「Daughters (ドーターズ)」を観てきました。
ストーリーは、
中目黒の桜が並ぶ川沿いのマンションの1室で暮らす小春と彩乃。ライフスタイルの似ている27歳の2人は、仕事に遊びに充実したルームシェア生活を送っていた。しかし、彩乃からの突然の妊娠の告白から、2人の生活に変化が訪れる。そして彩乃は父親のわからない子どもを産む決意をする。
というお話です。
4月の中目黒。桜が並ぶ目黒川沿いのマンションの1室で暮らす友人同士の堤小春と清川彩乃。共に27才。ふたりは、よく働き、よく遊び、自由を謳歌したルームシェア生活を送っていた。
それぞれがクリエイティブな仕事に就き、それなりに認められていて、順風満帆に見える二人。決まった男性は居ないものの、それなりに恋愛も楽しんでいた。
そんな生活に、ある日変化が訪れる。5月のある休日。共にランチへ出かけたその席で、小春は彩乃から突然の妊娠告白を受ける。そして、その子供を産む決断をすでに下しているという彩乃。今の生活を続けながら子供を育てていくのは現実的ではない、と反対する小春。
彩乃は一方的に病院に付いてきて欲しいと小春に頼み、仕方なく彩乃に着いて行った小春は、産婦人科医で胎児の映像を目の当たりにし、そばで支えていこうと小春は気持ちを固める。
それをきっかけに少しずつ変わっていく彼女たちの生活。コインランドリーに通っていたが洗濯機を購入し、掃除もマメにするようになり、彩乃は食事にも気を付け始める。あまりにも生活を徹底しはじめた彩乃に、小春は不満が溜まっていく。勝手に妊娠し産むことに決めて、父親が誰かも言わず、妊婦としての生活を押し付けてくる彩乃。ルームシェアしている意味があるんだろうかと小春は考え始める。
しかし出産日はどんどん迫り、ゆっくり考えている間もなく、その日は近づいていく。そして・・・。(公式HPより) 後は、映画を観てくださいね。
うーん、この映画も、ちょっと内容が昭和バブル的な匂いがして、笑ってしまう部分が多く、その上、ルームシェアで子供を育てるなんて、無理難題をやろうとするお話で、現実的ではありませんでした。これ、女性監督だったら、こうはならなかったと思います。何故なら、クリエイティブな女性同士が暮らしていたら、こんな風にならないからです。お互いに虚栄心が強く、テリトリー意識が高いはずなので、どちらかが妊娠して子供を産むなんて言おうもんなら、直ぐに、ルームシェアを解消しましょうという事になるはずです。
観ていると、女性の汚い部分を一切描いていないんです。もっと、女性同士だとドロドロした部分が多く、それを回避する為に、大体、ここに男性又はジェンダーレスな方を入れて、生活をまとめるはずなのですが、二人だけの生活なので、まず、あり得ないですよ。姉妹だって、こんなに上手くいかないことが多いのに、他人同士で、まして子供を産むなんて、考えるだけでもおぞましい。恐いです。
この彩乃という女性、小春が酔っぱらったのを良い事に、男を連れ込んで妊娠するのですが、おいおい、ちゃんと避妊しろよ。今時、女性の方が避妊するのが当たり前です。盛り上がっちゃって、コンドームをやって貰えなくても、ピルをちゃんと飲むようにしておけば、何てことは無いんです。今は、ちょっと医者に行けば、直ぐにピルを出してくれるので、女性は自分の身は自分で守るべきですよ。
もし、子供が欲しくて男を連れ込んだのなら、一人で育てるべきだよ。友人には関係ない事なんだから。一人で育てると決めて、迷惑はかけないというならまだしも、完璧におんぶにだっこしてるじゃんって感じで、ちょっとムカつきました。一人で部屋を借りて、子供と住むべきです。子供が産まれたら、それまでのように飲んで帰ってくるなんて出来ないし、夜泣きもあり、病気になりやすいからいつも気にしていないとダメなのに、それを一緒に住んでいる友人に押し付けるなんて、凄く迷惑だなと思いました。
100歩譲って、もし二人が同性愛的なもので繋がっているのならば、二人で育てるというのもありだと思います。二人の間には愛があるからね。でも、他人でしょ。それぞれの経済レベルが同じで、お互いの生活を尊重出来るということで、ルームシェアしたんじゃないのかな?子供が産まれて、どちらかが頼るようになったらどうするの?経済的負担はどうなるの?子供の分は彩乃が全て持つんだろうけど。色々、考え始めると、絶対にあり得ないなという結論に達しました。
そうそう笑っちゃうのが、クラブでパーティーをしたり、飲み屋で合コン的に集まって飲んでいたり、バブルかよっていう感じの描写で、イマドキ無い無いって思いました。彩乃は出版関係なのですが、今、出版なんて末期の状態だし、小春は店舗のディスプレイの仕事らしいけど、店舗がバンバン潰れている時代でしょ。観ていると笑っちゃうんですよねぇ。私も店舗デザインも受注していたので、今、全く無いですから。まぁ、建築の方は順調なので良いですけどね。いや、とにかく時代感覚がズレていて、ちょっと問題でしたね。
主演は三吉さんと阿部さんでした。うーん、三吉さん、本当に綺麗なのですが、映画のスクリーンに対して、やっぱり大きいよね。彼女は大柄なので、映画スクリーンにバランスが悪い気がしました。以前、「ダンス・ウィズ・ミー」の時も思ったけど、彼女だけを映していると美しいのですが、背景があって周りと動き出すと、デカいっていう気がするのよね。つい、観ていると、「デカッ!」って言ってしまいそうになる。彼女のバランスを上手く使って、もう少し、映像全体のバランスも良くならないのかしら。ソファに寝転んでいる姿とかは、どう観ても、デカッ!て感じなんです。少し、考えた方が良いよね。
私は、この映画、まぁ、お薦めしたいと思います。こんな事はあり得ないと解っていながら観れば、そんな世界もあるのかもしれないねぇって感じで観れるので、それほどため息は出ないと思います。真剣に観てしまうと、ありえねーってため息が出てしまうので、気を付けてくださいね。まぁ、女性を綺麗なモノとして描いているので、良いと思いましょう。現実的ではないけどね。(笑)ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。