「娘は戦場で生まれた」戦火をくぐり抜けた女性ジャーナリストと娘は何を見たのか。凄い映画です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「娘は戦場で生まれた」を観てきました。

 

ドキュメンタリー映画なので内容は、

 

ジャーナリストに憧れる学生ワアドは、デモ運動への参加をきっかけにスマホでの撮影を始める。しかし、平和を願う彼女の想いとは裏腹に、内戦は激化の一途を辿り、独裁政権により美しかった都市は破壊されていく。
 
そんな中、ワアドは医師を目指す若者ハムザと出会う。彼は仲間たちと廃墟の中に病院を設け、日々繰り返される空爆の犠牲者の治療にあたっていたが、多くは血まみれの床の上で命を落としていく。非情な世界の中で、二人は夫婦となり、彼らの間に新しい命が誕生する。
 
 
彼女は自由と平和への願いを込めて、アラビア語で“空”を意味する“サマ”と名付けられた。幸せもつかの間、政府側の攻撃は激しさを増していき、ハムザの病院は街で最後の医療機関となる。
 
明日をも知れぬ身で母となったワアドは家族や愛すべき人々の生きた証を映像として残すことを心に誓うのだった。すべては娘のために。試写数十万人。泥沼化する戦地シリアで、いま何が起こっているのか?
 

というお話です。

 

 
この映画、凄かったなぁ。シリアのアレッポで、ジャーナリストに憧れる女子大生が、たまたま学生時代にデモ運動に参加したのをきっかけに撮影を始めるんです。そしたら、シリアのアレッポ地域は内戦に突入し、政府軍に包囲され、ロシア軍の攻撃を受けたりと、大変なことになるんです。こんなこと、日本に住んでいると、考えられない事ですよね。女子大生で~すなんて言ってられないんですから。いつ、拘束されて、拷問されるかもしれなくて、そのまま殺されるかもしれない。そんな中で大学生活を過ごし、その後もアレッポに残り、アサド政権と戦っていく。驚くような人生ですよね。そんな中でも、精一杯生きている姿が映像に収められていました。
 
 
ワアドは元々は女子大生で、たまたま学生運動に遭遇して、スマホで撮影を始めたんです。それから、情勢は悪化し、アレッポ地域は政府軍に包囲されます。それでも必死で抵抗しているのですが、建物は次々と破壊され、人々は傷ついていくんです。
 
そんな中で、大学の友人で医者になったハムザは、怪我した人を収容する病院を空いているビルに急遽作ることにして、同じように、大学の医学部に言っていた友人たちと一緒に、傷ついた人々を助けて行きます。怪我だけなら良いのですが、爆撃で亡くなる人も多数おり、運ばれてきても既に亡くなっている人も多数でした。廊下や部屋の床にそのまま死体を置いておくことしか出来ず、悲しい思いを何度もします。
 
 
ハムザは内戦が起こった時、既に結婚していて奥さんが違う地域にいたのですが、アレッポの状況を見て、このまま逃げるわけにはいかないとアレッポに残ることを選択し、奥さんと離婚したのでした。いつ死ぬか分からない状況で、奥さんを待たせるわけにはいかなかったんです。
 
 
そんなハムザの病院での活動をワアドはずっと撮影し、どれ程、酷い状況だったのかを追っていました。そして、隣のビルがロシアの戦闘機に爆撃される状況などの中で、ハムザと心を通わせて、二人は惹かれあい、結婚することになります。酷い戦火の中だけど、そのひと時だけは幸せでした。そしてほどなく、ワアドは妊娠します。目の前で、爆撃にあった子供が亡くなり泣きながらも、お腹の子供は大きくなり、なんとか無事に出産出来ました。

 

それからの日々は、夫の医療現場を撮影し、攻撃でボロボロになっていく街を撮影しながら、子供を必死に育てていきます。毎日のように爆弾の衝撃を受けながら、子供を育てるのは凄いストレスだったと思いますが、このアレッポという街を追われるのは、もっと耐えられなかったのだと思います。

 

 

それでも、アレッポの街は陥落し、彼らはその地を去らなくてはならなくなります。もう、本当に凄いドキュメンタリーでした。この映像が、女子大生の手で撮られ始め、母親になり子供を抱きながら撮影を続けていたというのが、本当に驚きです。この映画は、私が言葉でダラダラ伝えるよりも、観て頂くのが一番だと思います。誰が観ても、シリアのアレッポでは、こんな事が行われていたのだと驚くと思います。

 

だって、アレッポと言ったら、日本でも石鹸で有名でしょ。お肌に良い、オリーブオイルの石鹸、私も使っていました。そんな石鹸を作られていた地域が、国の政権により壊されてしまったというのは、ビックリでしょ。

 

 

この映画、私は、超!超!超!お薦めしたいと思います。この映画は、本当に素晴らしいです。ドキュメンタリー映画なのに、まるで自分がその街に置き去りにされたような気持ちになり、ショックを受けると思います。良く、ここまで撮影してくれました。この映画は、ぜひぜひ、観て欲しいと思います。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

娘は戦場で生まれた|映画情報のぴあ映画生活