ただただ、時系列順にならべて映画にしているところかしら。映画という2時間枠の中に、色々な組み立て方が出来るじゃないですか。それを、ただ、つらつらと時間通りに3年間を描くのはどうなのかしら。確かに、通常通りに進めて行く事が良い映画もあるけど、もう少し、なんとかならなかったんですかね。3年間のお弁当を作って、どんなことが自分の中で変わったのか、お弁当を毎日食べて、どう成長したのか。なんか、淡々と時間が経過して、確かに成長はしたんだろうけど、絆も深まったんだろうけど・・・。と、先が続かないんです。観た後の余韻が残らないんですよ。良かったねってだけで終っちゃうの。
海外作品だと、訴えたい事がちゃんと伝わるように、構成され、描かれて、後に余韻が残って、忘れられない場面があったりするんです。比べたら可哀想かもしれないけど、邦画の幼稚さのようなものが見えてしまいました。
悪い映画では無いです。可愛いし、良い映画だと思いますが、他と比較してしまうと、やっぱりアイドル映画に収まってしまうのかなというのが、とても残念に思いました。もう少し、顔のアップはどうにかならないのかしら。アニメでも、そんなにアップは多くないよ。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。観ていてほっこりするし、良い映画とは思いますが、私には、ちょっと物足りない映画でした。でも、出演者は可愛いし、お弁当は美味しそうだし、親子で観に行ったら良いかもしれません。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「461個のおべんとう」