「アダムズ・アップル」旧約聖書ヨブ記を現代風にアレンジしてコメディにした感じでした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「アダムズ・アップル」を観てきました。これ、横浜でやってくれるのをずっと待っていたんです。ありがとう!横浜ジャック&ベティさん。

 

ストーリーは、

仮釈放されたスキンヘッドの男アダムが、更生施設を兼ねた田舎の教会へ送り込まれる。ネオナチ思想に染まっている彼は、指導役の聖職者イバンから目標を問われ「庭のリンゴを収穫してアップルケーキを作る」と適当な返事をする。この教会に集まる人々はどこか変で、聖職者のイバンでさえ過酷な現実から逃避し、神を妄信することで自分を守ろうとしていた。イバンの自己欺瞞を執拗に暴こうとするアダムだったが、そんな彼に奇怪な災いが次々と降りかかる。

というお話です。

 

 
仮釈放されたスキンヘッド男のアダムは、更生プログラムの一環で田舎の教会へ送られる。指導役の聖職者イヴァンは快く迎え入れるが、ガチガチのネオナチ思想に染まったアダムは神も人の情けも信じていない。ここで取り組むべき目標をイヴァンに問われたアダムは、教会の庭のリンゴで「アップルケーキを作る」とその場しのぎの答えを返す。
 
この教会はどこかおかしい。ここに住みついた2人の前科者、パキスタン移民のカリドとメタボ男のグナーも、実は悲惨な人生を歩んできたようだ。そしてイヴァンも不幸な出来事を沢山背負っていたが、彼はそれを認めていなかった。自分は神に祝福されているのだから、何の問題も無いのだと考え、自分は完璧だと思っているのだった。
 
 
アダムはイヴァンの自己欺瞞を暴こうとするが、時同じくしてアダムのアップルケーキ作りを妨害するかのように、リンゴの木に鳥が来てリンゴをどんどんかじり始める。アダムは銃を手に入れて鳥を追い払おうとするが、横から出てきたカリドが、銃でバンバンと鳥を撃ち殺してしまう。おいおい殺していいのか?と疑問視するアダムに、イヴァンはそれが一番早いなと納得する。その次は、リンゴに虫が付き、消毒しなければと用意をしていると、大きな雷がリンゴの木に落ちてしまう。
 
次々と災いが教会に降りかかるのは悪魔の仕業か、それとも神が人間に与えた試練なのか。イヴァンは何度も傷つき、倒れ、病院に担ぎ込まれ、それでも立ち上がるのだったが・・・。後は、映画を観てくださいね。
 

 

もー、これでもかって言うくらい、イヴァンが叩きのめされるのですが、何故か、神は見放さないんですよ。どーも、旧約聖書のヨブ記に沿ったお話のようなのです。ヨブ記では、神と悪魔が勝負をして、この男は深い信仰を持っているから、どんなに苦しみを与えても信仰を捨てることは無いと神は言うので、悪魔が、じゃ、やってみようと言って、沢山の苦悩を与えるのですが、男は信仰を捨てないんです。

 

なので、このイヴァンに、病気を与えたり、子供に障害を与えたり、妻が自殺をしたり、アダムに暴力を振るわれたりと、沢山の厄災が訪れるんです。だけどね、まるでターミネーターのように立ち上がるんです。おいおいマジかよって言うくらい、立ち上がってくるのよ。つい、笑ってしまいました。コメディかよってツッコんじゃった。

 

 

笑ったのは、リンゴの木にカラスが沢山来て悪さをしていたら、突然にカリドが銃を持ってきて、撃ち殺して行くんです。普通、牧師だったら、命を粗末にしちゃいけないとか言いそうなのに、それが手っ取り早いねみたいな事を言うんです。容認しちゃうのよ。おいおい、それ、牧師が言うの?って思って、大笑いしちゃいました。

 

このイヴァンは、これでもかって言うほど不幸な身の上だし、不幸な事ばかりが起こるのに、それでも神様を信じて、信じていれば絶対に裏切られることは無いって思っているので、彼の身体が不思議と不死身になっちゃっているんですよねぇ。普通なら、何度も死んでいるはずなのに、生きているんです。もちろんゾンビじゃないですよ。人間です。そんな信仰の強さが、周りの人々を変えていくんだという内容で、大笑いしながらも、感動作なんです。

 

 

この映画、実は2005年の映画なんです。という事は、既に15年も前の映画って事でしょ。今になって何故?と思いました。今になってマッツ・ミケルセンの人気が出てきたから、掘り起こして、映画会社が買ってきたのかしら。なんか、日本の映画会社って、本当に見る目が無いと言うか、人気が出てきたら古い映画を安く買ってきて、儲けちゃおうって感じが見えて、ちょっとイヤだなぁと思いました。本当に見る目があるなら、作られた時代に買っていますよね。それに上映していると思うんです。うーん、映画業界のレベルの低さが、またも露呈する感じですね。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。でも、誰もが楽しめるという作品というよりは、単館系が好きな方が、オタクっぽく楽しめる映画という感じでした。私は好きですけど、何が面白いの?っていう方もいらっしゃるかなぁと思います。聖書を少しで良いので理解している人の方が、楽しめるかもしれません。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

アダムズ・アップル|映画情報のぴあ映画生活

 

 

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