「ドロステのはてで僕ら」いつものヨーロッパ企画が映像で観れました!でも舞台で観たいなぁ~! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ドロステのはてで僕ら」を観てきました。やっと、横浜のジャック&ベティで公開になったので、観る事が出来ました。東京まで観に行けば早く観れたんだけど、この状況で東京に行くのは怖くて、横浜に来るのを待ちました。

 

 

ストーリーは、

 

とある雑居ビルの2階。カトウがテレビの中から声がするので画面を見ると、そこには自分の顔が映っていた。画面の中のカトウから「オレは2分後のオレ」と語りかけられるカトウ。どうやらカトウのいる2階の部屋と1階のカフェが、2分の時差でつながっているらしい。

 

「もう2分経つから、早くしたに下りてきて。」と自分に言われ、直ぐにカフェへ下りて行き、今度はカフェから2階の部屋にいる自分に話しかける。そんなカトウに気が付いた店員のアヤは、話を聞いて、面白いからみんな呼びますと、直ぐに近所の仲間を呼び集めてしまう。「タイムテレビ」 の存在を知った仲間たちは、テレビとテレビを向かい合わせて、もっと先の未来を知ろうとする。

 

そんな彼らに、隣人の理髪師のメグミや、5階のヤミ金業者、謎の客を巻き込んで、「時間的ハウリング」は加速度的に事態をややこしくしていく。襲い掛かる未来、抗えない整合性。ドロステ効果の中で、一体、どうなってしまうのか。

 

というお話です。

 

 

この映画を理解するには、まず、ドロステ効果とは何ぞやという事なのですが、鏡などを向かい合わせにすると、鏡の中に鏡、その鏡の中に鏡となって、どこまでも画像が中に続いて行くというものです。この映画でも、2分のライムラグが画面と画面で得られているので、それをドロステ効果で繋げて行けば、どんどん、先の未来や過去まで見れるのでは?ということなんです。

 

映画は、あの、演劇などで活躍しているヨーロッパ企画が制作したもので、SFになるのかな。コメディと言えばコメディなのですが、2分のタイムラグが2つのディスプレイの間で起きていて、少し未来が見れるようになっちゃったけど、これ、なんなの?って事なんです。だって、2分だけじゃ、どうやっても何かで儲けられるとか、誰かより得をするとか、むずかしいですよね。もちろん、映画の中の人々も同じことを考えて、もっと未来が見たいと思って、ディスプレイを二つ向かい合わせにして、ドロステ効果を狙うんです。

 

 

まぁ、ディスプレイを重ねただけでは、元々2分しか未来が見れないんだから、ちょっとづつしか先にならないけど、でも積み重ねれば随分先まで見えるかも知れないでしょ。期待してやってみるんだけど、大したことは出来ないけど、でも、なんだか色々な影響が出てきちゃって、関係者も増えてきちゃうのよ。

 

隣のメグミさんや、ビルの上階にあるヤミ金の人達を巻き込んで、ごちゃごちゃになっちゃって、どーなるのって感じで、新しい展開に変わって行きます。そこからはネタバレになるので書けないんだけど、ヨーロッパ企画を知っている人には、うんうん、この展開がヨーロッパ企画よねぇっていう感じで、楽しめました。やっぱり、面白いよねぇ。

 

 

ヨーロッパ企画の作品って、以前、「サマータイムマシンブルース」というのが映画化されて、それが、超面白かったんだけど、それ以降、「曲がれスプーン」があったけど、やっぱり「サマータイムマシンブルース」以上に面白いとは思えなかったんです。今回は、ヨーロッパ企画が主体で作ったので、確かに凄く面白かったんだけど、映画としてどうなのかと言われると、小さくまとまり過ぎているかなという感じもしました。舞台だったら、これ、超!超!とんでもなく面白いんだけど、映画というメディアだと、少し寂しい感がありました。

 

でも、この試み、面白かったと思います。映画というより、舞台に近いように思えたけど、無理に映画に合わせずに、舞台をそのまま映画にしてくれても十分に面白いと思うんです。ゲキ×シネも凄く面白いし、コロナで舞台公演が出来ないなら、演劇の配信をどんどんやってくれれば、自宅で演劇を楽しむというのに慣れていくんじゃないかしら。

 

 

ネトフリなどの動画配信会社も、演劇の配信も始めてくれればよいのにね。ちゃんと演劇専用の月額いくらとか決めて配信してくれれば、いままで演劇に触れられなかった人も、気軽に舞台を見れるようになって、それが、コロナが下火になったら、今度は劇場に来てくれるようになるような気がします。高額の演劇もあって良いと思うけど、昔のように大衆演劇のようなものが広がってくれたら、演劇人口も増えるんじゃないかな。これから期待しています。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。個人的には超!を付けたいんだけど、映画が好きで観ている方々には、ちょっと映画としてお薦めするにはどうかなと思い、付けるのを止めました。本当に面白いんですよ。この”おいおい!”って感じは、ヨーロッパ企画ならではだし、凄く楽しいんだけどね。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

 

 

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