「グッバイ、リチャード!」を観てきました。
ストーリーは、
美しい妻や素直な娘と何不自由ない暮らしを送る大学教授リチャードは、医師から突然の余命宣告を受ける。追い打ちをかけるように妻から不倫を告白され、死を前に怖いものなしとなった彼は、残りの人生を自分のために謳歌することを決意。ルールや立場に縛られない新しい生き方はこれまでにない喜びをリチャードに与え、そんな彼の自由な言動は周囲にも影響を及ぼしていくが・・・。
というお話です。
医者の前に座り言われた言葉は「治療をすれば1年半ほど、治療をしなければ半年の命です。」だった。大学教授リチャードに、突然に告げられたガン告知。彼は予想だにしなかった答えに驚く。
家に帰り、家族に話さなければと食卓に妻と娘を呼んで、食事の前に話そうとするが、娘と妻も話したいことがあるようだ。食卓に着くとまず娘が「私レズビアンなの。」と告白する。妻のヴェロニカは冗談でしょと笑い、それにショックを受けた娘は部屋へ籠ってしまう。次に妻がリチャードに「私、不倫しているの。あなたの大学の学長ヘンリーよ。」と言う。不倫しているとは思っていたが、よりにもよってヘンリー?!開いた口がふさがらないリチャードは、自分の病気を告白出来ずに終わってしまう。
大学の同僚で親友のピーターにだけはガンの事を話し、死を前に怖いものなしになったリチャードは、残りの人生を自分のために謳歌しようと決心。その日から大学の授業は、生徒に媚びるものでは無くなり、あけすけにものを言い、授業中に酒やマリファナを楽しむようになっていく。
ルールや立場に縛られない新しい生き方はリチャードにこれまでにない喜びを与え、人の目を気にも留めない彼の破天荒な言動は次第に周囲にも影響を与えてゆく。しかし、リチャードの“終わりの日”は着実に近づいていて・・・。(公式HPより)後は、映画を観てくださいね。
この映画、本当にカッコいいジョニー・デップが見れます。彼の役作りは定評がありますが、この映画は現代だし、普通に暮らしているオジサンに突然ガン宣告が下されて、余命半年ですよーって言われたというお話なので、結構、彼そのままっぽい感じで演じているのではないかなと思いました。
大学教授にまでなって、芸術家の妻と可愛い娘がいて、一見、幸せな家庭に見えるのですが、実は、家の中はゴタゴタしていて、今までは、リチャードは家の中の問題に向き合ってこなかったんでしょうね。見て見ない振りをしていたんだと思います。だけど、自分の病気が見つかって、いざ、話そうと思って、家族に向き合ったら、バンバン問題を突きつけられて、自分の事なんて話せなくなっちゃうんです。
後半年ですって言われたら、もーどうでもいいっ!てなると思うけど、責任感があるから、大学の授業は学期終りまではやるんです。ちゃんと生徒たちに教えるのですが、授業中に酒を飲んだり、マリファナを吸ったり、やりたい放題。でも、学生たちは、そんなリチャードに親近感を持ち、言われた課題をちゃんと考えて、成長していくんです。リチャードと生徒の絡みが面白かったなぁ。
ある場面で、リチャードが生徒たちに”マリファナの売人を知ってたら紹介して!”と言うと、後日、ある生徒がブラウニーにマリファナを入れて持ってくるんです。でね”男と試すのはどうですか?”って言うんです~!リチャードが色々な事をやり始めたので、生徒が自分と”どう?”って聞いているんですよぉ~!この映画を観る前日に「窮鼠はチーズの夢を見る」を観たので、「こっちもソッチ系なんかいっ!」って笑ってしまいました。まぁ、リチャードもとりあえずは試してみるんだけどね。彼のお試し感想は、映画で確認してください。
嫌な学長の姪のクレアがリチャードのクラスで、自分の好きに生きるリチャードを見て、段々と惹かれて行きます。うん、こんな魅力的な教授がいたら好きになっちゃうよね。ちょっとロマンスっぽくなったりして、イイ感じなんだけど、そこら辺は、リチャードは真面目な性格だから、ハメは外さないんだけどね。
大学の授業も終わり、自分の命も残り少なくなった時、彼がどういう結末を望んだのか、ぜひ、映画で確認してください。うーん、なんか、好き勝手やってやる!って言っていながらも、やっぱり人間って、周りの事も考えちゃうし、そうめちゃくちゃは出来ないですよね。でも、周りに気を使って貰っているのもキツいし、彼が考えた、死を前にした生き方は、こういう風だったのかなと思いました。
死は誰にでもやってくるし、それが早いか遅いかだけだけど、出来たらいっぱい生きて、好きな人と居られたらイイと思うんです。もちろん、生きていたら、死にたいほどの苦しい事だってあるかもしれないけど、その時は、また考えればいいんじゃないかな。死にたかったら、死ぬという選択だって、あっても良いと思います。それを否定はしません。でもね、死んだら悲しむ人がいるだろうなぁという事は忘れちゃいけないかな。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。派手な映画ではないし、最初のリチャードが余命宣告されるところが衝撃だけど、後は、そんなに大きなことは起こりません。彼が残りをどう生きていくのかを、堪能する映画だと思います。私は、リチャード役のジョニー・デップ、好きでした。とっても優しそうな表情が多いです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。