「ファンシー」を観てきました。
ストーリーは、
地方の寂れた温泉街で彫師稼業を営む鷹巣明。昼間は郵便配達員として働く鷹巣は、町外れに暮らす若き詩人にファンレターを届けている。ペンギンと呼ばれる詩人と鷹巣は妙にウマが合い、毎日のように他愛のない雑談を交わしていた。ある日、ペンギンの熱狂的なファンである月夜の星を名乗る女性が「妻になりたい」と、彼のもとに押しかけてくる。ニヒルで粗暴な鷹巣、ロマンティストで性的不能のペンギン、少女のように夢見がちな月夜の星。3人の奇妙な三角関係は、激しく、そして危うげにこじれていく。
というお話です。
あらすじが長すぎて申し訳ないですが、話が多種多様になっていて、簡単にこんな映画ですって書けないんです。でも、それだけ面白いんですよ。これ、それぞれの出来事を整理しながら観ていくと、凄く面白いんだけど、半分の方は、全部を理解して整理出来ないだろうなぁ。まるで、映画の内容が”かすみ草”みたいになっていて、枝分かれした先で、ポッと白い花が咲いているんですけど、元をたどっていくと、1本の木になっているという感じなんです。だから、何か事件が起こったら、それを元に辿って行って、他の話と繋げて行かないと、面白さが判らないんですよ。うーん、私は、このタイプ、パズルを解いているようで、大好きなんですけどね。
謎の郵便屋さんが主人公なのかな。彼は、彫師であり、郵便配達人なんです。何で?と思うけど、まぁ、この田舎町では人も少ないし、みんながダブルワークをしているようで、そんなに珍しい事ではないようでした。そして、そんな郵便屋さんの鷹巣は、ある詩人と仲良くなり、その家で休憩するのが日課のようでした。
この詩人、もちろん人間なんだけど、ペンギンという名前で詩人として活躍しているようで、その世界では有名らしいんです。本人は、普通のような気持ちでいるようですが、とても変わっている人で、家の中は、いつも(冬でも)冷房を効かせてあって、お風呂には氷を入れて、水風呂で入っているんです。普通なら、心臓麻痺を起こすっつーの。異常ですよね。このお話が1つ。
そして、この温泉街でヤクザの副組長が殺されて、犯人がこの温泉町に入り込んだって言うことで、殺し屋がやって来て、その上、ヤクザの跡目争いなどがあって、というのが2つ目。
郵便局の局長さんは、夜はポン引きをしているんだけど、郵便局の局員の妻がそこで働いているらしく、局長と、局員である夫の問題が出来てしまいというのが3つ目。
ペンギンの所に、ファンの子が妻にして欲しいと強引に家に入り込んでくるのですが、実は、ペンギンは不能であり、妻というなら夜の営みも・・・となるのですが、出来ないって事なんです。そこで何故か郵便屋ん登場。あいつ出来ないからなぁと忠告して、帰った方が良いというんですが・・・というのが4つ目。
郵便屋さんは彫師でもあるのですが、先代の父親の彫師が失踪してしまい、その後を継いだんえす。そして、父親の行方を捜していたのですが・・・。というのが5つ目。
郵便屋さんがペンギンの妻と頼まれ事で東京へ行くのですが、そこで、郵便屋さんには東京に別れた妻と娘がいることが分かります。その元夫婦には何があったのかしら・・・というのが6つ目。
こんなにたくさんのお話が、1つの映画に入っているから、もう、大変。どんどん、色々な事が起きるだけ起きちゃって、それ、どうすんの?って感じのてんこ盛りになるんです。でも、ちゃんと最後には解決するから大丈夫。楽しんで観ていられますよ。
人はそれぞれに欲望も思いもあるんだけど、基本的な考えは曲げられないから、一人になっちゃったりするんだけど、でも、ちゃんと仲間は残っているよって事かしら。友達って大切よね。
この映画、内容が楽しいので、つい、書くことが沢山出てきちゃって長くなっちゃった。私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。私は、こういう詰め込み過ぎて溢れてる感じの映画って、好きなんです。でも、普通の方には、嫌がられちゃうかもしれません。出演者が素晴らしいので、ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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