「ジュディ 虹の彼方に」を観てきました。
ストーリーは、
1968年。かつてミュージカル映画の大スターとしてハリウッドに君臨したジュディは、度重なる遅刻や無断欠勤によって映画出演のオファーが途絶え、巡業ショーで生計を立てる日々を送っていた。住む家もなく借金も膨らむばかりの彼女は、幼い娘や息子との幸せな生活のため、起死回生をかけてロンドン公演へと旅立つ。
というお話です。
実は、このジュディ・ガーランドさんの本物をほとんど知りません。子供の頃に「オズの魔法使」を見たと思うのですが、ストーリーは覚えていても、顔を全く覚えておらず、その後のジュディさんも一切知らないので、有名な女優さんくらいの感覚しかないのですが、映画を観ていたら、すごい人だったようですね。世界的に有名な女優さんで、あんなに美しかったなら、もし、子供の頃から周りに良い方が付いていらっしゃったら、もっとずーっとスターでいられただろうに、可哀想な人生でした。
映画の中で、ジュディが”オズの魔法使”の撮影をしていた頃、映画会社のオッサンに酷い虐待を受けていたようでした。眠らせないし、食べさせないし、その上、口答えすると、精神的に追い詰めるような事を言って従わせていたんです。もし、今、こんな事をしていたら、直ぐに訴えられると思うけど、この時代は、これが当たり前だったのかしら。本当に酷いなぁと思いました。だって、眠らせないで仕事をさせる為に、きっと覚せい剤だと思うのですが、飲ませていたんですよ。
そんなことをされていたから、大人になっても眠れずに、精神的にも病んでしまったのだと思うんです。何をやっても上手く行かず、酒に溺れて、酷い状態でした。映画の中では、撮影をすっぽかしたり、遅刻したりが酷くて、何処からも使われなくなったという言葉だけありましたが、その部分は全く描かれていないので、何があって、どのように病んで行ったのかという経過が分からなかったのが、少し残念でした。
映画の中のジュディは、いつも独りぼっちで寂しそうに見えました。子供とも一緒にいられず、心を許せるパートナーも無く、家族もいなかったようでした。子役からやっていたようなので、母親は良く言うステージママ状態で、ジュディの気持ちを気遣うような事は無かったのでしょうね。3人姉妹だったようですが、姉妹も彼女の事を気にしてくれなかったのかしら。本当に、誰か一人でも味方がいたなら、こんな死に方をしなかっただろうに、寂しい人生だったんだなと思います。
ジュディを演じたレネー・ゼルウィガーさん、上手かったなぁ。私には、彼女がジュディのような感じです。だって、本物を知らないんですもん。凄く寂しそうで、だけど歌う事が好きで、ステージに立つことは彼女の天職のように見えて、凄いなぁと思いました。レネーさん、どんな役でも、凄く魅力的に見せるので驚いてしまいます。だって、今回はガリガリに痩せていたけど、ブリジット・ジョーンズの時はぷっくりのおデブだったし、それこそカメレオン女優さんですね。どの役も好きだけど、今回も驚きました。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。私のように、ジュディ・ガーランドさんという女優を知らなくても、昔の女優さんは、こんな風にハラスメントを受けながら、無理やりに仕事をさせられていたんだという事が解りますし、薬物までも飲まされていたという酷い話も知ることが出来ます。レネーさんのジュディは、本当に素晴らしかったと思いますよ。アカデミー賞を取ったのも納得です。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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