「子どもたちをよろしく」を観てきました。
ストーリーは、
実の母親・妙子と、義父の辰郎、そして辰郎の連れ子である稔と4人で暮らしている優樹菜。彼女は東京近郊の北関東のとある街で、デリヘル嬢として働いている。辰郎は酒に酔うと、妙子と稔には暴力を振るい、血の繋がらない優樹菜には性暴力を繰り返していた。一方、デリヘルの運転手・貞夫は、妻に逃げられ息子・洋一と暮らしていたが、お金をギャンブルに使ってしまい、ガスも電気も止められて・・・。
というお話です。
虐めている男子中学生の稔は、自分の父親と再婚した義理の母親と、義理の姉・優樹菜と暮らしています。稔は普通の中学生なのですが、その家庭はというと、父親はマトモな会社員だったらしいのですが、株か何かで失敗したらしく、働いているのかどうなのかお金を家に入れられず、優樹菜がデリヘルで働いて、家にお金を入れているようなんです。義理の母親は依存するタイプの女性で、全く生活力が無く、ただ、夫に従って言われるままにしているタイプなんです。酷い家庭でした。
普通なら、この状態になったら母親が子供を連れて家を出ていくのが正しい選択だと思うのですが、この母親、酷かったな。時々、こういう女性っていますね。何でも人に依存するタイプ。自分で働いて生活していこうという気持ちが一切無いんです。こんな女が母親だったら、子供は早く捨てて家を出ていくのが良いですよ。でも、中学生じゃ、どうしようもないですよね。可哀想でした。
家族の為に、進学をあきらめてデリヘルで働く優樹菜は、もう、そろそろ限界に来ています。義父に性的虐待を受け、母親も助けてくれず、働いてはお金を家庭に入れているなんて、酷いでしょ。誰でも逃げ出したくなりますよ。そんな優樹菜の様子に気が付いた稔は、何処で働いているか知らなかったのですが、優樹菜が落とした名刺を見て、風俗関係だと気が付きます。
そんな時に、一緒に虐めをしている女子に、稔のお姉さんがデリヘルの車から降りてくるのを見たと言われ、今度は自分が虐めにあう番だと心配になります。今まで、貧乏で給食費や修学旅行費用などが払えない洋一を虐めの標的にしていたのに、自分になったらと思うと、居ても立っても居られず、そのストレスで、洋一への虐めがエスカレートして行ってしまいます。
この虐めの連鎖と、家庭の崩壊の図式が、あまりにも酷くて、観ていていたたまれませんでした。昔でも虐めってあったけど、今のように相手を傷つけるほどまでは無かったような気がするんだけどなぁ。たまたま、私が知らなかっただけなのかしら。まして、今回、家に石を投げてガラスを割るとかしているんです。これ、警察呼ばれたら器物損壊ですよ。こんな田舎でも、防犯カメラはあるし、車にもついているでしょ。直ぐに犯人解るからね。それに、「虐めはしてないです~!」なんて言っている映像がありますが、今時、嘘言っても映像が残っているから、嘘はバレますからね。いやぁ、酷かったなぁ。
社会の問題を鋭く描いているのですが、観ていて辛くなりました。映画としては良い作品なのかもしれませんが、あまり気持ちの良い作品だとは、私は思えませんでした。辛かったです。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。作品としては良いと思います。描いている事は鋭いし、ああー、こんな事、たくさん在るんだろうなぁと思うのですが、観ていて辛いので、とりあえず、中間をとって、お薦めしておきます。辛い映画が耐えられる方にお薦めですね。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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