「ロニートとエスティ 彼女たちの選択」同性愛だからって何を恥じることがあるのだろう。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ロニートとエスティ 彼女たちの選択」を観てきました。

 

ストーリーは、

超正統派ユダヤ・コミュニティで生まれ育ったロニートとエスティは互いにひかれ合うが、コミュニティの掟は2人の関係を許さなかった。やがてロニートはユダヤ教指導者の父と信仰を捨てて故郷を去り、残されたエスティは幼なじみと結婚してユダヤ社会で生きることに。時が経ち、父の死をきっかけにロニートが帰郷し、2人は再会を果たす。心の奥に封印してきた熱い思いが溢れ、信仰と愛の間で葛藤する2人は、本当の自分を取り戻すため、ある決断をする。

というお話です。

 

 
ニューヨークで写真家として活躍するロニートに、仕事中のある日、父の死の知らせが届く。ロニートの父は厳格なユダヤ教のラビ(律法学者)で超正統派の指導者であり、信仰を捨て故郷を飛び出したロニートは、父に親子の縁を切られていた。知らせに動揺し、傷ついたロニートは、父の死と向き合うために、故郷であるイギリスのユダヤ・コミュニティへ帰ることとした。
 
長い髪をなびかせて突然帰ってきたロニートを、コミュニティの人々は冷たい視線で迎えた。ロニートの不意の帰郷に、ラビの息子のような存在で後継者と期待されている幼なじみのドヴィッドも驚きを隠せない。父が病気であることを知らされず、新聞の死亡欄に「ラビには子供がいない」と書かれたことに憤るロニートだったが、ドヴィッドと結婚したのが、同じく幼なじみのエスティと知り、更にショックを受けた。
 
 
久しぶりに再会したロニートとエスティの間には、周囲の反応から重々しい空気が流れる。二人には、コミュニティの掟に抗って惹かれ合っていたのが父に知られ、引き裂かれた過去があった。父の遺産が全てシナゴーグ(ユダヤ教会)に寄付され、自分の存在が父に認められていなかったことを知ったロニートは、街で偶然会ったエスティと父の家を訪ねる。
 
そこで、エスティは「もうどこにも行かないで欲しい」とロニートに告白し、かつて惹かれあった熱い想いが再燃してキスを交わす。信仰に従って外ではかつらを身につけ、女子校で教師をしているエスティは、ラビの死を伝えたのは自分だということ、ロニートが去ってから精神を病み、ラビの意向で、恋愛感情はないが尊敬していたドヴィッドと結婚したことを語った。
 
 
離れていた時間を取り戻すように、二人はお互いを求めあった。が、二人でいるところを目撃されたエスティは勤務先の学校で問い詰められ、それはドヴィッドにも知られることとなった。罪悪感を抱いたエスティは、信仰とロニートへの愛の間で葛藤する。「こんな関係は続けられない」と言うエスティを、ロニートは監視が続く閉鎖的なコミュニティからロンドン中心部へと連れ出す。かつての純愛によって目覚めた二人が選んだ道とは・・・。(公式HPより)後は、映画を観てくださいね。

 

同性愛の為に、コミュニティから出ざるを得なかったロニートという女性が、父親の死を知らされて故郷に戻るのですが、厳格なユダヤ教コミュニティのラビ(坊主や神父みたいな人)だった父親は、彼女を勘当しており、周りの人間も彼女を白い目で見ていました。

 

 

酷い父親で、家も何もかも娘には譲らず、コミュニティに寄付してるんです。そこまで宗教にのめり込んで、娘が同性愛者だから許さないなんて、神様を裏切ってますよ。隣人を愛せ、愛は何より尊いと言いながら、愛を許さないんですから。

 

 若い頃ロニートは、エスティという同じコミュニティの女性と愛し合っていたのに、弾糾されて、ロニートは出ていき、エスティはそこに残るしか無く、結局、エスティはラビや家族が勧める幼馴染の男と結婚したんです。でも、お互いの思いは消えてなくて、戻ってきたら、その思いが盛り上がってしまうんです。だって、本当に愛し合っていたんですから、当たり前よね。何で愛し合っているのに、迫害されて、別れさせられなきゃいけないのかな。

 

 

同性だとダメって誰が言ったの?聖書でも、同性愛は認めないとは一言も書いてないですよね。旧約聖書では、男と女が結ばれるべきと書いてあるけど、それ以外は無いんですよ。確かに、同性だと、生殖能力という点でいけば、同性だから受精することが無くて、子供は出来ないかもしれないけど、現代なら人工授精でいくらでも子供は出来るでしょ。代理出産という方法もあるのだから、同性でも子供を持つことは出来るし、同性だからって、愛を否定されるなんてあってはいけないと思うんです。

 

この映画は、イギリス人作家ナオミ・オルダーマンさんの自伝的な小説なんです。なので、実際に作家さんが体験したことを描いているので、やっぱりこういう迫害をする宗教って、許してはいけないと思うんです。ユダヤ教でも、同性愛などのLGBTを受け入れるコミュニティを作ったら良いんじゃないかな。そうすれば、頭の固い老人が集まるコミュニティは消えて行き、新しい考え方を進めていくコミュニティが育っていくと思うんです。

 

日本は宗教色が薄い国なので、LGBTの方々が生きるには他の国よりも暮らしやすいのではないかしら。中東とか、アジアの日本以外の国は、イスラムや儒教の考え方が根強いので、難しいのかもしれませんね。ヨーロッパやアメリカも、厳格なユダヤ教や、キリスト教ではアーミッシュやシェーカーなどの強い考え方を持った方々もいらっしゃるようなので、そういう方に、同性愛を認めろと言っても、反発されるだけだろうから、難しいのかな。でも、同性だからって、責められることは無いのよね。私は、どちらかというと、同性の方が意思の疎通は出来るし、考え方も近いと思うので、愛することは無いかもしれないけど、一緒にいるのは女性が嬉しいなぁ。

 

 

話を戻して、このロニートは、同性愛の為に、家族も無くし、愛する人も無くして、一人で生きて行く覚悟をして、このコミュニティを出たと思うんです。でも父親が死んだと聞いて、せめて送らなければと思うのに、信者に人たちに阻まれて、満足に送ることは出来ませんでした。これ、おかしいよね。同じ宗教を信仰していて、そのトップのラビの縁者なら、葬儀や通夜では、どんなに同性愛だろうと、何だろうと、喪主を務めて貰って、相続は無いかもしれないけど、ちゃんとした手続きはするべきだと思いました。いくらなんでも、無視し過ぎでしょ。この厳格なユダヤ教には、常識ってもんが無いのかしらと思っちゃいました。

 

私は、男だろうが女だろうが、もし、愛してしまったら止められないと思います。仕方ないですよ。周りが言う事では無いし、もし自分が同性を好きになっちゃったら、私は大声で言いたいなぁ。でも先日夫に、この映画の話をしたら、”もし俺が同性を好きになっちゃったらどうしよう。”と私に相談するので、私、浮気されたら、女なら戦えるけど男と戦うのは分が悪くて負けちゃいそうと言いました。早めに言ってくれれば、対処出来るかな。夫を同性の人に取られちゃったら、私も変な宗教に入って、同性愛反対!のノロシを挙げちゃうかもしれません。(笑)

 

 

そんな事を考えさせられる映画でした。私は、この映画、お薦めしたいと思います。美しい二人の女優さん、レイチェル・ワイズとレイチェル・マクアダムスさんが主演で、見た目は美しいコミュニティだけど、どす黒い空気を醸し出しているという事が解っていない人々を描いていて、とても考えさせられる映画でした。誰もが平等に愛を育む権利があるし、同性だろうが何だろうが、他人から文句を言われる筋合いは無いんです。この映画、ぜひ、観てみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

ロニートとエスティ 彼女たちの選択|映画情報のぴあ映画生活

 

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