「21世紀の資本」お金は無い方から在る方に流れると昔から決まってます。流れを変えられるのかな? | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「21世紀の資本」の試写会に行ってきました。Fan's Voice (@fansvoicejp) さんの独占試写会でした。

 

ドキュメンタリー映画なので内容は、

 

ピケティは、時はフランス革命に遡り、植民地主義、世界大戦、数々のバブル、大恐慌、オイルショック、リーマンショックなど、300年に渡る歴史の中で社会を混沌とさせた出来事と経済の結びつきを紐解いていく。


今まさに、歴史は繰り返されようとしている。
如何にして我々は経済の負のスパイラルから抜け出せるのか?ピケティを始め、ノーベル経済学受賞のジョセフ・E・スティグリッツ、ジリアン・ラット、イアン・ブレマー、フランシス・フクヤマ他世界をリードする経済学者が集結。世界中の経済・政治の専門家たちが、膨らみ続ける資本主義社会に警鐘を鳴らし、知られざる真実を暴いていく! 

 

というお話です。

 

 
この資本主義の危うさは、経済学者は必ず言う事ですよね。資本主義だと、お金は、「無い方から在る方に流れて行く」という事なんです。だから、資本主義が成長していくと、必ず最後には、貧富の差が激しくなり、不均衡となって崩壊するという事。経済学者って、毎度毎度、同じように訴えるのに、誰も本当に実現可能な解決策を出せないんです。専門家がそれじゃ、一般人には無理よねぇ。
 
このピケティさんが書かれてることは、とても良く理解出来るし、彼の言う通り、20世紀初頭から2/3くらいまでは、戦争があったり、恐慌があったりして、貧富の差が大きくなっていたのを引き戻していたけど、その後、21世紀にかけては何も無く、差が大きくなるばかり。富裕層に課税をするべきと訴えているけど、無理だろうなぁということでした。
 

 

本当なら、みんなで分け合えば良くなるし、貧富の差も無くなるかもしれないけど、その考え方って夢ですよ。共産主義は、確かに最初は上手く行くと私も思います。だけど、必ず誰かが得をしようと考え、そこからほころんでいく。ロシアも中国もそうじゃないですか。結局、資本主義寄りになってしまっています。

 

だってね、人間って、自分の欲望を達成する為に必死で働くわけでしょ。人より少しでも多くノルマを達成したら、その褒美が欲しいじゃないですか。褒美が無くちゃ、働かないですよ。それが人間ってもんです。みんなが同じように働いて、同じように給料を貰っているのでは、能力のある人間はやる気を失くしてしまいます。誰かが、それを認めてあげなくちゃ可哀想でしょ。

 

 

そんなことを突き詰めていくと、やっぱり資本主義が良いなぁってことになって、同じように貧富の差が大きくなって崩壊するんです。ん、何処まで行っても堂々巡りですね。お金持ちから税金を沢山撮れば良いというけど、お金持ちになったってことはそれだけずる賢いという事だから、どうすれば一番税金を納めなくて済むかという事を凄く考えて行動するでしょ。だから取ることが出来ない。ここでも堂々巡りでしょ。

 

でね、ピケティさんは、資本主義が末期になり、貧富の差が極限状態にくると、ヒトラーみたいな口の上手い奴に扇動されて、富裕層のユダヤ人は悪い奴だから排除しましょう、みんなでナチス党として団結し世界を手に入れましょうなんてことになり、恐ろしい方向に行ってしまう事もあり得ると心配しているんです。これは恐ろしいですよね。こんな事は食い止めなきゃいけないし、戦争は絶対にやっちゃいけないと思います。

 

 

映画の中で、資本主義がどうやって大きくなってきたのかという事が描かれるのですが、映画の「ウォール街」「ウォールストリート」などが取り上げられて、”貪欲は悪い事じゃない”とゲッコーが訴える場面が出まして、これは悪い事だというように構成されているように見えました。でも、私は貪欲は人間が前に進もうとする時に持っていて良いものだと思っています。欲望がなければ、人はやる気にならないですからね。それを悪い事だと言われたら、誰も何もしませんよ。貪欲であることは、人間が生きる事だと思います。まぁ、それがお金に関してだけの場合は、えげつないなぁと思いますけど。

 

 

他にも、資本主義の醜さを暴いている映画はいくつもありますよね。「ウルフ・オブ・ウォールストリート」「マネーショート」「キング・オブ・マンハッタン」「エンロン」「マネーモンスター」などなど、もっと沢山ありますが、印象に残っているのはこれくらいかしら。「ウルフ・オブ~」は、レオ様が頑張っていて、楽しかったな。

 

話を戻して、このピケティさんが書かれた本を映画化しているんですが、本に書かれているように、今の状態は悪い方向に向かっていて、大変なことになると思うけど、現実的な解決策が無いよ~って事だから、解決はしません。なので、貧富の差は広がり、中間層の人間がいなくなるという事です。どの経済学者が書いた本でも同じです。ヤバイヨヤバイヨ~って言いながら、言いっぱなしなのよ。

 

 

このピケティさん、素晴らしい本と映画だし、とても理解しやすいと思いますが、やっぱり解決しないのねって思っちゃった。そんな世界で生きて行かなければならない私たちは、どうしたら良いんでしょう。一般人が考えてもどうしようもないけど、そういう事を知らないより知っていた方が良いと思うんです。知らないで文句ばかり言って不満を抱えているより、社会の仕組みが悪いから簡単には解決しないことを知って、若い人たちに勉強して貰えたら、少しは未来も明るくなるかなって思いました。知らないで、ただ社会が悪いと騒ぐのは、やっぱり違うよなぁと思うんです。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。私はとても楽しく観る事が出来ました。また同じこと言うのねぇ~と思いながらも、今まで資本主義が何とか持ちこたえたのは、恐慌や戦争のおかげだったという事も分かりました。今、コロナの発生で株も下がり、もし経済がボロボロになると、もしかしたら預金封鎖となり富裕層のお金の凍結が出来れば、少し貧富の差も縮まるかもしれません。でも、凍結前にお金を土地や仮想通貨に変えるんだろうな。うーん、考えればキリがないや。とりあえず、この映画、面白いので、ぜひ観てみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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