「グランド・ジャーニー」を観てきました。
ストーリーは、
雁の研究をしている一風変わった気象学者クリスチャンは、超軽量飛行機を使って絶滅危惧種の渡り鳥に安全な飛行ルートを教えるという、誰もが呆れるプロジェクトに夢中になっていた。一方、息子のトマはオンラインゲームに夢中で、電波も届かない大自然の中で過ごすことに興味はない。しかし、ある出来事をきっかけに父親の無謀なプロジェクトに協力することとなったトマは、クリスチャンや渡り鳥たちとともに冒険の旅をスタートさせる。
というお話です。
クリスチャンは一風変わった気象学者で、フランス・カマルグで雁の研究をしている。超軽量飛行機を使い、渡り鳥に安全な飛行ルートを教えるという、誰もが無茶だと呆れるプロジェクトに夢中だった。
そんな変わり者の父親の所に夏休み中、滞在することになった息子のトマ。両親は離婚し、母親とその恋人と一緒に住んでいたのだが、母親の仕事の都合で、5週間、父親の所に行くことになったのだ。
大自然の中で過ごすバカンスなど、オンラインゲームに夢中な思春期の息子・トマにとっては悪夢でしかない。湿地に囲まれたWi-Fiもつながらない田舎で暇を持て余したトマは、父親の本棚にあった「ニルスのふしぎな旅」を手にして、読み始める。
ある日、クリスチャンが大切に育てていた卵が孵り、ガンのひなが次々と生まれます。鳥は生まれて最初に目にしたモノを親だと思う習性があり、クリスチャンとトマは、親鳥と同じ色の毛布をかぶり、ひな達を見守ります。ヒナの中に一匹、種類の違うカオジロガンが混ざっており、トマはその子を気に入り、”アッカ”と名付けて可愛がります。
ひなの世話をする内に、トマは鳥たちに夢中になり、親鳥の気持ちになって行きます。日は流れ、ひなたちは成鳥になり、そろそろ”渡り”を教えなければいけなくなります。
ラップランド自然保護区から軽量飛行機でガンたちを誘導し、渡りを教える計画なのですが、その許可を取る為にはガンたちの血液検査で病気が無い事が条件となります。検査結果を待っていると、実はクリスチャンが美術館研究室に計画の遂行の許可をとっておらず、証明書を偽造したことがバレてしまいます。直ぐに計画の中止を命令されるのですが、トマはとっさに飛行機に乗り、ガンたちを連れて、空へ飛び立ってしまいます。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
ジャック・ペラン監督のドキュメンタリー映画「WATARIDORI」の制作にも参加した鳥類研究家で気象学者のクリスチャン・ムレクが、息子とともに実際に挑んだ超軽量飛行機でのノルウェーからフランスまでの旅を映画化したものです。もちろんフィクション部分がほとんどだとは思いますが。
「WATARIDORI」の映画で、よく飛行機と一緒に飛んでいるなぁと思いましたが、今回も軽量飛行機と一緒に飛んでいました。ガンは音とか気にならないのかしら。プロペラ機だから、音が凄いのよ。きっと、子供の頃から音に慣らしていたのかな。
息子のトマがガンを子供の頃から世話していたので、インプリンティングをされて、トマをお母さんだと思っているんです。だから、一緒に飛んで、”渡り”を覚えるんです。でもね、不思議に思ったんだけど、ガンって、どうしても”渡り”をしないとダメなのかしら。気候が良い場所で、一年中生活が出来るなら、そこでずーっと住めば良いのに、どうしてなんだろう。生態系とか本能とか言われちゃうと、その通りなんだろうけど、でも、楽な生き方を選択するガンっていないのかなぁ。不思議です。グータラなガンで、ここが好きって奴はいないのかしら。毎回、辛い”渡り”なんて、面倒よねぇ。
グータラなガンはいないとして、渡りを覚えさせて、渡った先で卵を産んで子供を育てて、そして一緒に渡ってくるという事をさせるようにすれば、絶滅危惧された種類も元に戻るみたいです。絶滅されちゃ困るから、頑張って数を増やして欲しいですね。
最後に「ニルスのふしぎな旅」は、アニメで観ていました。良いアニメだったなぁ。日本で製作されたのに、全く大切にされていない事に腹が立ちます。もっと古いアニメをリマスターとかして、酷い絵の部分を直して放送とか出来ないのかしら。昔のアニメは良い作品が多かったのに、現代アニメばかりを取り上げて、本当の宝を解ってないですね。
この映画、凄く良い映画なんだけど、ただ、ガンの卵を孵して、インプリンティングをして、渡りを覚えさせるというだけなので、感動はあるんだけど、感想と言われると、渡れるようになって良かったねしかないんですよねぇ。ガンの子供は可愛いし、大きくなってもまふまふしていて可愛いんだけど、それ以外になにかあるかなぁ。
この映画、私は、お薦めしたいと思います。とても良い映画で、夏休みに親子で観るには持ってこいの作品だと思います。でも、感動して帰りにペットショップで鳥の子供を買わないでくださいね。育てるのは大変で、お金も沢山かかります。(笑)ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。