「霧の中の少女」を観てきました。Fan's Voice (@fansvoicejp) さんの独占試写会に当たりました。
ストーリーは、
クリスマスシーズンの田舎町アヴェショー。地元の純真な少女アンナ・ルーが、自宅から教会へ向かう途中で姿を消した。捜査の指揮を執るため都会からやって来たヴォーゲル警部は、目撃情報も物証もないこの事件を誘拐と断定し、メディアの好奇心をあおる独特の捜査手法を展開していく。やがて捜査線上に浮かび上がったマルティーニ教授を容疑者と見なして追い詰めるヴォーゲルだったが、正体不明の連続誘拐魔「霧の男」に関する情報が入り、彼の“完璧なる捜査”は根底から覆されてしまう。
というお話です。
この映画、面白かったです。イタリア映画なのですが、雰囲気が北欧のサスペンスミステリーに似ているんです。あの”ドラゴンタトゥーの女”のような雰囲気があり、何が真実なのか、誰が悪で、誰が善なのか。誰もが怪しくて、ヴォーゲルがあまりにも悪徳警部なので、もしかしたら、元々、ヴォーゲルが仕組んだんじゃないかとまで思ってしまうんですけど、まぁ、違うんですけどね。それくらい、誰もが怪しくて、それを追うヴォーゲル警部が汚い事をするんで、警察も信用出来なくなっちゃうんです。
始まりは、寝ている精神科医のフローレスが電話で起こされて、夜遅くなのに警察に呼ばれ、事故で記憶を無くしてしまったらしいヴォーゲル警部に話を聞き始めます。事故の事は覚えているらしいのですが、その前に何があったのかを覚えていないらしく、順を追ってフローレスが話を聞いて行くんです。すると、凄い話が出てくるんです。
そして、何か月か前の話に飛び、ある少女の失踪事件が起きた所から始まります。霧の夜、教会に向った少女が行方不明になったという事で、大きな街からヴォーゲル警部とその部下がやって来て、捜査を始めるんです。このヴォーゲル警部というのは、有能な警部らしいのですが、犯人の追い詰め方がマスコミを使って精神的に追い詰めていくという手法を取っており、汚いやり方なんです。既に、その事は国中で有名であり、誰もが怖がっていました。
そして、彼の標的となってしまったのが、高校の教師のマルティーニ。お給料が良いという事で、都会からこの町にやって来たんです。妻と娘と穏やかに静かに暮らせたらと思っているのですが、突然に容疑者にされてしまい、マスコミにも追い回されて、酷い目に遭います。本当に酷くて、妻も娘も家にいられなくなり、出て行ってしまいます。
でも、段々と色々な証拠が出てきて、マルティーニじゃないんんじゃないかっていう証言なども出てくるのに、このヴォーゲル警部が握りつぶそうとしちゃうんですよ。恐ろしいでしょ。犯人でもないのに、警察の事情で犯人に仕立て上げられてしまいそうになるんです。あまりにも汚いやり方で驚いたし、怖くなりました。一般人なんて、冤罪を崩そうと思っても、簡単には出来ませんもんね。
冤罪かもしれないのに、どうなっちゃうんだろう~って思っていると、まぁ、色々あって、ヴォーゲル警部の思い通りにはならなくなっていくんです。そして、真実が明らかになって行くのですが、この展開も凄かったです。おお~、そうなっていたのかって言うような、意表を突かれた展開をしていました。それに、最後の最後で、ゾーっとする真実も明らかになり、良く出来ているなぁと感心しました。
これ、原作が良いんですね。まぁ、監督自身が原作者であり、犯罪学や行動科学を研究していた方らしいので、とてもストーリー構成などが上手いんです。凄く引き込まれて、どうなるんだろうとドキドキのしっぱなしでした。その上、キャストが素晴らしいでしょ。トニ・セルヴィッロさんが主演で、精神科医にジャン・レノですからね。こんなトップクラスの俳優さんですから、そりゃ、観ている方にも怖さが伝わってきますよ。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。サスペンスミステリー作品としては、とても良く出来たお話だと思いました。そして最後の判ってくる真実と、結末は、驚きだと思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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